マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

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氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

ルパン三世PART6 ――あばよ、小林次元――

2021-11-06 20:40:14 | アニメ
ルパン三世といえば、私が生まれる前からやってます(アニメも)。で、1stシリーズも2ndシリーズも、昔は何度も再放送していました。
ですんで、初めて見たころは私も幼く、それもあって、最初は五右衛門が好きでした(笑)。まあ、昭和のころに「男の子」だった男子は、なんだかんだで、チャンバラが好きなもんです。
ただね、小学校高学年ごろにもなると、ちょっと背伸びしたいというか、大人っぽいものに憧れる、というか・・・いつの間にか、次元大介にシフトしていましたね。
いや、ルパンも不二子ちゃんも銭形のとっつぁんも、好きですよ(笑)。
ってか、次元もそこまで大人ではないというか・・・(笑)。
ともかく、次元のエピソードで印象に残っているのは、彼と旧ソ連のバレリーナ・モニカによる、ソ連領内からの逃避行ね。調べたら、「国境は別れの顔」ってタイトルのようです。
まあ、西側への亡命を希望するバレリーナと、わけあってソ連領内から脱出しようとする次元が、一緒になって国境を突破しようとするんですが・・・
西側、最終的にはアメリカへ逃亡する理由を問う次元に対し、モニカが答えるんですが、その際のやりとりがね――





モニカ「アメリカには自由があるわ」


次元「だが、差別もある」




なんて、感じでね。台詞はうろ覚えですが、印象に残りましたね。まあ、当時は冷戦真っ只中で、子供ながらにそういう空気は感じ取ってましたからね。
これは政治的なことや思想的なこと云々ではなく、なんつーか、「大人のやりとり」として、カッコよく感じましたね。
後になって考えてみると、次元はアメリカ生活も長いんで、アメリカの「光」の部分はもちろん、「闇」の部分もよくわかってるんだろうね。一方のモニカは、ただ憧れで物を言ってるんだろうけど。
もうひとつ、挙げるなら、次元が帽子を奪われるエピソード。調べたら、「次元と帽子と銃と」というタイトルのようです。
次元の帽子って、必ずしもファッションではなく、それで照準を合わせている、といったものでもあるんですが、その帽子が奪われてピンチになる、という――まあ、これも語りたいところですが、長くなっちゃうんで(笑)。

で、最近、最新作のPART6が始まりましたね。
このPART6で、次元の声が小林清志から大塚明夫に替わりましたが、第一話(EPISODE0)に限っては、小林さんが声を当ててました。
この、小林次元としては最後のエピソード、個人的にはよかったです。
まず、



次元と不二子ちゃんのツーショットって、何気に珍しいですよね。



次元「おまえがいい女であることは、わかっているが・・・オレの性に合わないんだよ」

不二子「あなたにそんなこと言われるなんて・・・それこそ、天地がひっくり返りそう」


事前に、不二子が次元に「ふたりで組まない?」みたいなこといって、次元が「おまえがオレにそんなこと言うなんて、天地がひっくり返りそうだな」と返したこともあってね。
ストーリーとしては、冒頭でルパン、次元、五右衛門が逃げる際、地元の警察がトリモチみたいなものを使って、彼らを捕えてね。まあ、三人は脱走するんですが・・・
AI搭載のドローンや、トリモチの強化版みたいなアイテムが使用され、警察官の拳銃も玩具のような代物・・・次元は時代の移り変わりに辟易してね。
結局は、「だったら、そのつまんねぇ時代を笑い飛ばしてやるよ!」といった感じで、我を取り戻す次元なんですが、途中、とっつぁんに出し抜かれ、自分を含む一味のアジトに突入されてね。
この際、ほかの三人を逃がし、自分が殿(しんがり)を務める次元。
まあ、いつもの調子でマグナムをぶっぱなしつつも、冒頭で自分たちに使われたトリモチを警察官の足元にお見舞いします。本来なら、ルパンがやりそうな戦術ですが(笑)。
このときね、次元としては爆弾も仕掛けていたんですよ。普通に考えれば、その警官は逃げられないところですが、あえて「とっつぁんと別の警官が力尽くで引っ張れば、足が抜ける程度の粘着力にしておいた」のかと思われます。
まあ、憶測かもしれませんが、次元としては、





「拳銃の腕比べで死人が出るのはやむを得ないが、それ以外のところで、それも名もなき警官の命を奪うのもどうか」



といった心情だったんじゃないかな? こういうトコに、





次元の「粋」というものを感じてしまいます、勝手に(笑)。



そんなわけで、小林次元のラスト・エピソード、私としては楽しめました。
あ、個人的には、(第二話以降の)大塚次元にも、あまり違和感はないかな(笑)。



そういえば、近年の不二子ちゃん――声が沢城みゆきになってからの不二子ちゃんは、なんかかわいい印象ですよね。
まあ、オレがそれだけ年取った、ということでしょうが(笑)。
ただね、オレらがガキのころに見てた不二子ちゃんは、「エロくて奇麗で、ちょっとムカつくけど、やっぱりカッコいいお姉さん」って感じだった気がするんですよ。対して、近年の不二子ちゃんは、「大人かわいい」「かわいいお姉さん」って感じになってるというか。
「エヴァのミサトさんをいま風にして、ちょっとだけ、ずる賢い要素を加えた」とでもいえるのかな?
エロさもあるけど、そこはちょっと抑え目で、「明るくノリのいい、おしゃれで美人なお姉さん」って印象がありますかね。
まあ、それが「いまの不二子ちゃん像」なのかもしれませんね。「いまの視聴者が望む不二子ちゃん」というか。
それこそ、EPISODE0の次元じゃねぇけど、時代ってやつなんだろうね(笑)。

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2 コメント

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次元の帽子 (零哭堂)
2021-12-05 20:20:43
確か第2シリーズでしたっけ?次元が帽子を失って、普段は百発百中なのにこの時は全然命中させられなかった…というエピソード。

ゾウアザラシの皮で出来た云々…という愛用する特定の企画の帽子がないと銃の照準をつけられないから、なんてそのエピソードでは語られていましたが、他のエピソードや映画だったかテレビスペシャルでは帽子無しで正確な射撃をやってのける描写があります。

故に、該当エピソードの脚本家が話を作る為に次元が帽子で照準しているという設定を独断ででっちあげたのでは?という考察もあるみたいですよ。
ただ、そのエピソードが妙に説得力を持っていた為に"そういうもの"とファンからも認知されてしまっているのかも知れませんね。
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脚本家によりますもんね (クラウド鈴木)
2021-12-05 20:59:18
ありがとうございます。
多分、第二シリーズですね。「墓には『帽子を奪われて照準を合わせられずに死んだ哀れな男』とでも彫ってくれ」みたいなことを次元がいって、「情けないこといってんじゃねぇよ!」と、ルパンが珍しく怒鳴ってた気がします。
そうなんですよね、帽子が脱げた状態でも、平気で銃撃戦やることも多いんですよね、次元(笑)。
まあ、アニメやマンガってのは、それくらいでいいと思います。一休さんだって、兄弟子さんたち、脚本家によって意地悪になったりやさしくなったりだったし(笑)。
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