マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

SINCE:2002.2.24
氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

進撃の巨人12巻

2013-12-15 13:34:57 | マンガ
母カルラを食い殺した巨人と遭遇するエレン。
ライナーらに腕を縛られていたため、ミカサに解いてもらうまでは手が出せず、その間、やはりカルラと縁のあったハンネスが、「敵討ち」とばかりに巨人に攻撃を加えるも、彼も無残に・・・
自分が殺すべき巨人に、母を食われた巨人に、恩人であるハンネスも食われ、さらには重症を負っているがゆえに反撃もままならないミカサや自分までもが狙われる状況に。このままでは大事なものすべてを奪われ、復讐すらままならず・・・


母さん・・・オレはなんっにもできないままだったよ!





進撃の巨人らしい、ヘビーで救いようのない展開。
これこそ、これでこそ、進撃の巨人です。
読者はただただ、息を飲みながら、ページをめくるのみ。





・・・えっ?


エレン、聞いて。伝えたいことがある。





えっ?





ミカサが・・・














え、えーと・・・これ、進撃の巨人ですよね?





えと・・・





ミカサが女の子してるんですけど!



いや、だって、





これが――





これですよ!




めちゃめちゃヒロインじゃないっすか! (いや、最初からヒロインですが/笑)
もちろん、ミカサ好きだけどさ、こんなに女の子な表情ができるとは・・・
まあ、そのあとはね。






「やはりエレン、やはり進撃の巨人」って感じではありますが。






ってか、これはミカサも惚れるし、アニも気に入りますよね。これこそがエレンの魅力であり、進撃の魅力の一部分ですね。
って、ここにカルライーター(カルラを食った巨人)がいて、作中ではすぐ近くでアルミンも戦っているんで、以前、ウチでも紹介した「アルミン=カルライーター説」は否定されましたね(笑)。

ストーリーのほうに話を移すと、まず、壁外にも人類はいるようですね。
壁内の人類に追い出されたか、あるいは敗れたか・・・ライナー、ベルトルト、アニがその壁外人類の工作員であり、座標となる者と、壁の謎を知る者を自分たちのテリトリーに連れ去ろうと、画策していたようです。あるいは、壁内人類の殲滅も考えての潜入だったのかな?
で、座標である可能性の高いエレンと、壁の謎を知る一族のひとりであるクリスタを釣る餌と成りうるユミル(彼女は彼女で謎があったりしますが)をさらって逃げていたのだが、エルヴィン率いる壁内人類軍の動きが予想以上に速く、また、一応はエレンも時間稼ぎしたために、エルヴィン軍(彼は調査兵団の団長で、率いている兵のほとんどが調査兵団所属なんですが、憲兵団やら、ハンネスら駐屯兵団も混ざっていたので、あえてそのように呼称)に捕捉され、さらには彼らが誘導した巨人たちにも囲まれ、乱戦状態に陥ることに。
ここで気になるのが、まず「壁外人類はどこで生活しているのか。どうやって、巨人たちから身を守っているのか」ということですかね。
単行本の付録のDVDが、「イルゼの日記」をアニメ化したものなんですが、作中、壁外で馬も立体起動も失ってしまったイルゼが、「北へ」みたいな言葉を呟きながら、壁外の大地を必死に逃げていました。
あるいは、北の地になにかあるのかもしれません。
また、エルヴィンが無知性巨人たちをライナーらの位置に誘導したかのように思えるトコも興味深い。「無知性巨人は知性巨人を(人間より)優先的に攻撃する」ということは作中では明言されてなかったと思いますが、エルヴィンは立場的に知っていたのでしょうか? そうなると、人類側の王族やら有力貴族、あるいはウォール教の幹部らも知っているということに。
ちなみに、ユミルも元々は無知性巨人であったっぽい描かれ方してます。
彼女が無知性時代に食らったのが、ライナー、ベルトルトの仲間であったマルセルです。
ユミル本人には記憶はないようですが・・・それにより、ユミルという人間に戻った、というか、人間になった、ということでしょうか。すなわち、無知性巨人が人間を食うと知性巨人になる・・・?
だとすると、父グリシャから打たれた注射が人工的に巨人化させるものだったとした場合、エレンもまた、人間を食らったということでしょうか。「初めての巨人化=無知性巨人」であり、すぐそばにいた人間――グリシャを食らうことで知性巨人になっていなければ、初めてエレンゲリオンになった際、すぐそばにいたミカサを食おうとするはず。
でも、それだと、「じゃあ、カルライーターは? ってか、巨人出現以来、人類のほとんどが食われまくったわけであり、それなら、巨人の多くは知性巨人では?」といったことが言えるわけだし・・・。やっぱ「知性巨人を食ったら」であり、ライナーらの仲間のマルセルも、彼ら同様、知性巨人だったということですかね?
まさに謎が謎を呼ぶ、ですね。
謎といえば、もうひとつ。
エレンの新能力





アパッチの雄叫び。



って、まあ、それは冗談ですが。
ともかく、エレンが感情を昂らせ、叫び声を上げることで、無知性巨人たちを使役し(?)、自分とミカサに迫っていたカルライーターを攻撃させる結果につながります。
「つながります」としたのは、エレンが狙ってやったものではなく、冒頭の画像のあとで、ブチギレて雄叫び上げた彼に無知性巨人たちが感応したかのように、カルライーターに食いついて行ったため、そのような表現にしました。
エレンがこの能力を使いこなせるようになったのかはわかりませんが、直後、自分たちに襲い掛かってきた鎧の巨人(ライナー)に対しても、同じ能力をもって、無知性巨人たちをけしかける結果になっています。
人類にとっては頼もしい能力の発現ではあり、ユミルはそれを見て「壁の中にも未来はある」と考えてました。ただし、壁外人類であろうライナーは「最悪だ。よりによって座標が・・・最悪な奴の手に渡っちまった」とかなり悲観しています。
このライナーの台詞も非常に気になります。壁外人類から見れば、壁内人類は悪魔の末裔といったまでの認識であるようなので。

こうして考えると、謎や伏線がちょっと回収されたかと思ったら、また新たなそれらが発生しちゃってますね(笑)。うまい具合に畳めるんでしょうか。
最後に、ある意味、最も気になったともいえることですが――





今回、嘘予告がない。



あれ、何気に楽しみなんですが(笑)。
コメント
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