時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

さまよう刃

2008-11-28 | 読書
                  自分の子供が殺されたら
                          あなたは復讐しますか?


長峰重樹の娘
絵摩の死体が荒川の下流で発見される
犯人を告げる一本の密告電話が長峰の元に入った
それを聞いた長峰は
半信半疑のまま
娘の復讐に動き出す

遺族の復讐と
少年犯罪をテーマにした問題作

               「出版社/著者からの内容紹介」より引用

タイトルを見て
『江戸時代の話?』
と思ったら違った

内容紹介読んで
『娘を殺された父親が
 古来から伝わる妖刀で復讐する話?』
とも思ったら
これまた違った

数ページ読んで
『ヤバイ!このストーリー展開は…』

拙者の神経を逆なでする風だ
と思ったのですが

‘止められない止まらないかっぱえびせん’


本の分厚さに戸惑っていた拙者も
序盤から
被害者の父・長峰重樹にどっぷり感情移入

加害者の伴崎敦也と菅野快児
鬼畜よりも酷い
それ以下の存在

同じ‘人’とは思いたくない

伴崎敦也が長峰重樹に
滅多刺しにされても

『もっと恐怖を味わって
じわりじわりと死んでいけばいいのに』

とさえ思ってしまった

そして
この餓鬼にして
この親…
(‘子’と言う表現すらしたくない!)

未成年の餓鬼が犯罪を犯したら
親の監督不行き届きで
親も刑罰に処してやりたい!
とさえ思ってしまった…

後半
長野に潜伏していた菅野快児が
あろうことか
かつて自分が強姦した女性・村越優佳を脅迫し
連れ回していたことが判明

そして
彼女が警察保護去れるやいなや
独りでいる孤独に耐えられなくなる菅野快児

いわば優佳は菅野快児にとって
寂しさを紛らわすだけのペットだった
そのペットを失ったことで
菅野は途端に気弱になったのだ
玩具を取り上げられた幼児と同じで
どうしていいかわからず
ただひたすら人恋しくなったのだ

               『さまよう刀』より抜粋

真野刑事の言葉は
絵空事ではない
このタイプの人間が現社会に
増殖しているのは
周知の事実でしょう

伴崎敦也と菅野快児
そして中井誠とその家族は
見事な程
ことごとく自己防御に走る

己の自己防衛に翻弄する姿は
果てしなく醜く
情けなく無様
村越優佳もしかり

でも
それが現実

人であるが故の虚しさ
殺伐とした雰囲気

そんな中
確たる信念に基づいて
復讐を成し遂げようとする長峰重樹の姿に
共感せずにはいられなかった

未成年者の犯罪に対する対応は
非常に難しい

加害者と被害者だけでなく
その家族にも
社会に対しても
常に波紋を起す

法を破った人間に対し
真っ当な法が通用するのか?
「ハンムラビ法典196・197条」適応した方が…

法律とは
時として人を守り
時として人を攻撃する
不確実なモノなのだと
改めて思う

自分が長峰重樹の立場なら
多分
同じ行動にでるかもしれない
でも

可能な限り
己が天涯孤独の状況で
後々
知り合いに迷惑が及ばない
と言う条件付き

そして
復讐を遂げた後
現行の法律に則っとって
判決を受けるのではなく
人知れずこの世から完全消滅したい

まぁ~
そうならず
穏やかに人生を全う出来ることを願いますけど(笑)

