今夜は、隔月の水曜日の夜に行っている、読書会です。
今夜のテキストは、村田喜代子の『焼野まで』(朝日新聞出版)です。
下は、アマゾンに記載されている文章です。
東日本大震災から数日後、作家の村田喜代子さんの体には子宮体ガンが発見された。本作はその後の治療の日々の実体験をもとに、地上の災厄と、我が身に巣くう病がもたらす、数奇な魂の変容を描いた傑作長編小説。
村田喜代子らしい際立った描写と、幻想性。
お見事だと思います。
でも、私は読んでいて、怖くて仕方ありませんでした。
村田喜代子は数年前、動脈瘤破裂になった自分の夫とのことを描いた『あなたと共に逝きましょう』(朝日新聞出版)を書いています。
どうやら老いを見つめ始め、病気を描いた作品が増えているようです。
目をそらす訳ではありませんが、村田喜代子の筆が凄まじさを秘めているだけに、読んでいて怖くて怖くて仕方ありませんでした。
彼女の作品、『鍋の中』は今でも鮮やかにシーンが残っています。
この作品にも出てきますが、祖父母に育てられた彼女の、作品には祖母たちからの影響が投影されているような気がします。
とにかく、村田喜代子の感性から生まれる言葉は、ただ者ではありません。
今夜は、どんな感想が行き交うのでしょう。