5作品が収録。
事件の奧の隠された意外な「真相」。
『真相』
逮捕された犯人の供述から知る。
息子の今まで知らなかった真実とは?
『18番ホール』
主人公の選挙の本当の目的は?
主人公の過去に犯した事件とは?
『不眠』
睡眠治療の治験薬を飲むアルバイトをしている、
失業中の主人公の心のわびしさ。
眠れぬ眞夜中に目に入ったものとは?
『花輪の海』
学生の頃の友人の死に関する
封印したい過去の出来事。
『他人の家』
行き場のない夫婦。
助けてくれた老人。
老人の死後に明らかにされた、
驚きの真実。
読み進めていくのがつらくなるほど、
どの作品も暗い内容で、
どっしり重い読後感。
人間の悲しさ、ずるさ、悩み、
心の中に隠された闇の部分が描かれ、
読み終えた後は、
疲労感が残る作品でした。
そんな心が滅入ってしまう小説など、
もう読みたくないと思いながらも、
またきっとこの作家の小説を
読んでしまうのでしょうね。