酉年なので、鶏を抱いたマトリョーシカを探してみました。
ロシアの民芸品にはニワトリのデザインがよく登場します。
↓これはお馴染みの、ロシアで最も古いと言われるマトリョーシカの復刻。黒い鶏を抱いた農婦のマトリョーシカですが、このとぼけた絵付けが面白い。サインがあって作家さんの名前も聞いたのですが、忘れました(^^;)。
こちら↓ももちろん手描きで、かわいくて気に入っているけれど量産品と思われます。
本年もどうぞよろしくお願いします。
酉年なので、鶏を抱いたマトリョーシカを探してみました。
ロシアの民芸品にはニワトリのデザインがよく登場します。
↓これはお馴染みの、ロシアで最も古いと言われるマトリョーシカの復刻。黒い鶏を抱いた農婦のマトリョーシカですが、このとぼけた絵付けが面白い。サインがあって作家さんの名前も聞いたのですが、忘れました(^^;)。
こちら↓ももちろん手描きで、かわいくて気に入っているけれど量産品と思われます。
本年もどうぞよろしくお願いします。
ロシアのサンタクロースはジェド・マローズと呼ばれるそうで、12月31日にプレゼントを配るとか…。大体ペアでいつも付き添っているのはスネグローチカ(雪娘)と呼ばれるおじいさんの孫娘。日本の雪女みたいに怖くなく、お爺さんの仕事を手伝うそうです。
これも↓ジェド・マローズとスネグローチカ。
「お爺さん、レッツラゴー!(古い)」
「よしきた!」って感じです。
これは最近の流行の(?)コブロフ工房のマトリョーシカ。細かく描かれています。
お爺さんの手のひらに乗っているのがスネグローチカ。左手の鳥は、これもロシアの冬バージョンによく出てくる胸の赤いスネーギリと呼ばれるウソの仲間。
クマが抱いてるのは白熊の雪だるま。ウサギさんはプレゼント持っているのになぜか情けない顔をしています。
↓ マトリョーシカショップ VOLGA のショーウィンドウのサンタマト。
やはり、スネグローチカとスネーギリ健在です。
グジェリ陶器はロシアを代表する陶器でグジェリ村で作られています。
(こんな感じ)
木工品の模様ではないですが、グジェリ風の模様のマトリョーシカはときどき見かけます。半端で残っていた白木に試しで描いてみました。
以前「トヴェーリのマトリョーシカ」を描くときに、台座のない5個組が欲しくて、台座あり6個組の2番目から使ったので外側が残ったものです。
いきなりは難しいけれど、練習のつもりで後ろにも。
うちにあるグジェリ風マトリョーシカと↓
中身を出すとこんな感じ。囲まれるとやはり、どうも日本人顔してます…。
ゴロジェッツはヴォルガ川沿いのロシア工芸の都と呼ばれる町です。モスクワの東方にあり、古くから木工品やその装飾画が盛んだったようで (あー、行ってみたい…)、ゴロジェッツ塗りの独特の模様があります。
これは「ロシアのマトリョーシカ」という本に載っていたゴロジェッツのマトリョーシカ。
グラフィック社の「マトリョーシカ」という本によると、ゴロジェッツでマトリョーシカを作り始めたのは2000年に入ってからということで、なるほどこの模様のマトリョーシカをなかなか見かけなかったわけです。
ゴロジェッツ模様は伝統的なもので、当時の人々の生活の一シーン、宴会、軍人さんなどの人物画の周りにこの模様が描かれています。
(「ロシアの模様」より)
この馬や鳥や花は、もっともロシアらしい模様の一つだと、私は思います。
が、上のゴロジェッツのマトリョーシカの写真をまねてゴロジェッツ模様を描いて、プラトークも金色にしてみたのですが、そうするとなんだか、図らずも前回のバリのジェゴグの楽器の装飾を思い出すようなものになった…(^^;)ので金色はやめました。