法とは何なのか
裁きとは更生とは
正義とは…

『さまよう刃』の‘刃’は
‘日本刀’‘武士の魂’
そして‘日本の心’を連想させる

ますます深刻化する少年犯罪の前に
法律そのものが問われている
今後
どう対応していくべきか
迷走を続ける日本人の姿がここにある

読み終わって
そんな風に思った次第です

結末は伏せるとして

丹沢和佳子
彼女は自分の取った行動に対し
生涯
自問自答し続けることになるだろう
いや
自問自答して悩んでくれ~い

それが貴女の‘罰’なのだから…

敢えてそう言いたい

無題

2008-11-28 | 徒然
タイの国際空港閉鎖
インドではテロ
アメリカの金融危機
韓国のウォン暴落
ここかしこで色々あります

何処に居ても安全ではない昨今
何処にいても一緒なら
やっぱり日本に居たい

例えば
テロに遭遇するにしても
海外ではなく日本で…

と思う



訳のわからん人種の入国は
何処の国でも対応に苦慮している
何も好き好んで
生まれた国を捨て他国に移住するわけもなく
大概が
自国の政情不安が絡み…

その気持ちは想像できる
けど
不法な手段で入国する一部の人間のせいで
正統な手続きを踏んでいる人間にまで
影響が出ているもの事実

と思いきや
非難轟々
大嫌いと言ってるくせに
入国してくる隣国の人間は
想像の域を超える
クレイジ~な人種

閉鎖的な人間と思われても
この際構わん!
「これ以上来ないで!」

‘ベクシル~日本鎖国~’的心情です



ハンバーガーショップ
QUARTER POUNDER
‘マクドナルド’じゃん…
やっぱりアメリカ産牛肉?
日本って
なんか平和…



ヒートアイランド

2008-11-27 | 映画

         

垣根涼介の小説「サウダージ」に登場する‘アキ’が
柿沢&桃井と出会い
メンバーに加わる前のプロローグ的な作品

去年の夏あたりに「サウダージ」を読んで
その後
公開された映画がこちら「ヒートアイランド」



拙者の中では
「I.W.G.P.」とかぶる感じ
若者・ストリートギャング・混沌
かつユーモア・風潮etc.
似ている…

主人公の‘アキ’と‘マコト ’も
頭の回転速度は別として
飄々としてるところとか
カリスマ性なんかが
似てる



柿沢&桃井&折田の強盗団
松谷組に黒川組そして南米マフィヤ
その筋の集団闘争に
巻き込まれたギルティーがどう立ち向かうのか

武力に対し
頭脳と心理戦とユーモアで挑むギルティーが
バイオレンス作品にも関わらず
抵抗感なく見れたかな?



ただ
全体的に
脇の俳優人達の強烈なの個性と比べると
どうしても
若手のギルティー陣のインパクトが薄かったかな?
初々しいというか

でもむしろ
それでいいのか?



城田優扮する‘アキ’
結構いいんじゃないですか?

一年後
アキは
伊原剛志さん扮する柿沢や
細川茂樹さん扮する桃井と対峙するのですが
負けてませんでしたもの…
キャラを上手く出していた気がします

この方は
シリアスな役もコメディータッチの役を
演じさせても
意外と言っては失礼ですが
いけると思います

‘金は天下の回りモノ’
とはよく言ったものだと思いました
世間って意外と狭いせまい(笑)



オペラ「Welcome to the Voice」

2008-11-25 | 舞台/役者
今年の夏でしたか
友人が
「Sting Sting」
と余りに連呼するので
スィング好きだし
まっいいか~
と購入いていたチケットの公演が
24日(昨日)でした

ストーリーを事前に確認しようと
インターネットで検索したら


驚いてしまいました
‘スティング’本人が出演すると言うではありませんか…

てっきり
スティングの曲を使った
ミュージカルだとばかり思っていたものですから
いやはやお恥ずかしい



          
     解説/ストーリー/配役

オペラなんですよ
これが…

苦手なんだ
これが…

特にソプラノ…
キンキン声が
頭にキンキン響いて
‘うるさ~い’とかって思ってしまうのさ

スティングは
まんまスティング

歌声聴いて
『あ~生スティングだ
とかなりご機嫌なσ(^^;)
ソロ部は充分堪能させて貰いました

出来れば
持ち歌ってくれた方が
嬉しかったりして(笑)



私的に
いただけないのは
デュエットと
声楽をしっかり学んだオペラ歌手のソロ部

オペラ歌手と他の歌手(男性陣)は
発声方法がかなり違うと思うのです
当然
声の質感・伸び・歌い方が違ってくる

ロバート・ワイアットとのデュエットは
全然違和感なくて聴き入ったけど

スティングの持つ声の質感や伸びが
オペラ歌手のそれと混じると
どうしても違和感が…

あとは
オペラ歌手の歌聴いていても
キンキン鳴り響くだけで
歌詞が全然聞き取れない!

