5月ごろ、直径5㌢、長さ10センチほどの竹のような物をもらった。
皇帝ダリヤの根ということで節の部分を土に埋める。
そのうち肝っ玉母さんが手を広げたように、
堂々と大きくたくましい葉をつけだした。
茎丈は大空に向かって伸びるは伸びるは、
見上げるほどに成長した。ハッと気づくと、
てっぺんに実を数個つけている。実と思ったのは、
つぼみで11月を待っていたように大輪のピンクの花が咲き出した。
頂上はしなって重たそうに見えるが、思ったより丈夫らしい。
秋風に揺れるダリヤに優しい眼差しで見守られている我が家の空である。
霧島市 口町円子 2011/11/18 毎日新聞鹿児島版掲載