ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

朝日のような夕日をつれて 2014

2014年08月08日 | 演劇

1981年から7回目の再演というこの舞台。

脚本・演出は鴻上尚史さん。

劇場は開場0周年をむかえるという新宿紀伊国屋ホール。

出演者は5人。

大高洋人さん、小須田康人さん、藤井隆さん、伊礼彼方さん、玉置玲央さん。

たまたまだけれど、今年、玉置さんを立て続けに観ている気がする・・・。


この日は一人でちょろっと行ってみたのだけれど、座席はまさかの1番前。

舞台がそこそこ高いので、完全に上を向いて見続けなければならない
結構キツイ

お隣は角刈りのオジサマ、かと思ってたら、笑い声が甲高い。
よくよく足元を見ると、足の大きさや靴のカンジからいって、どうやらオバサマらしい・・・。
ゴメンナサイ

タイトルがとても印象的で、一度観てみたいとかねてから思っていた。
鴻上氏がセミナーの講師だったこともあり、余計に思いは募る。

で、始まってみると・・・

まあ、オジサマたちがよく動き、よくしゃべる

一番前なので、全身から汗が吹き出し、飛び散る様子がそれはそれはよく見える。
かかっちゃうんじゃないかって心配になっちゃうくらい
スーツにまで汗が染みている

おもちゃ会社が新商品を開発していく様子と、「ゴドーを待ちながら」のパロディ(?)が入り乱れる。

社運をかけて開発したゲームは、Facebookなどの個人情報を駆使して、その人が決して傷つかず、他人も傷つけない、
趣味など自分の好きなものに囲まれ、趣味の合う人に出会う・・・という心地よいバーチャルの世界に入っていく、というもの。

開発途中の試作品を渡された社長の娘(名前だけで最後まで出てこない)に不穏な動きが・・・


すでに上演された前作を観ていないので、比較は全くできないが、
ゴドーのシーンはともかく、私自身が以前から感じていたバーチャル世界のなんとなくの違和感や不気味さが
微妙なリアリティでじわじわと迫ってくる気がした。

全体的にはかなりハチャメチャな感じで、ギャグも満載なのだけれど、ちょっとブラック・・・

1981年の初演も同じような内容だったとしたら、鴻上さん、凄すぎです。

玉置さん以外の全員は同じ社員だったりして、絡んでるけど、彼だけが終始道化のような役回りで、不思議な存在感だった。


なんとも勢いがあり、迫力たっぷりで、背中がじわ~とうすら寒くなるなる不思議な舞台だった。


前回観た「ネゴサーチ」のときにも入っていたけれど、今回もこんなご挨拶状がチラシといっしょに入っていた。



前回はB5が1枚だったが、今回はB4にびっしり。
丸文字がなんだかキュート


開演前も終演後もロビーに立って、観客に会釈する鴻上さん。

その姿を見ていたら、ついロビーで販売していた著書を買ってしまった。




傷つけられることのない世界はどんなにか穏やかで心地いいかもしれないけれど、
傷つけたり傷つけられたりしながらも、少しずつでも成長しながら、
前に進んでいく現実世界も捨てたものじゃない、などと思ったりもして・・・
















コメント
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