山女日記
7つの連作短編小説になっています。
登場人物のリンクもあります。
山を目指す女性を描いていています。
『妙高山』デパート勤務の律子と由美。
『火打山』バブリーな美津子。
『槍ヶ岳』律子の先輩の牧野。
『利尻山』医者の妻となった姉と希美
『白馬岳』希美と姉が姉の子供の七花と登山
『金時山』律子の同僚舞。
『トンガリロ』帽子デザイナー柚月。
短編毎に少しづつのつながりを
持たせています。
それぞれの山に登ることによって
美しい景色の中に身を置き、
自分を見直し、
悩みに対しての答えを探っていく。
達成感から心の変化、
覚悟も生まれてきます。
女性の心理の複雑さ、
切なさもあります。
登山の効能、
すばらしさが描かれています。
そして一歩前へ、
光の差す方向へと進み出す。
湊さんいつもの毒はなく
物足りなさも感じてしまいますが…