恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

8/1(土)連雀亭ワンコイン寄席

2020年08月01日 | 噺とか
8月のスタートともに関東地方も梅雨明けが発表され、いきなりの猛暑となりました。
8月上席の顔付けを見ると、左龍師匠が昼トリの池袋が魅力的なのですが、
折からのコロナ対策で客席も39席に限定されているということもあり、ここはパス。
思案した挙句、コンパクトに楽しむワンコイン寄席へ。
珍しいのかどうかよくわかりませんが、3人全員が落語協会の噺家さん。
それなりに名の通った人たちということもあってか、客席はほぼ満席でした。

「紙入れ」 文吾
「紀州」  なな子
「長短」  花ごめ

開口一番は文蔵門下の文吾さん。前座時代からよく拝見しておりました。
二つ目になってからはこれといって目にする機会も減りましたが、
やはり落ち着きのある語り口と、多彩なマクラが安定感を感じます。
1日なので、師匠宅へ伺って食事をごちそうになるというエピソードは、
文蔵師匠のTwitterにもたびたび語られております。
シチューをごちそうになって「シチュー感染」なんていうギャグもここでならありですかね。
東出昌大と杏が離婚したニュースに触れてから浮気やら間男の小噺をいくつか。
本題はこのあたりからも予測されますが「紙入れ」でした。
とはいえ、この噺、誰の型なのかなぁと考えてしまいました。
大筋は同じなのですが、やはり細かい言い回しや描写が違う。
文蔵師匠では聞いたことがないようにも思うのですが、はてさて。
同じ噺でもいろんな差異があるのも面白いものです。

続いては正蔵門下5番弟子のなな子さん。
正蔵師匠の弟子によくありがちな地噺で「紀州」でした。
お若い方だなと思いきや、なな子さん、もう40歳手前なんですねぇ。人の歳はわからない。
久しぶりの連雀亭ということで、高座前にあるアクリル板についてひとくさり。
前のめりな芸はやはり正蔵門下の噺家さんにありがちな姿勢なんですかね。
通り一辺倒な「紀州」ではなく、自身のエピソードをあれこれ盛り込むあたりも楽しいもので。
落語として肩に力を入れて聴くよりも、こういうのもいいのかも。

トリに出てきたのは花ごめさん。
浅草演芸ホールで8月中席に行われている「納涼住吉踊り」のメンバーでもある花ごめさん。
今年はコロナの影響で出演者もかなり減らしているんだとか。
舞台上での密を避けるということなんだそうで。
5人で踊っていたところが人数が減ってしまうと、
間違えた時にすぐにバレてしまいそうなもんだけど、
人数が2人でやっているときならたとえ間違えたとしても、
自信満々の表情で踊っていれば客から見たら間違えたことにも気づかれない、
なんていう楽しい持論を繰り出しつつ、浅草の8月中席の宣伝。
一度足を運びましたが、今年は盛況になるんでしょうかね。
本題は特に大きな変化球でもなく「長短」でした。

ほぼ満席に近い連雀亭でしたが、客席は黒門亭の常連さんもちらほら。
たしかに土日にレギュラーで開かれている黒門亭も8月いっぱいは休止。
連雀亭が黒門亭の補完的役割を担っているのかも、なんて思いました。
手軽な料金で気軽に楽しめる落語会、という意味では共通してますもんね。
さて、8月スタート。次はどこへ行きましょうかね。

恐懼謹言。

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