前回の記事「ペンギンのマトリョーシカ」で、「フォークの柄の部分を直角に曲げたような道具」…という曖昧な表現を「春」さんのコメントに返信して、よけいわからなくしてしまいましたが(^^;)、こういう物です。
木製で、これ以外にも散々写真が出てきて、
いろいろな地方の模様が描かれているので、たぶん大事な道具だったのだろうと思います。
下の、写真はままごとのおもちゃみたいですが、一つは先端に綿のような羊毛のようなもやもやしたものがくっついています。
寒い国だから羊毛がもやもやついているのだろうと思いましたが、もしかしたら綿かも…。
紡ぐとか、織るとか、いろいろ道具を検索してもこれは出てこなくて、仕方ないのでこの写真の近くに共通して出てくる単語 をロシア語辞書で引いたところ、紡ぎ台、紡ぎ車。と出てました。プラルカと読むみたいで…。写真の道具が紡ぎ車でないのは確かです。
こんな感じで、下の板の部分に腰掛けて、もやもやしたものを引っ張って糸にする道具みたいす。
以上の写真はすべて前回の記事の「ロスピース」からですが、下の写真はずーっと以前に何かの絵本をコピーしたもの。ロシア語でした。 女の子の服装を見たくてコピーしたものだと思いますが、たまたまこの道具も描かれていて、平らな椅子にこの道具を置いて、板に腰かけて糸を紡いでいるように見えます。
紡ぐとか織るとかの専門の方はすぐわかるかもしれません。
「悪猫」さんが「VOLGA(→ロシアのジャム)」で、イクラを贅沢に食べているペンギンのマトリョーシカを買うというので付き合って、お店で写真を撮らせてもらいました。なんだか陽気なペンギンたちです。
私としてはやはりそのイクラの容器が気になります。木の器に独特の塗り模様を施して、後ろの方は鳥の尾で、
前の方を見ると「馬」! 模様は民族色豊かな絵付け。
この模様は…
この「ロスピース(模様)」という本に出ていたこれ①とか
これ②(古いもの)の塗り方と似ています。赤・緑・黄色の三色と黒い線とかくるっと巻いた赤い葉の描き方とか。
たぶんぺルモゴロ塗り↓と読むのか…?(後でネットで必死に調べたら、ペルマゴーリエ塗りとありました。アルハンゲリスク州、ドヴィナ川沿いの地方で、その地域の他のいろいろな塗り方も含めて北ドヴィナ塗りと総称するようです。)
それにしても鳥の体に人の顔(①や②)って、この塗りに時々登場しますが、どんなお話なんでしょう…?
ところで、上の本の表紙、よく見ると
鳥の形にくりぬいた木に、塗りと模様を施してある器が写っていますが、こういう器にイクラを盛って食べてますね。ペンギンさん。
すでにウッドバーニングで輪郭線が描いてある白木のマトリョーシカに色をを塗りました。
実は、自分が絵付けして、ボツにしてしまったマトリョーシカが小さい段ボール一杯あるのですが … それを引っ張り出してみたら、下のようなのが出てきて… 。
これはずっと以前、母が老人ホームに入っていた時、これに塗り絵をすれば気分も紛れるかと思って(さらに塗り絵は脳を活性化させるとかいう宣伝もあり)、持って行ったのですが、全く興味を示さず、挙句に私に塗れというのです。仕方なく、一緒に付いていた5~6色の簡単絵具と小さい筆で塗ってみましたが、あまり面白くなかった…。
しばらく飾っていましたが、その後うちに持って帰り、たぶん顔が怖かったか気に入らなかったか何かで顔だけ紙やすりで削って、のっぺらぼうにして、結局そのままボツマトリョーシカの箱に入れたようです。
ウッドバーニングの筋はくっきりついています。私は電気ペンで筋をつける時に、木目の強弱に負けて筋が凸凹するのですが、これは実にくっきり、すっきり、ついていて、どうやったらこうなるのだろうかと、感心します。
焼いた人のサインもあります。逆さかな?
