豊饒の海も第三部
豊饒の海は起承転結、第四部まであります
第三部は転
若い力をもうなくした本多はタイで、自分は日本人の生まれ変わりだと自分の
本当の故郷は日本だと訴える幼い姫に出会った・・・
認識の不毛に疲れた男と、純粋な肉体としての女との間にかけられた壮麗な猥雑の
世界への橋。
神秘思想とエロテイシズムで生きることの源泉を探っていく作品
立派な成功者である本多が松枝の生まれ変わりを求めていくのに
大人とは思えない行動、そこまで恥ずかしいことをしてまで・・・
表現がやはりすごい表現、今の小説家ではありえないほど豊かな表現
三島の作品を読んでると村上春樹の作品も稚拙な感じがする。
思想、信念は全く違うのですが文学作品としてずんずん引き込まれていく
のはさすがだなと思います