南信州の天竜川の河岸段丘の川霧にむせぶ山村を旅した。
労働奉仕をして宿と食を頂戴する任侠道、現代なら飯田市ワーキングホリデイ。
帰路、隣接する高森町の瑠璃寺を訪れた。開創900年になる平安時代の薬師瑠璃光如来三尊仏が本尊の天台宗の古刹。立派な伽藍だった。
健康で長生きし、死ぬときはあっさり大往生したい。健康寿命を全うして人生を卒業し極楽往生、薬師様なら浄瑠璃浄土を欣求し、病院暮らしを遠離する。
その手段の健康体操を考案し、ネンネネンネコロリを減少するPPK運動の考案者・北沢豊治の活動拠点が長寿県長野県高森町、昭和時代のピンピンコロリ地蔵が境内に存在する。
天台の小僧に案内を請うとそっけない態度、伝統仏教は新興の信仰には懐疑的である。
奈良法隆寺の斑鳩の里に吉田寺なるポックリ寺があるが同じ思いなのだろう。
不動滝の案内が目に入り寄道する。無人の名瀑に圧倒される。有名でないから尊敬に値しないとする現代人の錯覚、感動の自然は随所に存在する。
十数年後にリニア新幹線の駅が出来るなら名所に昇格するだろうが自然はそんな人間の評価を無視、只管独座する。