風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

看脚下を冷暖自知 508号

2009年04月11日 04時42分19秒 | 随想
20数年の歳月が冷蔵庫を破壊したので、リボ払いで購入した。まだ支払っている。有名な日本の電機メーカー・東芝の製品である。

最近、自動製氷装置が作動しなくなった。怒り心頭に発したおいらは、購入先の電気店の主人に電話で悪態の限りを尽くして、罵倒したのである。

外国製の粗悪品を売りつけたのではないのか、売れ残りの展示品だったのではないのか、型落ちの中古品ではないのか、値引き幅が足りなかったのではないのか。

工具箱を持参で駆けつけた主人は、平身低頭で詫びの言葉を述べる。

扉を開け、修理を開始する。1秒で修理完了。タッパーウエアがセンサーに反応して氷が満杯と冷蔵庫は理解したようである。最近の冷蔵庫は大卒のインテリである。

今度はおいらが平身低頭で罵詈雑言の詫びを入れる。主人は笑顔で許してくれる、なかなかの好人物である。

そして帰り際に一言「デジタル対応のテレビ購入の時期ですね」

10円玉の電話の悪態が、30万円のテレビに化けてしまった。言葉を大事にすると大事に至らない。

相手の非難を優先しないで、まず自分の行動を内省する態度を、照顧脚下または看脚下と禅僧は述べるが、冷暖自知出来たのである。あの主人は商売人と同時に禅坊主だった。人は皆、外見で判断できない心を持っている。


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