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スクラップ・アンド・ビルド  羽田 圭介

2016-02-03 | 本 な、は行(作家)

スクラップ・アンド・ビルド

芥川賞受賞作

介護がテーマの小説。

主に主人公と祖父の会話で、
成り立っています。

祖父は生きているのが辛く
早う死にたかと繰り返し言います。

主人公の孫の健斗は
祖父の願いを手助けするため、
計画を立て行動をおこします。

介護状態の老人気持ち。
医療の進歩による長寿社会。

介護される者と、
介護するもの双方の気持ちは
理解できても答えの出ない現実。

この小説、表面上は重くはなくても
尊厳死や延命治療などを
描いていて結構深いです。

誰にでも必ず老いはやって来て
死からは逃れられない。

可笑しさの底に言いしれぬ
悲しみの存在が横たわっていて
何とも言えない
やりきれなさが漂っていました。




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