花ごよみ

映画、本、写真など・

この道は母へとつづく

2007-12-01 | 映画
タイトルからして涙、涙の映画かと
思いました。

でも用意していたハンカチを
使用することはありませんでした。

孤児院の劣悪な環境。
お金がなにもかも支配する醜い世界。

子供達も知らず知らず周りの、
意向に沿うようにして成長していく。

 

この主人公ワーニャの、
子供とは思えないほどの演技。

この子供の演技は自然で素晴らしいと思います。

マダムもこれでもかっていうくらいの、
憎々しさ。

孤児院の様子。
養子縁組で儲けようとたくらむ大人達、
ワーニャの意思の是非。
淡々と描かれています。

後半は、ワーニャの
ひたむきな願いをこめた、
母捜しの一人旅。

執拗な追跡者から、
逃れるための数々の行動。
見ていてはらはらします。
まるで小さな逃亡者!!

 

ラストはぼんやりと描かれていて
あれっと言う感じ。
でも少年の笑顔が、
物語っているように思いました。

だけどこんなに愛らしくって
賢明なワーニャのような、
子供を捨ててしまうなんて…。

この映画が実話をもととは…。

寒々としたロシアの風景、
子供を捨てる大人達、
孤児達の現実は、
風景以上に冷え冷えとして、
心まで寒くなってしまいそうです。

映画だけのことであって欲しい…。



コメント (2)
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