それに
フランス語で歌う人もいて
英語とフランス語が頭の中で
絡み合って支離滅裂

スティングが英語で歌って
オペラ歌手がフランス語で
一緒に歌った時なんで
頭ん中滅茶苦茶でした



当たり前と言えば
当たり前なんだけど
面白いな~
と思ったのは

ディオニソス役のスティング
ディオニソスの友人役のロバート・ワイアット
そして
警察署長役のエルヴィス・コステロ
この3人が歌っている時は
舞台が
音楽ミュージカルっぽい雰囲気なんだけど

バーバラ・ボニー(オペラ歌手役)
サラ・フルゴーニ(カルメンの亡霊役)
ナタリー・マンフリーノ(蝶々夫人の亡霊役)
アマンダ・ルークロフト(ノルマの亡霊)
が歌いだすと
突然
舞台がオペラ色になるの…



この異色コラボが
目玉だったんだろろうけど

‘千差万別’‘十人十色’

残念ながら私には向かないコラボのようでした

鉄鋼所や
オペラの亡霊が登場する場面での背景に
映像を取り入れてたり

鉄鋼作業の場面で
実際の機具を使って
リアル感を出したりと

オペラは
殆ど見たことがないので
ハッキリとは申せませんが
多分画期的な試みなのでは?



それと今回はですね~

席の近くの人が
舞台が始まっているのに
ヒソヒソ話をする人達が多かったのです

周囲の人が「シーッ」って言っても
暫くするとまた始まる

これがひと組だけじゃないから
ヒソヒソ声と「シーッ」が
頻繁に繰り返され

留めは
携帯の音楽…
何故だか
止めないんだこれが
永遠と鳴ってたんだ…

これには周囲の人間は
一様に失笑
呆れました

自分の席が気に入らないと
空いてる席に舞台の最中でも
移動する人とかいて…

でも
席の移動は
結構普通にやってるんだよね~

今年の舞台観劇は
これが最後でした

来年早々2本入ってるけど
どうですかね~


しゃばけシリーズ5 ~うそうそ~

2008-11-24 | 読書
今週末
小生の大好きな‘しゃばけシリーズ’のひとつ
「うそうそ」がテレビで放送されるそうな…

手越裕也扮する‘若だんな’と
高木雄也扮する‘栄吉’の髷姿に違和感を抱きつつ
‘おたえ’はキャラが違うだろう…
と少々不満を抱きつつ

それでも
脇を固める仁吉こと白沢・佐助こと犬神
屏風のぞき・鳴家と言った
頼もしく愉快な妖たちに会えるのは
とても嬉しい

放送前に
原作を読んでみました


             


日本橋の大店の若だんな・一太郎は
摩訶不思議な妖怪に守られながら
今日も元気に(?)寝込んでいます

その上
最近
頻発している地震のお陰で
病だけでは足りず
頭に怪我まで負ってしまったのです

江戸に留め置くのも不安だと心配する
おっかさん・おたえが庭の稲荷神様にお伺いを立てたところ
「湯治にやったらいい」
と御神託があったと言うのです


                              箱根神社


ちなみに
以前にも紹介させて頂きましたが
箱根神社(元宮)は駒ケ岳山頂にございます


                画像は九頭龍神社(分社)です

箱根には

本社:芦ノ湖湖畔に位置する九頭龍神社
分社:箱根神社境内に位置する九頭龍神社

と二つの九頭龍神社があるそうで
小生はまだ本社に参拝したことがございません



主に大甘の二人の兄やである仁吉と佐助
そして兄・松之助と箱根へ湯治に行くことになりました

初めての旅に張り切る一太郎ではありましたが
江戸から同行するはずの仁吉は
常盤丸に乗り込む前に姿がみあたらず

その上
佐助までもが突然
船上から忽然と姿を消してしまったのです

心細い思いに押しつぶされそうになる一太郎ですが
このまま旅を切り上げたら
二人とはもう会えない気がする
こんな事になった理由を突き止め
兄や達を取り戻さなくては…



兄・松之助と共に一路
箱根へ向かう一太郎

しかし
道中
天狗の襲撃を受けるは
塔ノ沢一の湯に落ち着いた矢先
事もあろうに
お武家さんに誘拐されるは
謎の少女が夢現に現れるは
湯治どころではなくなってしまいます

次々と降りかかる災難を潜り抜け
無事
箱根の湯に浸かることが出来るのか一太郎~



人は強い心と同じく弱い心も持っている
どんな人でも心に悩みを抱えている
それでも必死に毎日を生きている

それは
人だけじゃない
心を持つ者であれば神様であろうと
同じように悩みを抱えている

絡みにからんだ事件の糸が
徐々にほぐれていく工程は
相変わらず読み応えがありました

この作品に登場してくる人物&妖達は
個性的なキャラでありますが
とても愛すべきキャラクターの持ち主です

人と妖が共存しているなんて
考えただけでワクワクしてしまう

実際見ることが叶わずとも
同じ現に
共存出来る精神の豊かさ・余裕が
心地よい


                             大涌谷

今回は箱根が舞台

箱根神社や芦ノ湖をはじめ
大桶谷も登場します

ここ数年毎年訪れているこれらの場所が
舞台だなんて!

