小春日和には成虫越冬する キタテハ が目立つ。
その姿を追っていると 面白いことに気付いた。菊の花での吸蜜を終えて一休みする時のことだ。
休む場所は地面に落ちた木の葉の上が多い。樹上で休むことはほとんど無い。
地面に降りるとまず翅をいっぱいに広げ そして閉じる。
もう一回翅を広げて閉じるとその後はほとんど開翅しない。
面白いのは 地面に降りた時の方向だ。
必ずと言ってもいい程 翅が太陽光に対して直角になる向きで着地する。
翅を広げて太陽光で暖まろうとするのかと思ったがそうでは無いようだ。
翅を閉じると体には陽は当たらない。
笹の葉に降りた時も 同様だ。
笹の葉にできた影を見れば正確に光と直角になっていることがわかる。
太陽光の影響で体温が上昇するのを防ぐ目的ならば 日陰で休めばいいと思う。
目立つように翅を開いているのはテリトリー宣言なんだ・・・という説を聞いたことがある。
異性に対するアピールかも知れない。
だがそれは晩秋の頃にはあまり意味が無いような気がする。
来るべき春に備えて今から練習をしているのだろうか。