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(文化の扉)アイヌ文化、世界へ カムイの思想、五輪に向け発信

2016-06-13 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2016年6月12日05時00分
2020年の東京五輪・パラリンピックの開催に合わせ、アイヌ文化を世界に発信しようという政策が進んでいます。日本の先住民族として独自の文化を守ってきたアイヌの人たち。長い苦難の歴史がありました。
 「アイヌ」とは、アイヌ語で「人間」を意味する言葉。アイヌ民族の人たちは北海道を中心に東北地方や千島列島、カムチャツカ半島南端、樺太南部などの地域で暮らしてきた。暮らしは自然と共にあり、漁狩猟や植物採集を生業とした。固有の文字を持たず、カムイ(神)の物語などは独特な節を付けた口承文芸で伝えてきた。ラッコやトナカイ、シシャモなどの言葉はアイヌ語が基だ。
 アイヌ文化が形成されたのは12~13世紀ごろ。中でもカムイとの関わりは重要だ。動物や植物、天変地異など周囲の全てに魂や霊が宿っていると考える。つまり、ものや現象は神々がその役割を果たすために化身して天上から舞い降りているのだ。
 ヒグマも神の化身。毛皮や肉などに解体した後は、神を元の世界に帰すための儀式を行う。北海道アイヌ協会の貝澤和明事務局長は「神には再びクマとして戻ってきてもらいたいとの願いが込められている。循環の思想だ」と話す。
     *
 アイヌの人たちは、本州の和人からエミシ、エゾ(蝦夷)と呼ばれてきた。古くは「日本書紀」に、阿倍比羅夫が遠征して「蝦夷(えみし)」を討つとある。和人の勢力は次第に東北北部へと拡大し、15世紀半ばからは、北海道へ多くが移住した。和人とのあつれきから争いが頻発。だが、コシャマインの戦い(1457年)、シャクシャインの戦い(1669年)で和人に敗北し、1789年の戦いを最後に服従は決定的になった。
 支配体制が確立していく17~19世紀にかけて、和人による「アイヌ絵」も盛んに描かれた。北海道大学アイヌ・先住民研究センターの佐々木利和客員教授は「あくまでも和人の目を通したもので見たままを描いているわけではないので注意が必要だ。偏見や差別意識に基づいて描かれたものも多い」と指摘する。
     *
 いま、国は北海道白老町に、国立博物館の建設などを計画する。開館は東京五輪が開催される2020年度。多文化共生をアピールする。
 だが、国がアイヌ民族を先住民族と位置づけ、文化の保護に乗り出したのは最近のことだ。
 アイヌ文化振興法が制定されたのは1997年。この年、明治以降の同化政策の柱となった北海道旧土人保護法がようやく廃止された。先住民族に対する国際世論の高まりなどを受け、国は2009年に「アイヌ総合政策室」を設置、五輪開催と軌を一にした文化発信へようやく動きだした。
 アイヌ民族が運営するアイヌ民族博物館(白老町)の野本正博館長は「観光のためにエキゾチックさを求められ誇りを失っていた時期もあった」という。また、アイヌ民族であることに関心の低い若い世代も増えているといい「今後は伝統を守りつつも、自由な発想で現在進行形のアイヌ文化を発信していきたい」と話す。(塩原賢)
 ■新鮮な驚き、そのまま描く 漫画家・野田サトルさん
 北海道には23歳くらいまで住んでいましたが、身近にアイヌの方はいませんでした。マンガ「ゴールデンカムイ」を描くにあたり、道内の主要なアイヌ関係の施設はほぼ回ったと思います。アイヌ文化は知らないことばかりだったので、新鮮な驚きをそのまま作品を通じて伝えられているのかなと思います。
 和人もアイヌも、同じ人間であるということは常に意識しています。必要以上に善人だったり、卑屈な人物だったりという描き方はしません。アイヌはこの作品の重要なモチーフで真摯(しんし)に向き合うべきものですが、読者を楽しませることだけを考えています。アイヌの方から「『ゴールデンカムイ』を読んでないアイヌはいない」と言われたのはうれしかったですね。
 彫刻や刺繍(ししゅう)に魅せられています。民具は作画の資料でもありますが半分趣味で集めています。
 <訪ねる> 北海道白老町のアイヌ民族博物館は、ポロト湖畔にアイヌ民族の家(チセ)や倉庫、祭壇が立ち並び、コタン(集落)の様子を再現。チセ内で1時間に1回(1日計8回)、コタンの解説やアイヌ古式舞踊の公演がある。約6千点の民族史料を収蔵する。国は「民族共生象徴空間」として、この施設の周辺に国立博物館や体験・交流ゾーンなどを整備する予定。道内にはほかにも、萱野茂二風谷アイヌ資料館(平取町)、二風谷アイヌ文化博物館(同)や札幌市アイヌ文化交流センターなどアイヌ文化関連施設が各地にある。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12405731.html?_requesturl=articles%2FDA3S12405731.html&rm=150