箱根の風景を思い浮かべ
一太郎や兄やたちの姿を投影しつつ
これまで以上に楽しく読ませて頂きました

ドラマの放送が楽しみです


ある公爵婦人の肖像

2008-11-23 | 映画
18世紀に実在した
デボンシャー公爵夫人・ジョージアナの半生を描いた作品なのだそうです

原作は
アマンダ・フォアマンの
「Georgiana, Duchess of Devonshire」



18世紀後期
イケメン男性陣を競走馬に見立て
女性陣たちと賭け事に興じるジョージアナ・スペンサー17歳は
母から自分の結婚相手が決まったと知らされます
(ジョージアナはダイアナ元妃の祖先に当たる人物でもあるそうです)

お相手は
第5代デヴォンシャー公爵

ジョージアナ自身
デヴォンシャー公爵に思いを寄せていたらしく
胸ときめかせ嫁入したのであります

夜の褥も
それなりに順調で
ファッションや遊びを楽しむジョージアナでしたが
彼女は
ある事に気付くのであります

デボンシャー公爵が
自分に興味がないと言う事に…

見た目はジェントルマンなのに
妻より犬を寵愛し
使用人にも平気で手を出すような男なのでありました



ジョージアナが身籠ったと言うのに
よその女に生ませた子供を引き取り
ジョージアナに母親として面倒を見ろと言う

しかし
母親を亡くした少女に
ジョージアナは
実の我が子同様
愛情を注ぐのであります

娘が生まれると言うのに
奥さんほったらかしで犬と遊んでる
デボンシャー公爵ってどうよ?
生まれた後も
その泣き声にイライラして癇癪おこす
デボンシャー公爵って…

この時点で
実はデボンシャー公爵
両刀使いの男色野郎なのかと
マジ思いました



社交会で知り合った女性
ベス・フォスターと
交友を深めるジョージアナは
彼女が夫から暴力を受けている事を知り
自分の屋敷に住むように勧めるのであります

デボンシャー公爵との愛のない夫婦生活に
孤独と寂しさを感じていたジョージアナにとって
ベスの存在はとても大きかったようです

しかし
こともあろうに
デボンシャー公爵は
べスとすら
体の関係を持ってしまうのであります

デボンシャー公爵
この人
年中発情してます

ドアの外で
二人の喘ぐ声を聞かされた
ジョージアナの心中は如何に…

ちなみに
この時すでに
ジョージアナとの間には
二人目の子供(女の子)もいるんですよ

デボンシャー公爵は
まさしく色情狂



その上
デボンシャー公爵は
べスの3人の息子も自宅に引き取ってしまうのです
しかも
血を分けた娘たちより溺愛するのでありました

以前から
ロンドンに政治家や文化人の集まるサロンを開いたジョージアナは
有能な政治家達を裏から援助活動するなどして
なんとか自分を保っていました
無論子育ても

若手の政治活動家チャールズ・グレイと
心通わせる仲になっても
一線を越えることなく
日々頑張っていたのです

そんなジョージアナの姿を見かねたべスは
チャールズ・グレイとの逢引工作に助力します



本妻と愛人の間とは言え
友人として同じ女として
立場は違っても
男の傲慢な態度には我慢ならないようで

ジョージアナとべスは
共同戦線を張ると言うか
女として母親として互いを認め合い
強い絆で結ばれている感じです

最後には
子供6人と自分達だけの世界を作って
デボンシャー公爵は蚊帳の外
って印象を受けました




ある日
ジョージアナは
3人でのランチの席で
プチッと切れてしまいます

よく我慢したよ…うんうん

「彼方は 犬と男の方がお好きなのね!」

みたいな内容の言葉を
デボンシャー公爵にぶちまけ部屋を出て行きます

するとデボンシャー公爵…

あ~た
彼女の部屋まで追っかけてきて
何をするかと思いきや
真昼間から強姦まがいの行為…

屋敷中に
ジョージアナの叫び声が響き渡ります

苦痛の表情を浮かべる使用人
こんな野郎に仕えるのも男してどうよ…

母の叫び声に心配して
部屋の側までやってきた長女(そよで生ませた女の子供)を
無言のまま別室へ連れて行くべス

この後
ジョージアナは3人目の子供を出産
待望の男の子

この子の父親が
デボンシャー公爵なのか
チャールズ・グレイなのか
よくなからなかったσ(^^;)



