風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

物流から人流へ 426号

2008年12月22日 18時38分31秒 | 随想
生産活動をする人間は、調達物流・販売物流・場内物流・返品物流と分けて考える。TOYOTA生産方式は各物流段階で、無駄を省き、能率・効率を追求して、低コストの究極の物流を目指した。そして世界一の物作りの覇者になった。

JALCARGOで60kgの荷物をセントレアから札幌に運ぶと20000円。積み降ろしは人間がしてあげる。60kgの自分が乗り込んで自分で降りて、運賃が37300円。人間よりも貨物様を大切にする物流社会の航空会社。物流優先の思想である。

資本優先の需給力学で大資本のショッピングモールに物が集中し、零細企業は倒産する格差社会が構築される。

屋久島・白神山地・知床の自然景観の世界遺産・法隆寺地域の仏教建造物・姫路城・古都京都の文化財・白川郷、五箇山の合掌造り集落・原爆ドーム・厳島神社・古都奈良の文化財・日光の社寺・琉球王国のグスク及び関連遺跡群・紀伊山地の霊場と参詣道・石見銀山遺跡とその文化的景観の人工景観のWorld Heritage。

日本には世界に誇る遺産が全国に散らばっている。その景観にロマンを求めて人が移動するのが旅である。旅は人流である。新たな気付き・学びがある。そして初体験のそして土着の風俗習慣の文化に触れ感動する。そして旅が出来た幸せと感謝の証として、袋一杯のお土産を大量に購入して帰宅する。

旅の体験談と共に地方の物産をご近所に配る。頂戴したらお返しする。その連鎖反応が地方を元気にし、ご近所付き合いを活性化する。

テレビや新聞広告の格安大量の通信販売の越前蟹。話題は価格のみである。冷凍物で味気ないだろう。サービスは更に追加の不味い冷凍蟹。

北陸の温泉の朝市で購入した越前蟹は少量だけれども、実に上手い。サービスは土産話である。物流の蟹は腹が一杯になるが、人流の旅の土産の越前ガニは心も豊かにしてくれる。

モノカネ万能の物流経済より、古き良き日本の旅の土産の人流経済を懐かしむのは、老境に入った証である。

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