CREAweb2/20(月) 11:02配信
自然や風土の恵みに意匠を凝らした建築、そしてお風呂。私たちの心身をリセットし、整えてくれる宿を紹介します。
他では決して味わえない最高の宿泊体験を求めて、旅に出ませんか。
ニセコの大自然に佇む唯一無二の空間で五感を解放しながら整う
◆SHIGUCHI(北海道・ニセコ)
人里離れたニセコの山奥に佇む「SHIGUCHI/シグチ」は、宿の概念を変える“ギャラリーステイ”を体感できる宿。本州各地から移築した古民家3棟(3タイプ・5室)の集合体で、周囲に建物はなく、広がるのはニセコの大自然、そして室内には、オーナー兼クリエイティブディレクター、ショウヤ・グリッグ氏のセレクションによる、日本の古美術や西洋アンティーク、現代作家による器、絵画、工芸品が並びます。
ニセコの大地や森、川、風を通して心身がリセットされ、本当に大切なものを見つけるきっかけを提供してくれます。
隣接するレストラン in ギャラリー「SOMOZA/そもざ」では、ニセコや北海道の味、自家菜園の新鮮な食材を使い、アイヌや縄文の生活や食文化からインスピレーションを受けて現代風にアレンジした、小関達弥シェフの独創的なコース料理が楽しめます。
ニセコの自然に囲まれた建物。窓の向こうには木々の葉の緑豊かな夏の景色、秋の紅葉、雪に覆われる真っ白な冬景色など手付かずの自然の風景が広がります。
古民家3棟にある5の客室は、それぞれ地、水、火、風、空と名付けられ、季節ごとに入れ替えられるというショウヤ・グリッグ氏のプライベートコレクション作品の数々が飾られています。写真は「水」の客室。
すべての客室で24時間、加温・加水をしていない100%源泉掛け流しの温泉に入ることができます。敷地内から湧き出す温泉の泉質はナトリウム塩化物炭酸水素塩泉で、豊富に含まれるメタケイ酸やミネラルは美肌の効果も期待できるそう。
新しい宿泊スタイル“ギャラリーステイ”で自分を取り戻す時を過ごしてはいかがでしょう。
SHIGUCHI
所在地 北海道虻田郡倶知安町花園78-5
電話番号 0136-55-5235
料金 1泊2名1室利用1名 112,700円~(税・サ込/夕朝食付)
アクセス JR倶知安駅から車で15分、送迎あり(要予約)、新千歳空港から車で約2時間半
太古の植物由来の湯に浸かり時空を超えた自然との一体感で整う
◆界 ポロト(北海道・白老温泉)
星野リゾートが全国22拠点で展開する温泉ブランド「界」の19施設目としてオープンした「界 ポロト」は、北海道・白老町のポロト湖畔に建つ湯宿。
コンセプトは“ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿”。設計を手掛けたのは建築家・中村拓志氏。全ての客室から湖とその向こうに広がる白樺や楓の自然林、そしてその先には樽前山(たるまえさん)を見渡すことができます。
アイヌ民族の伝統的住居チセから着想を得て設計された客室にはアイヌ民族の生活から着想を得たアート作品が飾られ、壁紙やクッションなどアイヌ文様が随所に施されています。
温泉は太古の植物由来の有機物を含有した「モール温泉」。開放的な△湯(さんかくのゆ)と静かな◯湯(まるのゆ)で堪能することができます。北海道の食材をふんだんに使った料理、アイヌの文化を体験する「ご当地楽」など、ポロト湖の懐にひたり、その土地の恵みに感謝しながら静かに整う幸せを感じて。
とんがり屋根が特徴の湯小屋、そしてポロト湖を眺めつつモール温泉の湯浴みが楽しめる、開放的な△湯の露天風呂。
じゃがいものすり流しにいくらと雲丹をのせた先付け「馬鈴薯海宝盛り」(写真右奥)で始まる夕食の会席料理。北海道の美味を心ゆくまで楽しみます。左の船形の器は、アイヌ民族が交易の際に使用していた丸木舟がモチーフ。
アイヌの伝統的住居チセの中心にあった四角い炉をイメージしたテーブルが配されている、ご当地部屋「□の間(しかくのま)」特別室。客室は全4タイプ、42室。
界 ポロト
所在地 北海道白老郡白老町若草町1-1018-94
電話番号 050-3134-8092(界予約センター)
料金 1泊2名1室利用1名 31,000円~(税・サ込/夕朝食付)
アクセス JR白老駅より徒歩10分、新千歳空港より車で約40分
木々や草木、風や光。自然と共生し自分の内面と向き合いながら整う
◆アートビオトープ那須(栃木・那須)
自然と融合するリゾート「二期倶楽部」の思想を受け継ぎ、「二期倶楽部」創業20周年を記念した文化施設として誕生。2018年には、建築家・石上純也氏が手がけたランドアート「水庭」が完成。自然を破壊することなく、より美しいものを構築した「水庭」は、自分自身の内面と向き合う場所として構想されたそう。
長期滞在にも適したレジデンス棟に加え、2020年には、建築家・坂茂氏の設計による完全独立型のオールスイートヴィラと「レストランμ(ミュー)」もオープン。自然をより近くに感じられる開放的なスイートヴィラには、日本を代表する工芸家の作品が展示され、アートも身近に感じることができます。