しかし
心は満たされない

政治活動の後押しで
チャールズ・グレイ達の演説を聴きに
広場へ出かけても
気は晴れず悲しくなるばかり…

遂には
浴びるほどワインを飲み
社交界で醜態をさらしてしまうありさま…

遂に
ジョージアナは邸宅を独り離なれ
チャールズ・グレイとのつかの間の
しかし
真実の愛にのめり込んでいくのでありました



が…
男の浮気は容認されて
女の浮気はなぜアウト

デボンシャー公爵は
ジョージアナの母親を見方につけ
チャールズ・グレイとの仲を引き裂くのでります

「彼方は私を愛してはいない」
「それは違う 」
「嘘よ!」
「愛の表現が君と違うだけだ」

ムカ~

娘たちが書いたとか言う手紙を見せつけ
ジョージアナの母性本能に
揺さぶりをかけるデボンシャー公爵

ジョージアナの母親だって
ジョージアナがどれだけ辛い日々を送っていたか知っているハズなのに…

チャールズ・グレイの将来がどうなってもいいのか?
君の生んだ男の子の将来は?
と言うような
脅しまがいの発言をするデボンシャー公爵に(多分)
ジョージアナは
チャールズ・グレイの元を去り
再び邸宅での生活を余儀されるのであります


チャールズ・グレイは黙っちゃいない!
邸宅まで怒鳴り込んで
「君は自由に生きるべきだ!さぁここから出よう!」
と愛を貫こうとするのでありました

これに対しジョージアナの取った行動とは…

一人息子は
どうなってしまうのでしょう
父親は…



いつの時代も
どの国でも
同じような話があるんですね~

エンディングで
デボンシャー公爵が後にイギリスのPrime Ministerになったと
テロップが出てましたが
この身勝手極まりないムカツク野郎のことなのか!?

こんな野郎がPrime Ministerになっていいのか!?

それとも
デボンシャー公ウィリアム・カベンディッシュって…

ジョージアナとデボンシャー公爵の関係が
故ダイアナとチャールズ皇太子の場合と類似しているとか
輪廻転生ですかね


                  
                クリック    

キーラ・ナイトレイ若干23歳
どんだけ稼ぐ!

「パイレーツ・オブ・カリビアン」の最新作には
出演しないそうな…
オーランド・ブルーム扮するウィリアム・ターナーの妻役は
彼女以外には演じて欲しくないぞ!


コメント (2)

フリージア

2008-11-21 | 映画
2007年公開
監督:熊切和嘉
主演:玉山鉄二

解説&ストーリーはフリージアをどうぞ

オリジナルは
月刊誌に連載中の漫画だそで
殺人等の凶悪犯罪の被害者遺族が
一定のルールに基づいて
加害者に復讐する敵討ち法が成立した時代を舞台とした
バイオレンスアクション



多分
原作読んだ方が
格段に面白いんだろうな~
と思いながら見ていた

と言うより
眺めていた感じ

山田一郎が
‘敵討ち執行代理人’から
‘警護人’になる流れとか

溝口正樹が
精神を病み狂っていく過程とか

残念ながら劇中内で描かれてはいない

流れの中で想像することは出来るけれど
映像の中で
突然豹変する溝口正樹には
やはり
違和感を覚える



15年前の軍事実験「フェンリル計画」も
中途半端だし

‘少年兵’と言うものピンとこない
日本国内において
‘少年兵’と言う設定には無理がある

実際
劇中に登場した叶ヒロシや岩崎トシオに
兵士としての緊迫感や鋭敏さが感じられなかったしね

「敵討ち法」と言うからには
国の法律なんだろうけど
敵討ち執行代理人が
司法から派遣された人間じゃなくて

民間が下請けでやる仕事じゃないだろう



ちなみに漫画での
叶ヒロシと岩崎トシオのキャラ設定は
こんな感じ↓

叶ヒロシ:特殊部隊出身で卓越した戦闘能力を持ち
敵に自分の幻影を見せる‘擬態’能力を使う

岩崎トシオ:元テロリスト



その上
映画では
15年前の「フェンリル計画」で生残った少女が
実は
「カツミ敵討ち執行代理人事務所」のスタッフ・ヒグチだったりする

偽造書類を作成し
弟や仲間を殺した軍ではなく
少年兵だった岩崎トシオに
敵討ち執行代理人を差し向けちゃう

しかも
同じく少年兵だった叶ヒロシが代理人

同士討ちってやつ?

