はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

エクセル講座

2015-01-22 23:17:49 | はがき随筆
 パソコン歴は長いのに、
パソコン講座なるものを1度も受講せず、
独学の自己流でやってきた私。
と言うよりも、私がパソコンに興味を持った頃、
学ぶ機会はほとんど無かった。
パソコンに詳しい先輩に教えて貰うだけ。
そして息子と娘にも迷惑かけたなあ。

姪っ子がエクセル講座を受講する姿を見て、
「この歳だけど、挑戦してみっかー」
となった次第。







目からうろこ、だった。
今まで、面倒な手法でやっていたことを、
パパッといとも簡単に処理してしまう。

「先生、その機能は、2007にもありますか?」
「はい、2003からありますよー」絶句…

同級生は、孫ぐらいの年齢。
白髪の老婆が何のために…と、
ささやきが聞こえそうだったが…。
何とか3日間の講座を終えることができた。





先生、皆さんどうも有り難うございました。

来週は、関数講座。どうなることやら…。


ニンジン大好き

2015-01-22 23:05:06 | アカショウビンのつぶやき


姪が飼っている ウサギのモモ

ニンジン大好きなモモのために
ママは、ニンジンの種を蒔きました
やっと葉っぱが伸びました

今日は、桜島の降灰も少なく日本晴れ
久しぶりに庭に出たモモは
真っ先にニンジンのプランターへ

葉っぱの中に
顔を突っ込んで食べました


玄関先のクロガネモチは、
数時間で野鳥が食べ尽くしました

モモも数日でニンジンの葉っぱを
食べ尽くすのででしょう

お年玉

2015-01-22 23:02:50 | はがき随筆
 2日の朝、茶封筒が届いた。4月には1年生になる女の子、孫のKちゃんからだ。名前もはっきり書けている。手に触る硬いものはじいじ、ばあばへとお年玉が20円ずつ。ハートをたくさん書いて「おもちみかんありがとうかぜひかないでね」と添え書きもある。僅かなお小遣いからの思いやり。暮れから独りで準備していたと聞く。お年玉が虹の架け橋となったうれしいお正月。玉のように丸く手をつなぎ、平和な世の中で育ってほしいと願う。力尽きないよう20円玉をお守りにして、成人したKちゃんと思いで話ができる日を夢見ている。
  薩摩川内市 田中由利子 2015/1/22 毎日新聞鹿児島版掲載

メジロ

2015-01-22 22:50:47 | はがき随筆

 庭の梅の木に「チロッ、チロ」と可愛い鳴きのメジロが飛び交う。見ていると、ふと昔のことを思い出した。山迫る海辺の中学校に勤めていた頃、昼休みに秋日を浴びて男子生徒は山から持って来た丈を細かく割り、竹ヒゴで鳥かごを作っていた。互いに遅れる友を手伝い、11月には見事な鳥かごが教室の後棚に並んだ。生徒はトリモチ作りやメジロ取り談義。誘い合って日曜日はメジロ捕り、持ち帰ったかごに飼われた。休み時間はメジロの世話や自慢話。1962年ごろ、木造校舎でにぎやかに語る生徒たちの笑顔が脳裏にある。時期になると放された。
  出水市 年神貞子 2015/1/21 毎日新聞鹿児島版掲載

身の振る舞い

2015-01-22 22:38:56 | はがき随筆
 三宮のターミナルから夜行の高速バスに乗り、翌朝、鹿児島中央駅前で下りた。
 路線バスに乗るべくキャリーカーを引いてバス停へ急いでいた。後ろから声がして、娘と同年配くらいの女姓に話しかけられた。「お元気ですね。私、奥さんを見習います」と。元気が取り柄の私だが、人に誇れるものはなく、一瞬戸惑った。「高速バスもいいですね。慣れておられるのですね」とも。 
 1歩外に出ると、人の目に触れ、人物も評価される。歩きながらの2.3分間の会話から、我が身の振る舞いに心せねばと改めて思うことだった。
  鹿児島市 内山陽子 015/1/20 毎日新聞鹿児島版掲載

新年を機に

2015-01-22 22:12:28 | ペン&ぺん


 須賀龍郎前知事が死去、90歳だった。1996年、土屋佳照元知事の病気辞任に伴う知事選で初当選し、初の県職員生え抜きの知事だった。当時私は鹿屋通信部記者。直接県庁で取材することはあまりなかったが、それでも日ごろ見かけない私に対しても気軽に取材に応じてくれた。
 当時の二階堂進・自民党元副総裁(故人)、山中貞則・元通産相(同)も取材のアポを取る際、質問項目など細かなことは聞いてこなかった。時間があれば「どうぞ」だった。今、報道機関が政治家に取材を申し込むと「事前に質問事項を文章で提出を」「回答は文書で」というケースが増えている。須賀、二階堂、山中3氏にしてみれば私は息子みたいなもの。「もっと突っ込んで聞かないのか」「ポイントはそこじゃないだろう」なんていいたかったのかも。須賀さんは私の父より1歳上。行政マンたたき上げで、私の父と境遇が似て親近感があった。おおらかな人柄が印象深い。
 有料サイトの料金未納で、支払いを求めるメールが届いた。応じないと裁判手続きを進めるそうだ。仕事柄、この類の記事を何度も書いてきが、お年寄りや慣れない人は「訴訟を起こす」とあれば、驚いて相手に連絡してしまうだろう。私には有料サイトに接続する暇も、記憶もない。早速、鹿児島市消費生活センターに報告した。私の友人にも最近、身に覚えのない料金の支払いを催促するメールが送られてきている。
 阪神大震災から20年。17.18日の本紙を再読してほしい。鹿児島は「8.6水害」の経験があり、桜島も注視したい。災害被害を最小限に抑えるためにも東日本大震災の教訓を踏まえ、新年を機に災害への心構えを再確認したい。インフルエンザや火の元、交通事故、巧妙な詐欺にも十分気をつけてください。今年もよろしくお願いします。
  鹿児島支局長 三嶋祐一郎 2015/1/19 毎日新聞鹿児島版掲載

母のカーディガン

2015-01-22 22:04:30 | はがき随筆
 元日の夕食後、夫の母の隣に座り雑談していると、母がデイサービスで撮っていただいた写真を見せて「ほら、これが私の最期の写真」と言った。夫は「母ちゃんは、毎年そう言っちょっがー」と言う。ハハハと笑う母。母は昨年11月28日で96歳になった。1人暮らしをしている。私の目にとまったのは、母がその時来ていた黒いバラの模様のカーディガン。「ほら、あんたかが昔買ってくれたカーディガン。毎年このカーディガンじゃ」。気に入らずにしまい込んでいるばかりと思っていた26年前にプレゼントしたカーディガンだった。心が温かくなった。
  鹿児島市 内田英子 2015/1/19 毎日新聞鹿児島版掲載

消えた? 宝石箱

2015-01-22 21:55:43 | はがき随筆
 「プラモデルごたっど」悪口じゃない。住宅建築の様子を見てそう思う。木材のパーツを外から選び、電動鋸で長さを調整し、圧力銃で打つ。効率よく住宅が完成していく。
 小刀を持ち歩き、切れ味や、はがねの色味を競った少年時代から刃物に魅了されていた。普請場の大工さんの仕上げ鉋が紙のような薄板を1㍍以上も吐き出す姿に見とれ、木の香りにうっとり。用途別に手入れされた鉋や鑿などが並ぶ道具箱は宝石箱に思えてまぶしかった。
 トントントントン。のどかな金槌の音も木の香りも消えてしまった。あの宝石箱も……?
  出水市 中島征士 2015/1/18