花ごよみ

映画、本、写真など・

プラージュ   誉田 哲也

2017-05-21 | 本 な、は行(作家)

プラージュ

舞台はワケありな人たちが住むシェアハウス。

住人達の抱える重い事情。
一度失った信用はいつまでもつきまとい
社会復帰を困難にさせる。

訳ありでも協力し合う住人。
過去の事件を追う記者の謎など
ミステリー感もあってうまく
まとまっていました。

星野源主演、WOWOWで
ドラマ化というのを知り読みましたが
この物語って星野源演じる貴生が
主人公ではないような。

貴生が一番軽い存在のように思いました。

プラージュのオーナーの潤子さんの
心の広さが
過去に汚点を残した人達の
救いになっています。

協力し合う訳ありの住人たち、
プラージュを拠点に再生を見いだします。

登場人物は多くても
各章ごとそれぞれの、
ハウスの住人たちが
語るように描かれていて
読みやすい物語でした。






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虹を待つ彼女   逸木 裕

2017-05-21 | 本 あ行(作家)

虹を待つ彼女

ヒロイン晴。
彼女はこの世にはもう存在しない
女性プログラマー。

その彼女を人工知能によって
甦らそうとする工藤。
人生に対して空虚さを感じていた工藤。
晴の人工知能を作るため、
彼女の人物像の調査過程で
恋愛感情を持っていくという物語。

リアルもバーチャルも
自分の脳が処理した情報、
なので同じ価値を持っていると。

晴の心の内、晴と関わった人、
調査を阻む脅迫者の存在。
人工知能の完成はあるのか
あまり各人物に深みはないけど
ストーリーは面白かったです。

第36回横溝正史ミステリー大賞受賞作品。
ミステリーに恋愛を絡ませた小説。

神秘的な雰囲気を纏った
晴の正体。

人工知能設計者である工藤は人として
共感できない人物でしたが
ラストに成長が見られます。
予測外の物語の終了させ方でした。

囲碁AIも採り入れられていてタイムリー。
受賞したときのタイトルは虹になるのを待て。







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