[乱世編]
平安時代末期。平清盛、明雲、俊寛、木曽義仲、源義経、源頼朝、平泉の藤原氏・・に、木こりの弁太は弁慶として、その恋人のおぶうは清盛の次女として絡んだ話。清盛も義仲も頼朝も火焔鳥(火の鳥)の血の話に振り回される・・・。「鳳凰編」の我王が鞍馬天狗として登場し・・、火の鳥による話は、清盛と義経が時間をさかのぼって生まれた赤兵衛(猿)・白兵衛(犬)の争いにつながっていく。
初出:『マンガ少年』(1978年4月号 - 1980年7月号)
[羽衣編]
舞台芝居を客席で見る視点で描かれる羽衣伝説を元にした話。平将門の時代。三保の浜に住む漁師ズクは家の前の松にかかったウス衣を見つけて売ろうとするが、浜で泳いでいたおときが現われ、三年間妻になれば羽衣を返す約束をする。・・ズクが兵隊にとられそうになるのをおときはウス衣と引き換えに見逃してもらうが、ズクは取り返しに行く。・・おときは千五百年後の世界から火の鳥の力によりやって来たことが明らかになり、一年経ってズクが衣を取り返して来た時、おときと娘は・・、衣は・・・。
8巻には、「このエピソード(羽衣編)は、ほんとは「復活編」と「望郷編」のあいだにはいるもので、「乱世編」より、時代は7,80年ぐらいさかのぼった物語です。」とありました。
初出:『COM』(1971年10月号)
(19/08/31撮影)