3年連続、池袋演芸場の12月下席は三遊亭白鳥師匠による「富Q」のネタ出しです。
今年一年、古典も新作もあれこれと聞いてきたのですが、
年の瀬にどっぷりと寄席で新作に浸りたいと考え、池袋へ。
黒門亭の一部がきく麿師匠のトリで「二コ上の先輩」がネタ出しされており、
どうしようと迷った挙句、なのですがね。
で、開場時間の50分ほど前に演芸場の前に行くと、もうすでに30人近い行列。
あれよあれよという間に行列は折り返してすごいことに。
年末の白鳥師匠、驚くべき人気です。
ぐんま「初天神」
わん丈「母にマナーを」
天どん「これで払います」
文 蔵「千早ふる」
楽 一「紙切り」(サンタクロース・スターウォーズ・白鳥師匠)
小ゑん「鉄千早」
小団治「ぜんざい公社」
-仲入り-
粋 歌「すぶや」
白 酒「富久」
のだゆき「音楽パフォーマンス」
白 鳥「富Q]
前座のぐんまさんはいつものツカミからマクラへ。
師匠の芝居なので新作をやりたいのだが、そこは寄席。
新作をやりたい気持ちをぐっとこらえて古典をやるのですが、
マクラぐらいは許してくれと、群馬のエピソードをあれこれ。
演目も「初天神」ながらあれこれとオリジナルのくすぐりが入ります。
本来の寄席での前座さんとしては異例なんだろうと思いますが、
そこは池袋で白鳥師匠の芝居。おおらかなものです。
わん丈さんは久しぶり。水道橋の無料落語以来でしょうか。
噺も5分程度の短いもので、お母さんとのエピソードを実録風に。
以前マクラなどで聞いたエピソードを膨らませて、
一席の落語に仕立てた感じですかね。
天どん師匠は初めて聞く「これで払います」という自称わかりにくい噺。
天どん師匠にありがちな、いきなりわけのわからない人物が出てきて、という展開。
ダサい品物を求めて品評会で競い合うという団体に所属する人物が、
町の個人営業のアクセサリー店で繰り広げるドタバタ劇ですが、
こういうテイストの噺が何とも面白くて。
二日酔いだという文蔵師匠は「千早ふる」へ。
この噺は何度か聞いているのですが、
気になるのはこの後に小ゑん師匠が控えているということ。
諸所の情報からこの両師匠による「千早リレー」があることは掴んでおり、
来年早々にはこれをテーマにした落語会まであるという。
これはひょっとすると、と思っていると見事にこのリレーに出くわすことになりました。
紙切りの楽一さんをはさんで小ゑん師匠が上がると、マクラもそこそこに、
もう誰が聞いてもわかる「千早」の冒頭に入っていくのですが、
この時点で客席のテンションも上がる上がる。
「鉄千早」それ自体は以前に聞いていますが、リレーで聞くのは初めて。
前に上がった文蔵師匠の「千早」をところどころに入れて展開。
いやはや、この攻撃力はすごいものがあります。御見それしました。
白酒師匠は古典の「富久」を超高速編で。
初めて寄席に足を運んでパロディの新作を聞くには、
そもそもの元ネタを知っておいてほしいというサービスでしょうかね。
しかしまぁ、普通に演じればトリネタで30分以上かかるのに、
噺の中身をバサバサと大胆にカットして演じるのもさすが。
「富久」を初めて聞いた人も、これならわかりやすいという趣向です。
でも本当に8日間これで通すのかしら・・・。
トリの白鳥師匠はネタ出しで「富Q」です。
この噺は以前にCDで聞いたことがあるのみで、生で聴くのはこれが初めて。
売れない二つ目落語家のQ蔵は、白鳥師匠の二つ目時代がモデル。
寄席から干されて仕事がない苦労の悲哀など、
やはり経験したことがあるからこそ重みがあって感じられるのでしょう。
噺の本筋の所々にかなり危険なアドリブが入り混じっており、
客席をヒヤヒヤさせますが、それも白鳥落語の楽しいところかも。
30分以上の長い時間の口演となりましたが、だれることなく、
そして「富久」の要素もしっかりと入れこみつつ会場を爆笑の渦へ。
白鳥師匠を筆頭に新作派のマニアックな面々が集まった12月下席の池袋。
お客さんもマニアックでありながら温かい人たちが多かったな、という印象でした。
3年連続で続くのも頷ける、そんな今日の池袋演芸場でした。
恐懼謹言。
