花ごよみ

映画、本、写真など・

天才たちの値段  (門井 慶喜 )

2007-09-20 | 本 か行(作家)
2003年オール讀物、
推理小説新人賞受賞作家の
デビュー作品ということです。

テーマは美術、
連作形式をとっています。

「天才たちの値段」
ボッティチェッリの名画についての真偽。
本物か贋作か?
そこで登場する佐々木と、
美術品を、味覚で判別出来るという、
天才、神永美有。


「紙の上の島」
イヴォンヌの姉の破談に関して
毀した古い蔵から残されていた、
大航海時代の地図の謎。


「早朝ねはん」
エアロビクスをしているよう見える、
涅槃図の釈迦の不思議。


「論点はフェルメール」
政治家が息子を試すため、
フェルメールの贋作のついての
ディベートを催す。

「遺言の色」
佐々木の縁者の遺言の開示。
ガラス工芸に関して回答した方が、
財産相続出来るという。


トリックもあって、
期待感を持ちながら、
読み進めていくことができました。
大学講師の佐々木先生は、
いい味を出していて楽しめます。

佐々木先生、イヴォンヌ、神永美有、
人物の設定が巧妙です。

美術作品の謎解き、深い考察に
気持ちがひかれます。
最後には意外さがあります。

実際にこの目で作品を見てみたい。
そんな願望を
持たせてしまう物語です。

ミステリー小説ですが、
殺傷はなく悪人も出て来ません。

でも読んでいるときは、
話に入り込めますが
読み終わるとすぐ忘れてしまうような…。

美術品の真偽、鑑定という日常から
かけ離れた世界だからでしょうか。



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トルコキキョウの絵

2007-09-20 | 水彩画

↑クリックで拡大できます


四季それぞれに咲く花々が
季節を感じさせてくれます。

暑くてももう9月も半ば過ぎ。

花屋さんの店先でよく見かける
トルコキキョウは
可憐で陽気さを感じさせる花です。

優しい花色と、
愛らしい形が好きです。




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