はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

立冬

2011-11-08 21:50:46 | アカショウビンのつぶやき
 暦の上では今日から冬…
だけど、最高気温は26度
暑かったぁ。
でも夕方になると、さーっと気温が下がる。この気温差が体にこたえる。
明日から、平均気温になるそうだが。

いつもなら11月始めに、我が家は冬支度をする。
夏中、外してあった建具を入れ、籐のカーペットとホットカーペットを入れ替える。

さて今年の冬支度はいつにしよう?
迷うアカショウビンです。



カライモ栽培

2011-11-08 21:13:04 | はがき随筆


 カライモ栽培を今年初めて体験した。
猫の額ほどの庭である。
通常は5月くらいにツルを植え付けるそうだが、
7月に入ってからの遅い植え付けであった。
夏場は雑草に悩まされたが、
ツルも太く成長して土中のイモも大きくなっているようだ。
 稲は、収穫の目安として「出穂見て20日、
くろじて20日」というらしい。カライモは、
畝の横腹のヒビの入り具合をみて掘り出せばいいと聞いた。
イモが大きくなると畝の土を迫り出してヒビをつけるので大きさが推測できるからだ。
「カライモは畝のヒビをみて掘り出せ」だなと得心した。
  薩摩川内市 石原修 2011/11/8 毎日新聞鹿児島版掲載

野牡丹

2011-11-08 20:56:52 | はがき随筆


 去年晩秋、母が逝った時、
安らかな顔の周りを野牡丹の花で飾り、
浄土への供えとした。
 その野牡丹が、昨年の初夏から咲き続けたためか、
木枯らしの冷たさ、雪の重さに負けたせいか、
年明けに高さ4㍍の木が上半分、枯れてしまった。
 母が愛でていた花木が枯れ死すると悲しみが増す。
枯れ枝を切り、幹の根元に有機肥料を少しずつ与え、
木の再生を願った。
 樹木に思いが通じたのか春になると新芽が出始め、
枝葉に成長した。生命力に驚き喜ぶ。
 野牡丹の赤み帯びた紫色の花は、
母の一周忌に合わせたように咲きこぼれている。
  出水市 清田文雄 2011/11/7 毎日新聞鹿児島版掲載

こんな日があった

2011-11-08 20:49:27 | はがき随筆
 とにかく生きていることは動くことであり、じっくり読書する暇がなかった10月が去った。
 きのうは歯医者に行く暇があり、そこから日暮れ、人と歩いて帰る暇があった。この分なら11月、あの行事とこの行事を計画し実施するだけだ。
 ところが、安心して安眠熟睡して今朝2時半、目が覚めたので、もったいないと起床したが、台所かれこれに費やして5時再就寝。6時起床。
 この自由な時が至上に尊くて6時半からラジオ体操。40分から散歩と、平常に心さわやかに戻った。
 素晴らしい時だった。
  鹿児島市 東郷久子 2011/11/6 毎日新聞鹿児島版掲載

都大路へ

2011-11-08 17:48:10 | ペン&ぺん
 師走の都大路を目指す高校駅伝の県予選が2日、指宿で行われた。
今年は、指宿市の陸上競技場が改築中。発着点は競技場近くの駐車場に移された。「あいにく」というよりも、応援に駆けつけたOBや父母らには、ゴール目前までコースの両脇から間近で声援できて、良かった面もあったのではないか。
 私もゴール後方で、見守っていた。ゴールしたあと、ぼうぜんとたたずむ選手。倒れ込みそうになる選手をチームメートが抱きかかえる姿が見られた。
 そうしたゴールシーンが続く中、男子で優勝した鹿児島実業の選手たちは、いち早く整列し、報道陣のインタビューを受けていた。昨年の全国制覇で、いわばディフェンディング・チャンピオンという立場の鹿実。高田康暉主将は「プレッシャーはあったが、大会へ向けて選手一人一人が成長していけた。まだまだだが、全国で上位入賞を目指します」と静かに話していた。
 この日の指宿は正午の気温が約20度。北東の風6㍍。各学校が沿道に立てたのぼり旗が大きく揺れることも。さらに時折、小雨が降るなどコンディションはあまり良くなかった。
 鹿実の上岡貞則監督は「こうした悪条件の中でも勝つことができたことがレースの収穫。重圧や不安から自信につなげていくタイミングが大切。県大会へ向けて体と気持ちを高めていくことができた」と語っていた。
 一方、女子の県代表となった神村学園。昨年の都大路では、鹿実の全国制覇の陰に隠れた形となったが、全国4位という堂々の成績だった。今年も県大会では1区を除く4区間で区間賞を獲得し他校を寄せ付けない圧勝だった。
 レース後の閉会式で鹿実、神村学園の選手に代表旗を手渡した。その際「全国大会でも健闘を」と声をかけた。力走を期待したい。
  鹿児島支局長 馬原浩 2011/11/7 毎日新聞掲載