でも
そもそも
敵討ちする相手が違うと思う訳です



書類偽造がバレて
ヒグチの射殺命令が出されるんだけど

何故かそれを阻止

あろうことか
ヒグチと叶ヒロシは
心通わせる風だし…

おいおい
いつからだよ~お二人さん!

後半に進むにつれ
スケールが縮小されていくのが
なんとも情けない

15年前助けられなかったヒグチを
ここに来て守ったヒロシは
穏やかに死す

バイオレンスアクションは何処へ行った~

考えれば考えるほど
つじつまが合わなくなってくるので
途中で止めました

玉山鉄二さんの黒縁眼鏡姿
結構イイ

西島秀俊さん
一番役を作りこんでいた気がする

blogでは紹介していないけど
「さよならみどりちゃん」
「パッチギ! LOVE&PEACE」
「LOFT ロフト」
「大奥」
「神童」
と見ているけれど
ホンと
色んな役を演じてますわね~

「さよならみどりちゃん」のユタカ…
軽薄な最低男の役にも関わらず
白いシャツと爽やかな笑顔
参ったねこりゃ(笑)




ターミネーター4

2008-11-19 | 映画
Terminator Salvation


2018年
核戦争後の荒廃した世界
「スカイネット」はいよいよ
人類に対する最後の総攻撃を仕掛けようとしていた

一方
レジスタンスのリーダーとなったジョン・コナーは
マーカス・ライトという謎の男と出会う

どうやらマーカスは
別の時代からタイムスリップしてきたらしいが
彼はその詳細を覚えていなかった



ジョンは
マーカスとの出会いによって
自分の未来が書き換えられていくことも知らず
マーカスと行動を共にする

人類と機械の壮絶な戦いが繰り広げられる中
ジョンとマーカスは
「スカイネット」の核心にたどり着くが
そこで彼らは
人類の未来に関わる驚愕の秘密を知ることになるのだった…

                    フリー百科事典『ウィキペディア』より引用



相変わらず
続編だのみのハリウッドです

それだけ
昔の作品の質が高かったと言う事なのか
今のハリウッドが
企画に貧窮していると言う事なのか…



正直言って
Part3のジョン・コナーは
演じた俳優さんと言うより
設定キャラに幻滅してしまい

あのエンディングも
「なんじゃこりゃ!?」

かなり期待を裏切られた感じでした

それに
ターミネーター役のシュワちゃんが
カリフォルニア州知事になっちゃったし



何より
シュワちゃんが演じた
T-800のターミネーターが
あまりにインパクト強すぎて
他の人が演じるなんて想像出来なかったから
続編はないだろうと思っていました



なのに
懲りずに4作目…

しかし
最新作は
クリスチャン・ベール演じる
ジョン・コナーがメイン!

ジョン・コナーって
信頼のおける
タフガイって雰囲気がムンムンしてなきゃ駄目で
勿論
知性と行動力・洞察力・統率力も当然あって
プラス
イケメンさん!
美しい男でなければいけません!



予告を見た感じでも
いい感じ

クリスチャン・ベール
期待してます

彼を主役で
3部作にするらしいけれど

ってことは
「ターミネーター6」まで
続ける訳?

「………」



全米公開は
来年5月9日
そして待望の日本公開は6月13日とか?

