最近の大きな話題であった「イギリスのEU離脱か残留か?」に本日、最終的な結論が出た。英国が選択する結果は可也均衡はしているが最終的には小差で残留するのでは?の大方の見方に反して投票結果は離脱の道を選んで先程キャメロン首相は辞任した。
英国のEU離脱はEUに対しては勿論の事、世界経済に大きな影響があるので日本を含めて大半の国は「英国がEUを離脱しない事」を望んで居たと思うのだが其の意味では残念な結果と成ってしまった。英国は第二次世界大戦前後はヨーロッパの覇者であったが其れはインドへの進出やアヘン戦争で清へ進出したり中東の石油利権確保の為に暗躍して植民地への利権と富を搾取した事に寄り成り立っていた。そして挙句の果てに自国の利益の為に現在の中東の国境の線引きに深く関与し其の事が現在の中東紛争の大きな原因の一つと成って居る。
日本との関係で言えば大東亜戦争において日本がイギリスのアジアに於ける植民地を次々と解放して行く中とヨーロッパ戦線でも苦戦して居た当時のイギリスのチャーチル首相は其の対抗策としてアメリカの参戦を仰ぐしかないと画策したと言われている。兎に角 大航海時代は別として其の後は大した力は無いものの過去の覇者としてのプライドだけは高く台頭するドイツやフランスに対する対抗心は高い。近代に入り大した工業立国では無く成り、じり貧状態であったが「鉄の女」の異名のサッチャー首相のリーダーシップと頑張りで世界に於けるイギリスの存在を少し高めたが其の後は再び低迷状態で近年に至っては中国が提案したAIIB銀行問題でもアメリカや日本の考えに反し積極的に参画するし、嘗ては戦争に勝って虐めた中国の経済市場が欲しくて習近平首相に頭を下げ?バッキンガム宮殿に宿泊させる事で契約を結ぶ等のプライド無しの御機嫌取り、然も帰った後でエリザベス女王が「礼儀を知らぬ無礼な態度をとった」と言った事を新聞各社がリークしイギリスとしての対面を保ち案に現政権の体たらく振りに釘を刺した状態であった。
現在のヨーロッパの覇者は移民受け入れ問題で少し陰りが有る物のドイツ、続いてフランスか?嘗ての覇者は3番手位だろうか?今回の問題でも自国の実利を選択したと言うより過去の栄光が忘れられずEUでの立ち位置や参加に伴う制約がイギリス国民には我慢出来ない不満状態で有る様に思えて成らない。自国の運命を自国民の総意である国民投票で決定した以上、第三者がとやかく言う問題では無いが今回の結果が賢明な判断であったかどうかは少し疑問を感じる。既に日本ではハッキリした影響が出始め円は高騰し其の結果で株安が進んでいる。円高は日本のお金に信用が有る事なので悪い事では無い筈なのだが現時点で庶民が其れを実感するのは海外旅行や外国製の商品を購入する時位か?反面、輸出立国の日本では日本製品を購入する人には高くなり売れなくなると業績が悪化して最終的に日本経済に影響を与え個人の所得が伸びないので其の見返りが我々の庶民の生活に影響する困った事に成らなければ良いのだが?