はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

慎、はな、遼

2015-01-26 07:41:09 | はがき随筆
 4人の子供もとっくに巣立ち、2人になってから久しい。
 近ごろ、部屋を広く感じるようになった。家の事より外で汗を流す方が好きな私は、掃除が苦手。そこへやってきたのが自動掃除機。タイマーをセットしておくと掃除を始め、時間になると元に戻って充電を始める。なんと可愛いことか。
 名前を付けずにはいられない。遠く離れた孫の名、慎太郎君、はなちゃんと。そうそう、年末に1人増えた。遼ちゃんの名前も加えて掃除の回数も増やそう。ついでに床の拭き掃除までといきたいところだが、それはあんまりか。体力維持のため。
  阿久根市 的場豊子 2015/1/25 毎日新聞鹿児島版掲載

梅一輪

2015-01-26 07:21:24 | はがき随筆

 寒さに耐えて咲いているヤブツバキをめでていると、妻が紅梅が数日前から一輪咲いていますよ、と教えてくれた。数あるつぼみの中にひっそりと咲いている。思わず「梅一輪一輪ほどの暖かさ」の句が頭に浮かぶ。
 それから1週間。一輪また一輪と咲いてくれるのを待つが、いっこうに次が開花しない。
 この句を作った嵐雪は、次々に咲く梅の花に春の暖かさを表現したのではなくて、寒さの中で一輪咲き、それを見るとかすかではあるが、一輪ほどの暖かさを感じて歌ったのではないかと、ふと思った。間もなく2月。梅の季節がやって来る。
  志布志市 一木法明 2015/1/25 毎日新聞鹿児島版掲載 写真は一木さんのブログより

学習発表会

2015-01-26 07:12:10 | はがき随筆
 長女(小2)が通う学校のクラスが昨年11月末の学習発表会で、劇「傘地蔵」を上演した。楽しみにして見に行った。
 ところが、劇中では物語に関係なく、児童が縄跳びや英語、楽器など得意なことに次々と挑戦するざんしんな展開で驚いた。
 県内の学習発表会はどこもユニークなのだろうか。他の学年も舞台でいきなり跳び箱を披露し始めるなど、独自性が強くて楽しめた。
 大正時代、鹿児島の学芸会で「茶わん蒸しの歌」がうまれ、今では全国に広がった。これも納得だ。
  鹿児島市 津島友子 2015/1/23 毎日新聞鹿児島版掲載