ともかく
楽しみがひつと増えました



そうそう
個人的には
このシリーズで一番好きなのって
「ターミネーター」です
いや‘2’も捨てがたい

カイル・リース役のマイケル・ビーン
好きだったな~
最近全然見かけなくなったけど
何やってんだろう


予言

2008-11-18 | 映画
実家からの帰り道
立ち寄った電話ボックスで
幼い娘・奈々の死を報じる
新聞記事を発見した大学講師の里見

その直後
彼の目前で
奈々の乗る車に大型トラックが衝突した

それから3年
娘を失ったショックから立ち直れず
妻・綾香とも離婚
すさんだ生活を送る里見の前に
再び‘新聞’が届いた

そこには
彼が勤務する高校の教え子
沙百合の死が報じられていた

やがて
沙百合が記事通り
通り魔に殺されてしまう



新聞は
これから起こる事件や事故を予告するものらしい

里見は
娘の事故以来
大学に残り
新聞の謎を追っていた綾香と協力し
事の真相を突き止めるべく
彼と同じように
恐怖新聞に取り憑かれた人々の調査を開始する

だが
そのいずれもが壮絶な死を迎えていた
予言を書き続け予言と共に滅びた少年
予告された未来を変更した為
黒い影となって消えた鬼形老人

そんな中
里見のもとに綾香の死を予告する新聞が届く
無我夢中で綾香を助ける里見

しかし
未来を変えてしまった以上
彼もまた鬼形と同じ運命を辿るのか?

だが
彼はどうせ死ぬ運命ならばと
時間と空間を飛び越えて事故のあった夜へと向かうと
自ら犠牲となり奈々を助け出すのであった

ところが
その奈々のもとに新たな新聞が届けられる…



し~んと静まり返った一直線の車道

路肩には
子供一人を車中に抱いた自家用車

そこへ
突然大型ダンプが突っ込んで来る

爆音・自家用車の炎上

衝突シーンもビクッ!としましたが
それ以上に

現場中継されているカメラの前に
突如現れて
記者の腕を掴み

新聞見なかったか
その辺に落ちているハズなんだ
書いてあったんだよ
事故が起きる前に事故の事が記事になってたんだよ…

と口走る
三上博演じる里見…
充分
キモ(気持ち悪く)&怖かったです

本人の意思に関係なく
他人の凄惨な末路がノンストップで
思考に流れ込んでくる…
いやはやごめん被りたい能力でござんす
ましてや

‘恐怖新聞’に記載されている情報を
傍受出きるようになってしまった
人間は
予言を書き続け衰弱死?
予告された未来を変更した為に
黒い影となって消える!?



こういう場合
選ばれるには
それなりの理由と言うのがある訳で

ない場合はそれなりに
どうにか現実と折り合いをつける訳です

選ばれし者が
結構うじゃうじゃ登場してくると

神様からの啓示みたいなモノがないと

その先にある未来の変革の為とか
意義がないと

こちらとしては納得いかない訳です
後味が非常に悪い訳です

ですが
この映画に登場した
メッセージの受け取り人には
折り合いもあったもんじゃない

その上
まったくメリットがにゃい…

究極の
ありがた迷惑な話です




三上博演ずる里見パパは
と言いますれば

事故の後から
時間と空間を飛び越える能力を得とくてまして

父親の権利を復権すべく
過去にタイムトリップし
自らの命と引き換えに
愛娘・奈々を救う!

と思ったら
あ~た

奈々のもとに新たな新聞が届けられて…

こともあろうに
そのまま
エンドロール

里見パパの
高尚な自己犠牲愛で結ばれるハズが
悲しいかな
単なる自己満足で
終わってしまうのでありました

救いようのない映画
それが
「予言」なのであります

不条理~




さくらん

2008-11-15 | 映画
桜が満開の春
8歳の少女が吉原<玉菊屋>に売られてきた
‘きよ葉’と名付けられらこの少女
のちに伝説の花魁と呼ばれることとなる
‘日暮’の誕生である



門の外には桜が満開だったのに
遊郭の中の桜の木には何故か花が咲いていない

何度となく遊郭から逃げ出しては
折檻をうけるきよ葉に
「吉原に桜が咲いたら ここから出してやる」
とたしなめる店番の清次にも
「てめえの足で吉原を出てやらあ」
と言い放つ野生児・きよ葉



禿のきよ葉の面倒を見ることになったのは
美と知性を兼ね備えた高級花魁・粧ひ

粧ひ
態度も口も悪く
人になつかないきよ葉に
男に自分が思った通りの言動をとらせる
‘手練手管’を見せ付けるのだった

やがて
粧ひは
金持ちの旦那に身請けされ
全ての遊女が最も夢み
羨望するかたちで吉原を出て行く事になった

それは吉原の門を出て
遊女が生きられる唯一の方法

別れの日
きよ葉は粧ひから
彼女が身につけていたかんざしを受け継ぐ

「吉原一の花魁になってやる」
きよ葉の負けん気に火がついた



17歳になったきよ葉は
「十年に一度の天女」と
楼主が誉めるほどの女に成長していた
きよ葉のはじめての客「突き出し」の相手は
玉菊屋一の上客
花魁・高尾の馴染であったご隠居



