水路脇に植えてある 擬宝珠 の花柄は無愛想だ。
黒く熟した羽根つきの種子は雪降り前に飛ばしたから残っているのは莢だけだ。
直立する花柄だから今回程度の降雪では倒れずに雪の上に顔を出している。
何の取り得もないような花柄だが 一面の雪原では人目を惹く。
折れて倒れそうな一本に近寄ってみる。
黒い小さな粒は受粉できなかった子房の残骸だと思うが大きい黒は未熟果だろう。
木枯らしに乗り遅れた種子だから このまま朽ち果てるのでは・・・・。
思いがけない大雪も一段落して今日は青空が広がった。
でもこの アオツヅラフジ の実に冬の陽が射すのは午後二時を過ぎる。
そしてその時間になったら雲が広がってきた。
粉を吹いたような青黒い実もいいが それよりもこの蔓の巻き具合は素晴らしい。
流麗に筆を運んだ 仮名文字の雰囲気だ。
少し角度を変えて見る。
人手を掛けて曲げようとしてもこんな形にはできないだろう。
同じ樹に絡みついた蔓でもすっきりと伸びている蔓もある。
変幻自在の アオツヅラフジ の蔓はまさに芸術家。
初冬の枯れ野に スズメウリの白い実が並んでいる。
細い蔓の割には大きな実だ。
多少の風にも揺れることなく落ち着いてぶら下がっている。
雪の降るころになると目立つ白い実だが 夏に咲くであろうその花はまだ見たことが無い。
白い実を 三個採取してきた。池畔の藪に蒔いてみよう。
うまくゆけば 来年はその花を見れるかも・・・。
青・紫・白とカラフルに熟す ノブドウ の実も初冬ともなると色が抜けてくる。
冬枯れの藪の中の 白い実 も観賞価値がありと思うが・・・・・。
曇り空を見上げると そこにも白くなった ノブドウ が。
実物の透明感が表現できないのが残念。
11日朝の霜はこの冬一番の霜だった。屋根から枯草まで真っ白になった。
もぎ残した柿も霜に覆われている。
よほど いい天気になるかと思っていたら日の出後すぐに雲が広がった。
9時には雨が降り出して終日雨降りだった。
その雨は夜半から雪に変った。
風も強かったので 柿の実には積もらなかったが今朝の積雪は10cmほどだった。
一日降り続いて夜になっても降り止む気配はない。