時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

吉原裏同心抄6(吉原裏同心31)~春淡し~  

2019-07-01 | 読書
高齢の吉原遊郭四郎兵衛会所の名主
四郎兵衛に代わり
廓を御する
吉原会所八代目頭取を誰が継ぐのか
五丁町名主の話し合いは紛糾し
画策や探り合いが始まった
新春の吉原
次期頭取候補と目される
裏同心・神守幹次郎を狙い
送りこまれる刺客に
張られる罠
危機を覚えた幹次郎は
故郷の豊後岡藩藩邸を訪れると共に
ある決意を固める
吉原百年の計を思い
幹次郎の打つ
新たな布石とは


冒頭から
神守幹次郎の
吉原会所八代目頭取跡継ぎ問題で
五丁町の名主間で
トラブル発生
と言うか
利権をめぐって
画策するのは
遊里江戸町一丁目
妓楼駒宮楼主人六左衛門と言う
お方のみです
六左衛門の娘・美津が
直参旗本二百三十石
御目見(ただし無役)
小普請組淀野孟太郎に嫁いでいるらしく
この孟太郎を八代目にして
吉原を牛耳りたいと
考えておりました
(淀野家は
次男・善次郎に継がせる)

結論を申せば
そのもくろみは
当然夢と消え
孟太郎は
幹次郎との尋常勝負に敗れ
(って
幹次郎が木刀
孟太郎が真剣
これって尋常勝負?)
美津はブッチ切れ
義理の弟
善次郎と結託し
汀女を拉致して後
幹次郎を抹殺しようとするも
そんな目論見は
あっけなく見破られ
善太郎は抹殺(幹次郎躊躇なし)
美津と六左衛門は遠島
跡継ぎのいない淀野家は
お家お取り潰し
妓楼駒宮楼は廃業となりました

と言いう事で
吉原会所八代目頭取は
幹次郎で決定!
かと思い気や
一旦
その話は白紙
それどころか
幹次郎
吉原を去ってしまいました
豊後に帰郷?
豊後岡藩に復藩!?

行先は
京の花街

八代目を襲名すべく
本場?
京の花街に
修行に出たのでありました
そして
共をするのは
加門麻

そなたは
伊勢亀の先代のご厚意で
勝って次第の身になりました
なれど
次なる働きを見つけてはおられません
そなたは
京に行き
これからの後半生に
なにを為すべきか学ぶ気は
ございませぬか
京は王城の地です
幹どのが官許の吉原に
新たなるなにかを
付け加えるのか
一緒に学ぶもよし
また反対に
遊里以外のなにかを
京でみつけるもよし…


幹次郎と共に
京へ赴くことを命じました
この三人の関係は
特殊です
他人にはわからない
深い絆がございます

新たな展開を向かえた
「吉原裏同心抄」は
ひとまずこれで終わりだとか?
とは言え
七軒茶屋山口巴屋女将にして
四郎兵衛の娘
玉藻の出産も控えております

10月に
「新・吉原裏同心抄」として
新刊発売されるそうです
京都での
修行の日々が描かれるのか
はたまた
京都から戻った
1年後から描かれるのか
楽しみです

番方・仙右衛門や
女裏同心・嶋村澄乃がいると言え
幹次郎不在の吉原
大丈夫?
とは言え
逆に一致団結するか?
この際です
神守幹次郎の
吉原での存在感
その価値と重要性
有難さ諸々
身をもって実感して頂きましょう

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