とにかく、引っ張り出したのっぺらぼうのマトリョーシカを見ていて、そのニワトリを抱いてエプロンをつけている一番目の子と、短いチョッキを着てかごを持っている二番目の子を見て、もしかしてこれは、あのロシアで最も古いといわれていて、セルギエフポサドの博物館に飾ってあるという、あの歴史的マトリョーシカがモチーフか!…とやっと気づきました。
これです。(「マトリョーシカ絵付け入門」日本ユーラシア協会 より)
マトリョーシカ解説本には大体出ている有名なマトリョーシカ。(下は「ルースキースベニール マトリョーシカ」より)
これは↓ それを復刻したマトリョーシカ (「ロシアのマトリョーシカ」より)
これも↓(沼田元気著「マトリョーシカ大図鑑」)。
魅力的な色合いとデザイン。
そこで、のっぺらぼうの塗り絵マトリョーシカをそのような色合いと模様で塗ってみました。昔塗った簡単絵の具は木にしみているので、上からアクリル絵の具でべた塗りします。色を変えるだけで断然違ってきます。
いつものサイズ(右、高さ11センチ)よりかなり大きいので(17センチ)塗りでがありました。
ウッドバーニングの跡を残したマトリョーシカ。今回写したのは、
この本の
これ。
1957年の作品で、セルギエフポサードの博物館所蔵品。(一番目の子、二重まぶたです!)
あれこれ色を塗りたい衝動を抑えて、木地そのまま。木目や節も見えてそれはそれで美しい。上下の色の違いもよく分かる。
それにしてもきれいな形の白木のマトリョーシカで(いつものがきれいじゃないということではないですが…)、でもいつものよりちょっと高価で、こういう形の物はセミョーノフの工場で作っているものではないというようなことを、こないだの、セミョーノフからいらした絵付けの先生が言っていたような気がする。ネットでもなかなか売っていない…。
いずれにしても、今さらながら、マトリョーシカの魅力はこのふっくらした形とその中から入れ子で次々出てくる面白さで、これが平らな板に描いてあったり、あるいは丸いけれど入れ子じゃないということなら、こんなに世界中に広がって愛されるということはなかったでしょうし、私もこんなに虜にならなかった…。
↓ これは家にある、本物のマイダン(地方)のマトリョーシカ。(何かマトリョーシカを購入した時おまけでもらったもので、たぶん二番目が欠けている。)
下の写真はマイダンの古いマトリョーシカ。去年4月の、道上克さんの「バラのマトリョーシカ展」での写真。(前面のお花の勢いが豪華で素敵…)
2~3日前にマイダン風を描いてみたのですが、
なんだか変なのでボツ。
しかし、白木のマトはこの三個セットでも1000円以上はするし、何よりどうやらこれはロシアの工房で働くおばちゃんたちの手作り、と聞いて(以前から手作りなのはわかっていましたが…)、それがロシアからはるばるやってきて、本当は1200円でも安いくらいで、だからあだやおろそかにできなくて、せっせと紙やすりで、描いた絵を削りました。
ウッドバーニングにしてしまうと焼けた溝がついてしまって、再生はかなり困難ですが、幸いなことにこれは下地剤を塗って描いただけなので、ちょっと汚くなりましたが何とか再生して、これに描きなおしたわけです。(^^;)
実は上のデザインは、↓このロシアの塗り絵からいただきました。
これも白木マトをたくさん購入した時に、一緒におまけで入っていたもの(ペラペラの冊子で、あちらの子供用だと思います。送ってくれたのは、新潟のロシアの用品を扱うお店でしたが、その後ネットでいくら探してもそのお店が見つかりません…。(--;)。
このデザイン、渋い!と思います。
大文字Mで始まる最初の単語はマトリョーシカ、あとの単語はマイダンと読めるので、現代のマイダンでしょうか…。その前の単語はまるで分らないです。
しばらくはこういう絵や写真を見ながら、ロシアの伝統柄をまねして描いてみようかと思っています。
家にあったトヴェーリ地方のマトリョーシカを写してみました。
こちら本物
こちら写し↓。いつもより目を大きく、目ヂカラ強くしたつもりですが。
かないませんわね。「ええ、年季が違いますから!」
右端の子に服装や模様がそっくり。この本↓の中の写真で、ロシア語だから読めないけれど、最後の図録に、トヴェーリ村と書いてあるのだけは何とか読み取れました。
今度はメイデン地方のマトリョーシカを描いてみるつもりです。
こういうのです。これはトヴェーリより難しそう。