今年一年、古典も新作もあれこれと聞いてきたのですが、
年の瀬にどっぷりと寄席で新作に浸りたいと考え、池袋へ。
黒門亭の一部がきく麿師匠のトリで「二コ上の先輩」がネタ出しされており、
どうしようと迷った挙句、なのですがね。
で、開場時間の50分ほど前に演芸場の前に行くと、もうすでに30人近い行列。
あれよあれよという間に行列は折り返してすごいことに。
年末の白鳥師匠、驚くべき人気です。
ぐんま「初天神」
わん丈「母にマナーを」
天どん「これで払います」
文 蔵「千早ふる」
楽 一「紙切り」(サンタクロース・スターウォーズ・白鳥師匠)
小ゑん「鉄千早」
小団治「ぜんざい公社」
-仲入り-
粋 歌「すぶや」
白 酒「富久」
のだゆき「音楽パフォーマンス」
白 鳥「富Q]
前座のぐんまさんはいつものツカミからマクラへ。
師匠の芝居なので新作をやりたいのだが、そこは寄席。
新作をやりたい気持ちをぐっとこらえて古典をやるのですが、
マクラぐらいは許してくれと、群馬のエピソードをあれこれ。
演目も「初天神」ながらあれこれとオリジナルのくすぐりが入ります。
本来の寄席での前座さんとしては異例なんだろうと思いますが、
そこは池袋で白鳥師匠の芝居。おおらかなものです。
わん丈さんは久しぶり。水道橋の無料落語以来でしょうか。
噺も5分程度の短いもので、お母さんとのエピソードを実録風に。
以前マクラなどで聞いたエピソードを膨らませて、
一席の落語に仕立てた感じですかね。
天どん師匠は初めて聞く「これで払います」という自称わかりにくい噺。
天どん師匠にありがちな、いきなりわけのわからない人物が出てきて、という展開。
ダサい品物を求めて品評会で競い合うという団体に所属する人物が、
町の個人営業のアクセサリー店で繰り広げるドタバタ劇ですが、
こういうテイストの噺が何とも面白くて。
二日酔いだという文蔵師匠は「千早ふる」へ。
この噺は何度か聞いているのですが、
気になるのはこの後に小ゑん師匠が控えているということ。
諸所の情報からこの両師匠による「千早リレー」があることは掴んでおり、
来年早々にはこれをテーマにした落語会まであるという。
これはひょっとすると、と思っていると見事にこのリレーに出くわすことになりました。
紙切りの楽一さんをはさんで小ゑん師匠が上がると、マクラもそこそこに、
もう誰が聞いてもわかる「千早」の冒頭に入っていくのですが、
この時点で客席のテンションも上がる上がる。
「鉄千早」それ自体は以前に聞いていますが、リレーで聞くのは初めて。
前に上がった文蔵師匠の「千早」をところどころに入れて展開。
いやはや、この攻撃力はすごいものがあります。御見それしました。
白酒師匠は古典の「富久」を超高速編で。
初めて寄席に足を運んでパロディの新作を聞くには、
そもそもの元ネタを知っておいてほしいというサービスでしょうかね。
しかしまぁ、普通に演じればトリネタで30分以上かかるのに、
噺の中身をバサバサと大胆にカットして演じるのもさすが。
「富久」を初めて聞いた人も、これならわかりやすいという趣向です。
でも本当に8日間これで通すのかしら・・・。
トリの白鳥師匠はネタ出しで「富Q」です。
この噺は以前にCDで聞いたことがあるのみで、生で聴くのはこれが初めて。
売れない二つ目落語家のQ蔵は、白鳥師匠の二つ目時代がモデル。
寄席から干されて仕事がない苦労の悲哀など、
やはり経験したことがあるからこそ重みがあって感じられるのでしょう。
噺の本筋の所々にかなり危険なアドリブが入り混じっており、
客席をヒヤヒヤさせますが、それも白鳥落語の楽しいところかも。
30分以上の長い時間の口演となりましたが、だれることなく、
そして「富久」の要素もしっかりと入れこみつつ会場を爆笑の渦へ。
白鳥師匠を筆頭に新作派のマニアックな面々が集まった12月下席の池袋。
お客さんもマニアックでありながら温かい人たちが多かったな、という印象でした。
3年連続で続くのも頷ける、そんな今日の池袋演芸場でした。
恐懼謹言。
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