共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

横着してはいけませんよ(ノ_-;)

2015年01月22日 21時23分51秒 | 日記
今朝、家で練習していたら、何だかヴァイオリンの駒の位置がおかしいような気がして、場所を調整してみることにしました。

本来ならば全ての弦をちょっと緩めてから調整をするべきなのですが、ちょっと動かすだけだし、何しろ面倒臭かったので、弦を張りっぱなしでチョコチョコ動かしていました。そうしたら、何かのはずみで力加減を誤ったらしく、駒がいきなりパタン!と倒れてしまったのです。

慌てて弦全体を緩めて倒れた駒を起こして(どうせなら最初からそうしていればよかったのに…)、所定の位置に立て直しで弦をもう一度張り直しました。そして、チューニングをし直すために楽器を肩に乗せたら、楽器の中からカラカラン…という何だか妙な乾いた音がしたのです。

『も、もしや…((゜Д゜ll))』と思いつつ、恐る恐るf字孔から中を覗いてみたら…何と、楽器の中に立っているはずの『魂柱(こんちゅう)』が外れて、楽器の中で転がり回ってしまっているではありませんか)゜0゜(ヒィィ!!

この『魂柱』というパーツは、ヴァイオリンを始めとした擦弦楽器の共鳴胴内の中央付近に立てられている5mm径ほどの柱で、弓で擦った弦の振動が駒を伝わって楽器の表板に届いたものを更に楽器の裏板に伝えて、共鳴胴全体に響かせる重要な役目を果たしているものです。この細い柱が倒れてしまうと、音の伝わりの連携が極端に悪くなって、鼻をつまんだようにミーミーした何とも情けない音になってしまいます。

とにかく教室に向かう前に何とかしなくては!と思って、いつもお世話になっている渋谷の楽器店に連絡をしよう…と思ったのですが、時間的に家から渋谷の楽器店経由でたまプラーザの教室に行くとなると、ほぼ間違いなく遅刻するであろうことが予想されました。

その時、町田にクロサワ楽器があるのを思い出したので、そこにリペアの職人がいたら応急処置をしてくれるかも知れない…と思って駄目元で電話をかけてみました。そうしたら、午後ならリペアさんの手が空いているということだったので、とにかく口頭で予約を入れて町田に向かいました。

お店に着いて楽器を見てもらうと、「大変でしたね」という言葉も早々にパッパと器具を中に差し込んで、ものの3~4分で元通りに魂柱を立て直して下さいました。調整中『何があったんですか?なんて聞かれたらどうしよう、横着して自分で駒倒したなんて、恥ずかしくて言えない…( ̄_ ̄|||)』と思ってドキドキしていたのですが、特に原因を聞かれることもなく淡々としたもので、内心ホッとしましたε=(´。`;)。

全国の弦楽器奏者の皆さん、自分で駒の調整をする場合には、横着しないでちゃんと弦を緩めてからやるようにしましょうね(当たり前ぢゃっ…!)。
コメント
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