2018 冬季オリンピック誘致プレゼンテーション/キム・ヨナ
2018年冬季オリンピックに韓国の平昌(ピョンチャン)が決まりました。3度目の挑戦で、ついに誘致に成功しました。投票総数95票のうち、63票を獲得、ミュンヘンやアンシーを退け、圧勝です。
さて、この日、投票の前に最後にプレゼンテーションがありましたが、韓国のプレゼンテータは、みんな英語で(それも、かなり上手い)堂々とやっているのに、驚きました。先日、東京がオリンピックを誘致しようとしたとき、みなさん英語でやったのかしら?
僕の周りの韓国人、とくに環境運動にかかわっている友人たちは、あまり喜んでいないのが現状です。施設の建設、オリンピックの準備という名目で、開発がどんどん進んでしまうのではないかと心配しています。
会場となる平昌(ピョンチャン)は江原道にあり、この地域はKTXも走っていない、4大河川事業も直接は関係ないと、開発から取り残された地域と言われています。そのため、最近、あちこちでゴルフ場を建設し(韓国ではゴルフ場は運動体育施設なので、私有地の強制執行ができるそうです)乱開発の恐れがあります。そんな中、冬季オリンピックですから、どうなるのか心配です。
また、長野のように、オリンピックが終わったあとの反動も心配ですね。一時の雇用はなくなるし、作った施設は維持しなくちゃならないし、破壊した自然は元に戻らないし、これからオリンピック・モードに突入するので、きちんとした批判が人々に耳に届かない可能性もあるだろうな。
まあ、でも、おめでとうございます。韓国の<国力>というものを見せ付けられた、という感じです。細かい説明は省きますが、かなり精密な戦略を立てて今まで誘致合戦をやっていたということがよくわかりました。冬季オリンピックでのメダル数もそうですし、アジアやアフリカ諸国への援助(スキー場への招待など)を見ていると、ものすごい専門家がスタッフとしてかなりの数がいるし、サムソンやヒョンデなどの企業のバックアップもあったでしょう。こんな韓国の姿を見ていると、日本はどうなるのかなと、ちょっと心配になりました。