国際電話のたびに「おはんが帰って来るまでは」と話していたあなたが、病に力尽きて7年になりました。
余命数ヶ月と知りつつ豪州に単身赴任。奇跡を信じていたものの、私はあなたに悟られぬよう涙の別れをしました。花好きだったあなたの野辺の送りは秋桜(コスモス)が満開だったと聞き、遠い他国で一人、大泣きしたことを思い出します。今年もまた咲き始めました。満開のころには天国のあなたをしのび、子供や孫が一同に集まります。楽しみにしていて下さい。
あれから一度しか夢で会えません。お義母さん、どうしていますか。
指宿市 有村好一(58) 2007/10/11 毎日新聞鹿児島版掲載