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アジア唯一「タスマニアデビル」公開 東京

2016-06-13 | 先住民族関連
毎日新聞2016年6月11日 17時46分(最終更新 6月11日 20時18分)
 多摩動物公園(東京都日野市)で11日、オーストラリア・タスマニア島だけに分布し、絶滅危惧種であるタスマニアデビル2匹の一般公開が始まった。黒い体色と胸の白い帯の模様が特徴。国内では20年ぶりの飼育となり、現在は同公園だけ。アジアでも唯一という。
 体長は約60センチ。カンガルーやコアラと同様、生まれた子どもを腹の袋で育てる有袋類のうち、肉食性としては最大だ。かつては豪州全土で生息したが、家畜を襲う害獣と疑われ減少。1996年以降、顔や口などにかみ傷による特異な腫瘍ができ、食べることが難しくなり死ぬ病気が広がり、絶滅の危機を迎えた。
 タスマニア州政府は2003年に保全プログラムを設け、飼育して繁殖した個体を、病気にかかった個体のいない地域へ野生復帰させる取り組みを進めてきた。13年からは豪州外の動物園での飼育を呼びかけ、アジアで唯一、同公園での飼育が決まった。
 公開されたのは、先住民族の言葉で「マルジューナ」(星)と「メイディーナ」(影)と呼ばれる雌の2匹。福田豊園長が経緯を説明した後、2匹が育ったタスマニア州の保護施設「トロワナ・ワイルドライフパーク」のアンドルー・ケリー園長が「日本の人たちが深く関心を持ち、うれしく思う。2匹は社交的で好奇心が旺盛。将来は多摩で繁殖する機会があると思う」と話した。【斉藤三奈子】
http://mainichi.jp/articles/20160612/k00/00m/040/011000c

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大アマゾン展 超高精度映像で冒険気分

2016-06-13 | 先住民族関連
西日本新聞2016年06月11日 17時01分夕刊

神秘的な世界が広がるアマゾン川
■25日から福岡市博物館 
 アマゾン川流域の動植物や先住民族に関する展示物が並ぶ「大アマゾン展」が25日、福岡市早良区の市博物館で始まる。まるでジャングルに入り込んだかのように錯覚する超高精度映像も上映され、冒険気分を味わえる。9月4日まで。
 世界最大の流域面積を誇るアマゾン川には、広大なジャングルが広がり、多種多様な生物が生息している。1億年前に生息していたものを含め、流域で見られる哺乳類、爬(は)虫類、鳥類、魚類、昆虫類、植物、菌類などの剥製や標本約400点を展示。先住民族の日用品、儀式的な装具品、宗教的な意味合いを持つ「干し首」も並ぶ。
 目玉の一つは、ジャングルの中を流れるアマゾン川を船でさかのぼり、熱帯雨林で暮らす動物などが間近で動いているかのように見える高画質の4Kシアターの上映。上映時間12分間で、神秘的な世界を楽しめる。
 一般1300円、高大生900円、小中生600円。前売り券は各200円引き。開館時間は午前9時半~午後5時半。月曜休館。問い合わせは市博物館=092(845)5011。
http://www.nishinippon.co.jp/feature/jigyo_news/article/251327

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厚切りジェイソンがタトゥー入り外国人の公共温泉入浴に言及「文化が違う」

2016-06-13 | 先住民族関連
livedoor2016年6月11日 15時1分

10日放送の「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)で、アメリカ・ミシガン州出身のお笑いタレント・厚切りジェイソンが、タトゥーを入れた外国人の公共温泉への入浴について、持論を述べる場面があった。
番組では、公共入浴施設で生じている外国人タトゥー問題を取り上げた。近年は日本を訪れる外国人が増加し、年間2000万人を超えようとしており、温泉等でのトラブルもあるという。
観光庁調べによると、実に56%の入浴施設において、タトゥーがある人の入浴を断っているというデータがある。その一方で、外国人にとってのタトゥーは宗教上の理由などさまざまな意味を持つ。2013年9月には、ニュージーランドの先住民族・マオリ族の女性が、顔に入ったタトゥーを理由に北海道の温泉で入浴を拒否されて抗議し、国内外で論議を巻き起こした。
紹介VTR後のスタジオでは、タトゥーが入った外国人観光客の温泉利用の可否を出演者に聞いた。すると、多くの出演者が反対に回る中、厚切りジェイソンただひとりが「いいでしょう」と賛成の立場に立ったのだ。
厚切りジェイソンは「(日本と海外では)文化が全然違いますからね。たぶん日本がタトゥーをダメという理由は犯罪とかそういうつながりが昔あったから。でもアメリカ、海外ではそういうのはないですからね」「犯罪とつながっているとは限らないですから」と賛成の理由を説明する。
この見解をふまえ、司会を務めるくりぃむしちゅーの有田哲平は「日本人のかたが刺青というのではなく、最近の若者がタトゥーを入れるのは認めていいんですか?」と厚切りジェイソンに素朴な疑問をぶつける。
すると、厚切りジェイソンは「別にいいんじゃないですか。最近のファッションですしね」と答え、犯罪との関連性を感じさせる刺青と、タトゥーは明らかに異なるとする自らの立場を主張したのだった。
http://news.livedoor.com/article/detail/11629853/

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