楽園 上 (文春文庫)
WOWOWでドラマ化されている途中に
先が知りたくて読み始めました。
「模倣犯」事件を取材していたフリーライター。
彼女はまだ「模倣犯」事件から受けた
ダメージから立ち直ることができないままいた。
「模倣犯」から9年後、
ある女性から
12歳で交通事故で亡くなった
子供が描いた絵を
見て欲しいという依頼を受ける。
その絵には報道される前に描かれた
16年前の事件の絵があった。
その少年は特殊な能力を
持ち合わせていたのか。
超能力ということを
ドラマではどういう風に
収拾させるのかな?
気になります。
16年前の事件とは
家が火事で焼かれた後、
長女を床下に埋めたと
自供した夫婦がいた事件。
夫婦は時効によって罪から免れたが
少年はそれが明るみになる前に
その様子を絵を描いていた。
滋子は16年前の事件を追うことになる。
夫妻の事件に至った
苦しい心の内が切なかったです。
上下巻の長い物語、
描かれる悲しい親子の縁。
ただ重いだけの内容ではなく
ラストには一筋の明るい光が見えて、
少しは救われました。