敷地内にあるガラススタジオでは、作品作りに挑戦することも可能。豊かな自然に癒されるだけでなく、静かに自分自身と向き合い、感性も刺激されながら整えるホテルです。
ベルギーの「第一回オベルアワード」建築賞はじめ、多くの賞を受賞しているランドアート「水庭」。山林から水田、牧草地へと、荒地を開墾して転換されてきたこの土地の記憶を表現しています。
傾斜を生かした構造のヴィラの中二階にあるベッドルーム。寝具は、安心・安全な品質を追求し続けている京都の老舗寝具専門店、イワタの寝具を使用。上質な眠りが期待できます。
ガラス窓の向こうに「水庭」を眺める「レストランμ」で供されるのは、40キロ圏内で生産された食材を活用する「25マイルフード」の考え方に基づくフレンチのコース。食材の組み合わせや調理法、盛り付けなど、驚きのある構成で楽しませてくれます。
アートビオトープ那須/スイートヴィラ
所在地 栃木県那須郡那須町高久乙道上2294-5
電話番号 0287-74-3300
料金 1泊2名1室利用1名 66,550円~(税・サ込/夕朝食付)
アクセス JR那須塩原駅から車で約30分、シャトルバスあり(要予約)
浴・食・泊で自然との一体感を感じる複合型リゾート施設で整う
◆Snow Peak FIELD SUITE HEADQUARTERS(新潟県・三条)
キャンプが持つ力=人間性を回復させ人と人とのつながりを生み出す力として、人と自然の関わりを追求して来た総合アウトドアメーカー「スノーピーク」による、温浴施設を中心とした複合型リゾート。栗ヶ岳を望むロケーションをいかした野性味のある山並みのような施設の設計は建築家・隈研吾氏。温浴施設、レストラン、宿泊施設を備えています。
宿泊施設として2タイプ3棟のヴィラと、隈研吾氏とスノーピークが室内空間と屋外の関係性にこだわって共同開発したモバイルハウス「住箱―JYUBAKO」も併設。栗ヶ岳の眺望を眺める開放的な露天風呂、焚き火を囲む感覚で楽しめるサウナ、地元・下田郷の食材を存分に味わえるレストランなど、自然と溶け合いながら、芯まで温まる心地よさを実感できます。
大きな窓の向こうには、時間と季節で様子を変える下田郷の自然と粟ヶ岳を眺める大浴場の内湯。
フィンランド製のケルケスストーンを使用する焚火を囲むように座席が配置されたサウナ。まるで自然の中にいるような解放感が得られる大きな窓も心地よい。
「Restaurant 雪峰」で供されるのは、日本料理の名店「神楽坂 石かわ」の石川秀樹氏の協力を得て、土門一滋料理長が創り出す下田郷の恵みをふんだんに使った料理。
Snow Peak FIELD SUITE HEADQUARTERS
所在地 新潟県三条市中野原456-1
電話番号 0256-46-5650
料金 ヴィラ棟/1泊2名1室利用1名 60,500円~(税込・サ別・入浴税別/宿泊のみ)
アクセス JR燕三条駅からタクシーで約40分
“廃校オーベルジュ”の滋味に富んだ美しい料理で整う
◆オーベルジュ オーフ(石川県・小松)
日本海と霊峰白山に囲まれ、約7割が里山という小松は豊かな自然と人々が共生する土地です。そんな美しい里山の風景の中に溶け込むように佇む「オーベルジュ オーフ」は、築46年の小学校をコンバージョンした“廃校オーベルジュ”。オーフから眺める観音下(かながそ)石切り場は、国会議事堂をはじめ多くの名建築に使用された「日華石(にっかせき)」の採石場。小松は石の文化で知られる土地でもあります。
里山の自然に抱かれていただくのは、観音下の名水と大地が育んだ食材を使った滋味に富んだ美しい料理。日本最大級の料理人コンペディション「RED U-35」において史上最年少(26歳)でグランプリを受賞した若き料理人・糸井章太シェフは小松に移り住み、この土地と向き合いながら料理で土地の魅力を伝えます。
また、客室やレストランなどの施設内にはパリを拠点に活動する現代芸術家・小川貴一郎の作品を展示。現地のエネルギーに触れながら制作された作品からは、ゲストたちも心地よいエネルギーをもらえるはず。
平成30年3月に廃校となるまでの46年間、地域の子どもたちが通った「旧西尾小学校」がオーベルジュに生まれ変わりました。
「人生を謳歌することの素晴らしさを一人でも多くの人に伝えたい」という現代芸術家・小川貴一郎の作品が約120点客室やレストラン、館内を彩る。
レストランで供されるディナーから1品。西田農園のさまざまな大根を使用した美しいサラダ。中には能登で網獲りされた野鴨が。
オーベルジュ・オーフ
所在地 石川県小松市観音下町口48番地
電話番号 0761-41-7080
料金 1泊2名1室利用1名 26,400円~(税込・サ別/夕朝食付)
アクセス JR小松駅からタクシーで約20分、小松空港からタクシーで約30分
齋藤素子
https://news.yahoo.co.jp/articles/825e410746180f8713bb7a52c8dee8dbd4df69cc?page=1