鼻っ柱の強さと美貌が気をひき
きよ葉は
一躍江戸中の注目の的となる

そんなきよ葉は
初めて恋に落ちた



遊女は偽りの愛を売る世界に生きるもの
しかし
うぶな青年・惣次郎と過ごす時は
きよ葉にとって真実の時…



その幸せもつかの間
遊女仲間の高尾によって
無残にも引き裂かれてしまう

激怒したきよ葉は
玉菊屋で高尾と大乱闘騒ぎを起す



そんなきよ葉を
「泣いても負け、勝っても負けだ」
清次がなだめるのであった



18歳になったきよ葉に
楼主と女将は花魁になることを願い出る
とまどうきよ葉だったが
清次の「お願いします 花魁」という言葉に心が動く

きよ葉は
名を‘日暮’と改め
ついに玉菊屋を背負って立つ吉原一の花魁となる



身分を問わず
自分を本気で慕う男を大事に扱う日暮は
江戸中の男女の羨望を浴びるようになっていった
そんな日暮の花魁道中に
心を奪われた男がひとり…
由緒正しい武家の出である倉之助



「物入りであろう」と
悪気もなく小判を差し出す倉之助に向かい
「そんなもので自分はなびかぬ」
と一掃する日暮

己の無礼をただ詫びたいと申し出る倉之助謙虚態度に
素直に自分の非も認める日暮
その晩から
倉之助は日暮の馴染となる

そしてある晩
倉之助は日暮を正式に妻として迎え入れたいと申し出たのである
だが日暮は
「吉原の桜が咲けば、自分はここから出て行くつもりだ」
とつぶやく



その言葉を叶える為
倉之助は
本当に吉原を桜でいっぱいにした

そしてあらためて
身請けを申し出るのだが
日暮はまたも辞退した

詰め寄る倉之助に
日暮は妊娠していることを告げる

誰の子かも分からぬ子を産むと言うきよ葉を
倉之助は受け入れるのだが…



日暮が流産してしまう
子供を失った悲しみに打ちひしがれる日暮を
励ましたのは清次

幼い頃から自分を見守り続け
脱走を試みたときも
大失恋を経験したときも
初めて客に愛されたときにも
常に側にあったのは清次ただひとり
どんな時も清次は側にいてくれた
清次…
揺れ動く日暮



清次もまた
倉之助による身請けが決まり
日暮に対する己の気持ちの変化を感じていた

着々と身請け
輿入の準備は進められ
春を迎えようとしている矢先
きよ葉のはじめての客・ご隠居が
久しぶりに彼女を訪れた

「咲かぬ桜はないんじゃよ」

何かを見失いはじめていた日暮に
ご隠居はそういい残して息をひきとる

忘れていた一番大事なことを…

身請される日の朝の事
遊郭内にあるお社脇の桜の木を愛でに出かけた日暮は
儚くも凛と咲く桜の花を見つけた

「自分の人生を生きる」

日暮と清次は
手に手を取って
満開の桜並木の下を歩いてく



いやはや
土屋アンナさんの放つオーラには脱帽

女優としてどうとか
演技がどうとか
そんな理屈では語れない強烈な個性&パワフルさは
異彩を放っておりました

男に翻弄されることなく
自らの道を切り開き進もうとする日暮強さが
なんとも爽快

しかも
そんな日暮を見守り続ける寡黙な清次が
これまた大層カッコイイ



ド派手な色彩とド派手な衣装
映像の美しさも結構楽しめました

椎名林檎さんの独特な世界感も
違和感なく映像に溶け込んでいた気がする

でも
安藤政信さんと成宮寛貴さん
‘髷’とっても違和感(笑)

「さくらん」と言うよりは
時代考証とか台詞とか何それ?
知ったこっちゃない!
「錯乱」って感じの映画です

土屋アンナさんの
爆裂具合をどうとらえるかで
印象が違ってくるかも…

あたしゃ
日暮と清次が吉原から出奔して
桜並木の下を歩くシーンが
ただただ
気に入りましてございます



話はそれますが
「悪夢探偵」「46億年の恋」
ご覧になった方いらっしゃいますか?

マニアックな映画ですよ~
どちらも
安藤政信&松田龍平
出演してます

も~わけわかんない映画
でも見ちゃいましたσ(^^;)