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雛遊びエンドレス

2017-02-23 | 日記

昨日買ったこの菱箱?と巻物、見本品だったそうで、地味でいまいちパッとしません。

それで今日、直すことにしました。

使うのはこちら。水性のアクリルマーカー金色。乾くと結構丈夫。

縁と前面に色を入れ、紐は変な癖がついていたので、水洗いして延ばし、房も整えて結びなおしました。

巻物は断面を見せた方がすっきりときれいなようです。

よく見ると材質は木だし、まあ安く買えて納得。

安定しないガーランドをぶら下げるのはやめました。

花瓶は20歳ころの長男の金沢土産。これも長男宅へ行く予定。

人形と貝桶はこちらへ移して…と遊びながら、日がずいぶん長くなったことに気が付く。

春はそこまで。

そして、けさまたひな人形落札した。さすがの夫も呆れていた。いいんだ、家中、人形にあふれた人形屋敷にするんだ。死ぬまでにしたかったこと、全部するんだもん。

 

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「透明な迷宮」 平野啓一郎

2017-02-21 | 読書

6つの小説が納められた短編集。

どれも面白かった。どの主人公も孤独で、人とつながることを渇望している。がしかし、この著者の小説、幾重にもからくりと寓意がめぐらされ、ありえないはずの出来事を現実以上にリアルに活写する。

読む方も、目に見えることだけが真実ではなく、現実のちょっとした裂け目から覗いた世界のおぞましさ、人の不可思議さに気が付き、最後まで飽きることなく読むことができる。

と、説明しても、この本の魅力を全然表現しきれてない。

火に欲情する男、亡父の荷物の中から実弾入りのピストルが出てきた…、東北大震災の後、交通事故にあい、時間の流れる感覚に変調をきたした老劇作家などなど、設定も面白く、生身の人間の肉を断ち、心の中を腑分けするような書き方は、気持ち悪くも押しとどめがたい興味と、もしかしたら快感をも読者に喚起させる。

いえいえ、もってまわった言い方しなくてもいい。単純に面白いです。人の存在の不可思議さ。それを小説として定着した秀作だと思う。

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ひな人形を出した

2017-02-17 | 日記

いい年して、ひな人形が大好きです。布をたくさんつかった十二単が好きです。見るのも描くのも着るのも。

で、今年もひな人形各種、出してみました。

去年落札した七段飾り、棚を組み立てます。自分の趣味なので夫は動員しない。一人で、組み立てに一時間くらいかかりました。

左右を間違えたので、後ろのはすかいの部分の穴が上に開いています。来年は間違えないようにします。

夕食の支度を挟んで、一人で三時間半かかりました。

親王飾りは3組ありますが、とりあえず二つ出しました。左側は孫娘に譲る約束です。

私は息子の家のひな人形に口出し、手出しする立場にはないのですが、堅苦しい風習は横に置いといて、たくさんあるので譲ります。

実家からのひな人形はお嫁さんが断り続けているようで、それについても私があれこれ言う立場にはありません。

ただ、私自身の体験から、小学校へ上がって友達の家へ遊びに行くようになり、よそのひな人形見てうらやましがるのもかわいそうかなと。

ひな人形、本当に欲しかったなあと、今でも思っている。

母の両親は二人とも早死にして、伯父が親代わりにいろいろなことしてくれたけど、戦後のまだ貧しい時代、ひな人形にまで手が回らなかったと思われます。

友達のS竹さんの豪華な人形、とてもきれいで学校帰りに寄って見せてもらってた。私も欲しいって、親にどうしても言えなかった。なんでだろう。ものをねだるということのない子供でした。

時代の制約、そしてごく普通の庶民の家としての制約。

時代は巡りに巡り、デッドストックのきれいなお雛様がびっくりするほど安く手に入るので、やっぱり、長生きはするものです。

きょう、夫に「今私の持ってる人形、子供の時に家にあったらどんなに嬉しかったことか」と言いましたが、自分の裁量で人形の買える今の時代と境遇に感謝しなければ。

これを譲ります。喜んでくれるでしょうか。玄関に飾るそうです。

私はこちらの落ち着いた色合いが好きです。昨年、ヤフオクで人形だけですが、わずか数千円。

持ち道具は別に買いました。

去年は屏風も自分で作った。ダイソーで買った板と、金紙、黒のガムテで。

下駄箱の上が狭かったらこちらを譲る予定。

来週また来る予定。喜んでくれるといいけれど。


明日以降、もう少しひな人形を出します。

 

 

 

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「火の昔」 柳田国男

2017-02-10 | 読書

2014年末、藤が丸山で。携帯用の軽量な燃料を燃やし、今から味噌汁作ります。


遠野物語で有名な民族学者の、火にまつわる歴史と聞き書き。たいそう面白かった。昭和18年上梓。今回読んだのは2013年、角川ソフィア文庫。

人類は火を使うというけれど、熱と光を得るための火も、その始まりから今まで、ものすごく変遷し、進化してきたことを実際の例を知って、しみじみと実感した。

世界史的に見て、人類が火を起こす方法は三種類あるそうで…あたりからワクワクしながら読んだ。

乏しい燃料を工夫して、いかにうまく煮炊きをし、暖を取り、闇を明るくするか、そのたゆまぬ工夫の連続。

木の枝を焚き、油を焚き、蠟燭ができて、行灯や提灯ができて、ガスになり、石油になり、電気になりと明かりだけでも気の遠くなるような時間をかけて進化してきたわけで、時代と土地の制約を受けながらも、ついこの間まで、火を使うということを中心に暮らしがまわっていた。それを全国各地の例を出して、図版入りで説明するので、火打石くらいしか知らなかった私だけど、さてその火花を何につけて火を起こすかということまで考えたことはなかった。

実にいろいろな火を移す焚きつけ、燃料もいろいろ。昔は水と燃料の木が取れるところに街ができたそうで、今はその制約からはかなり自由になったけれど、社会的インフラなくして暮らしの成り立たないことは今も昔も同じ。そして女性は何よりも火を節約しつつ、上手に煮炊きする腕がないことには大人と言えない。大変です。

遠い遠い祖先の懐かしい声が聞こえてくるような本でした。


で、昭和生まれの私の見た、暖房器具や、燃料など思い出すままに書いてみます。

ある時、息子に「火鉢って何?」と聞かれてびっくり、説明してやると「そんなもんで暖かい?」とさらに聞かれました。親の知っていることを子供は知らない。どこかで読む若い人のために。自分自身の備忘ために。

コタツは、土を瓦のように焼いた箱型。中に炭火を入れて布団をかぶせて暖を取る。

大きな掘りごたつも同じように炭火を入れて、宵の口だけ暖かい。豆炭あんかというのもあり、隅の粉を丸めたたどんを入れて使う。

やがて電気炬燵や一人用電気あんかが登場。石油ストーブにガスストーブ、今はエアコンですが。

煮炊きの燃料は我が家はもっぱらもみ殻。一年中の煮炊きするだけの量があった。もみ殻用のかまどは薪と違って手前上から燃料を落とし込むタイプ。それ用のかまどが家にあった。手前がご飯、奥は茶釜で沸かすお茶、おかずは七輪だったと思う。

照明は白熱電灯から蛍光灯に変わるくらいの変化だけど、昔は灯火の燃料も貴重、たくさんの本を読み、たくさんの著作をあらわした昔の学者はさぞ大変だっただろうとこの本にはある。

今のぜいたくな暮らしをときどき反省する好著。


読書のエントリーは久しぶり。本読んでなかったわけではないけれど、ここに書く余裕がなくて。年末年始の数冊はいずれまた。

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