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北海道新聞 2025年1月17日 10:00
「硬くて臭みが強そう」―。いえいえ、今どきのエゾシカ肉はひと味違います。徹底した衛生管理や適切な処理が行われており、すっかり〝おいしいお肉〟の仲間入り。専門店も年々増え、さまざまな調理方法でバラエティー豊かなメニューを提供しています。そんなエゾシカ肉を気軽に楽しめるお店を紹介します。(ライター・山下恭平)
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希少部位も味わえる猟師直営店
「ジビエ料理 Natural」
【中央区】昨年6月にオープンしたジビエ専門店。根室管内別海町「ジビエ工房 山びこ」の直営店で、オーナーの小林清悟さん自ら狩猟、処理、加工の全工程を行っています。
エゾシカのタンやハツなど、一般の流通にはなかなか乗らない希少部位も提供するほか、エゾシカ肉を使ったしゃぶしゃぶ、ユッケ、ギョーザなどもあります。
中でも人気は鍋料理。冬にぴったりの辛みそスープに絡むようにスライスしたエゾシカ肉と、大ぶりにカットした野菜がたっぷり。トッピングには、エゾシカの「ホルモン」(800円)がおすすめ。脂の甘みがスープに溶け込み、シカのうまみがより濃厚に感じられます。
札幌市中央区南6条西3丁目ジョイフル酒肴小路4階、電話090・9050・4844、午後5時~午前0時(ラストオーダー午後11時半)、月曜休み
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シカ肉とクマ肉の食べ比べも
「海空のハル」
【中央区】アイヌ文化をテーマにした居酒屋。なめろうに似た「チタタプ」や、タラの肝から抽出した油を加えた「オハウ」(汁物)などの伝統的なアイヌ料理を、現代人の口に合うように食材や調理法をアレンジして提供しています。
人気1位のメニューは、クマ肉とエゾシカ肉の2点盛り。それぞれの肉質に合わせて低温調理しており、食感はしっとり、赤身肉のうまみをじっくり引き出しています。
クマはしっかりとした肉質で、しょうゆと酢をベースにした特製だれとの相性が絶妙。シカ肉はやわらかくジューシーで、シンプルに塩で食べると、シカ肉本来の味わいが堪能できます。
個室がメインのお店なので、事前の予約がおすすめです。
.アイヌ民族の住居「チセ」を再現した個室(要予約)は、専門家の監修が入った本格的なつくり
札幌市中央区南4条西5丁目F-45ビル地下1階、電話011・231・6868、午後5時~11時(ラストオーダーはフード午後10時、ドリンク午後10時半)、日曜休み(不定休あり)
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