第I部 事件
第I部 事件
第II部 決意
第III部 法廷
3巻からなる物語。
なんといっても1冊1冊が、
かなりの分厚さ!!
読み応えがあります。
クリスマスの深夜、
雪の降り積もった校庭に、
落下した中学生、柏木卓也。
いじめ、噂、匿名の目撃者、その告発状、
悪意が生み出す不幸の連鎖。
教師、保護者、マスコミ、警察など
事件に絡む人々。
嫌疑をかけられ被告となる少年は、
校内一の不良少年。
学校内で行われた中学生による裁判。
登場人達、それぞれの詳しい心理描写。
『第1部』から少し疑問というか、
何となく感じる気持ち悪さを、
残しながら物語は進んでいきます。
最後にすべて明らかになり、
疑問が解消。
検事側、弁護側とも、
真実を明らかにするため
証人を立てて順次立証する様子は
緊迫した空気に包まれています。
まるで本格的な裁判を見ているよう。
この裁判によって、
屋上から飛び降りた、
柏木卓也の人物像が
少しずつあぶりだされていきます。
果たして裁判の結果は?
結末が気がかりで、
本の最後を読みたいのをじっと我慢。
ラストの「もう夏も終わる」
あーもう裁判が終わってしまったんだと実感。
なぜか涙ぐんでしまいました。