昨日は朝起きて顔を洗う為に混合水栓のワンショット・レバーをお湯側に倒すと全くお湯が出ない状況に『あれれ?此れはお湯の配管の途中で凍結したな!』と思った。
前日の午後には2時間以上に渡って雪が降って夕方に雪は止んだが矢張り気温は可也下がって居た。此の外気温度では外の水廻りの配管内の凍結が考えられるので私が入浴した後に凍結防止の為に給湯器のリモコンは落とさずに通電した侭にしていた。通常の雪降りの寒さだと此の対応で十分で現在の給湯器に交換して以来全く凍結問題は無かったのだが今回初めてのお湯配管側の凍結トラブルが発生した。
其の状態で給湯器の熱交換器のお湯(水)を抜く為に給湯器の下側にある排水コックを開けると中から水が出て来たので水道水(冷水)が給湯器の熱交換器までは水が流れて居る事は間違いないので凍結箇所は熱交換器以後の、お湯の出口から各お湯が流れる配管内に凍結箇所がある事に成る。我家内でお湯の通る配管は『洗面台、台所のシンク、お風呂場』と三箇所あるので其々の場所でお湯が出るかどうか?を調べて診たら何れの場所からもお湯は出なかった事から問題の凍結箇所は3箇所への共通配管である給湯器から出てお湯系統の其々に分岐した箇所までの僅か3m位の配管内である事は容易に想像出来た。そして其の半分の距離は保護カバーを施し地中に埋めて居るので余程の事がない限り凍結の心配は無いので問題の凍結場所は給湯器の天板から出てお湯側の分岐点までに至る1m強の配管内だろうと思った。
然し此の経路で保護カバーを被って居ないのは給湯器の天板上部から突き出た圧力安全弁を兼ねたエンビ・パイプと接続する金属のジョイント部しかなく其の構造上の問題から此処だけは保護カバーを被せることが出来なかったので剥き出し状態に成って居る。従って今回は此の部分にタオルを巻いて其の上からお湯を垂らし此の部分を暖めてみたが矢張り各混合水栓からはお湯が出て来なかった。然も始末が悪い事に我家の此の石油給湯器は直圧式で熱交換器は非常に小さく瞬間湯沸かし器の親玉の様な構造で貯湯式の石油給湯器(熱交換器には常に20L前後のお湯を溜めている)の場合と比較すると熱交換器に残り溜まって居る水量は非常に少ないので急激に外気温が下がると此の部分に蓄えられたお湯の温度も早く冷めてしまうし更に始末が悪い事に此のタイプはお湯の使用量の増減に対し設定温度に迅速に対応する為に水量に応じてバーナーの火力を自由に変化させるセンサーとして給湯器入口の水量の変化を読み取る『流量センサー』を使用して居る。従ってお湯を使わない時は燃焼バーナーは着火しないので貯湯式の様に水が流れなくても貯湯タンク内の水を設定温度まで沸かす事が出来ない。
御蔭で昨日の日中はボイラーが着火せず使用出来ない状態、『此れは今晩は風呂に入れないか?』と困って居たら夕方に成って凍結が溶けたのか?如何にか風呂に入る事が出来て私が風呂から出た後でボイラーのリモコンは入れた侭にして、お風呂の混合水栓のレバーを調整しお湯側を少し流しっぱなし状態にして『此れで明日の朝は大丈夫だろう。』と寝たが今朝05時頃に目覚めて温度計を見たらー2度を表示・・・・・・其れでも寝る前の対応で凍結は無いだろうと台所の混合水栓のレバーをお湯側に倒したがポタリともお湯が出ない状態にガックリポン!
家内から昨晩の寝る前に『今日はお湯が出なくて困ったから明日はくれぐれも凍結しない様に御願いね!』と云われて『任しとけ!』と大見得を切ったのにも関わらず此の状態では一言あるなと思った私は6L入る大きなヤカンを持ち出し早速コンロで湯を沸かし始め此れが沸き上がるのに15分間ほど掛かるので其の間に昨晩少し垂れ流していたお風呂の蛇口の状態を良く確認したらワンショット・レバーの位置は確かにお湯側に成って居たが如何やら流れて居るのは冷水側の水だった様だ。
お湯が沸き上がった所で例の給湯器の湯側の吐出口の金属部にタオルを2重に巻き付けて其の上から熱湯を注ぎ凍結したと思われる箇所を暖めたがヤカンのお湯を全部使い切っても蛇口からお湯が出て来る事は無かった。其の時は06時頃で外は小雪が舞い非常に寒かったので作業を諦めた。其の1時間ほど後に家内が起きて来たので『昨晩も同じ様に給湯器の配管部分が凍結した様なので今朝起きてから色々、遣って見たが結局駄目で御免。』と謝って無線をワッチしていたら暫くして家内から『先程、蛇口からチョロチョロと水が出て直ぐにボイラーの着火音がして温かいお湯が出始めた有難う。』と報告があった。此れで一件落着の運びと成ったが2夜連続の凍結は此の地で住みだして初めての経験、此の問題を完全に克服するなら寒冷地仕様と同様に凍結部分にヒータを巻き付ける対策をしなければ成らないかも?何れにしても今回の寒波は結構厳しそうである。
貯湯タイプの給湯器の特徴
お湯を溜める貯湯タンクの容量が多く、管体を温めるバーナーの方式も一定火力で暖めるタイプが多く、火力調整が必要無かったり又は複雑では無く単純構造の為にコストが掛からない。反面、絶えず多量のお湯(又は水)を溜めて居る為に管体の錆に寄る漏水や赤水(お湯の着色)が発生する場合がある。
又、貯湯量が多いので外部の急激な温度変化に対して管体内の湯温が急激に下がらない事や接続配管内の湯と貯湯タンク内の湯の熱伝導に寄り凍結には強い特徴がある反面に構造上如何しても給湯器が大きく成る事と管体内のお湯は設定温度に到達するまで燃焼して止まるのでリモコンで完全停止しない限りは貯湯タンク内の湯温がリモコン設定値よりも下がれば自動的に燃焼動作に入るので使用方法に寄っては燃料費用面で不経済に成る場合がある。
直圧式タイプの給湯器の特徴
此のタイプの一番の特徴は減圧弁を通さずに水道水圧に近い状態で『お湯張りやシャワーが使える』便利さがある。反面、其の機能を満たす為に熱交換器は使用負荷に即応する為に貯湯タイプの熱交換器寄り熱交換率を上げる為に遥かに小型軽量に成る反面、燃焼部は貯湯タイプの様な灯油を霧状にして直接着火燃焼させるガンタイプの簡単な物では済まずに、お湯の使用量の増減変化に追従する為に灯油をガス化させお湯の使用量に応じてバーナーの火力を調整し吐出湯温度を設定値に維持せねば成らない為に構造は複雑で如何してもコスト高になる。
そして此のタイプは水が流れて初めて燃焼が始まるので給湯器の水の入口側や出口側の何処かで凍結が発生すると配管路にお湯(水)が流れない為にバーナー火力調整の基準と成る流量センサーが作動しないので給湯器の燃焼が開始されず貯湯タイプの給湯器の様に貯湯タンク内の冷えた水を流れに関係なく水が溜まって居ればバーナーが燃焼しリモコンの設定温度まで沸かし其の熱伝導で配管内の凍結を徐々に溶かす裏技などは使えずに一度凍結する手間隙が掛かる。然し此の給湯器でのシャワー時の水圧は当ると痛いと感じる位で其の爽快感は素晴らしく又お風呂を二階に設置し給湯器は地面に設置するケースでは其の能力を遺憾なく発揮し便利である。