My Song My Foolish Heart

4月に12年の単身赴任が終わりました!、山が好き、キースジャレットが好き、街道歩きが好き、2012年中山道を完歩しました

「日本」とは何か 網野善彦を読む

2022-07-31 05:51:35 | 2022年本

網野善彦を知ったのは、会社で定期的に開かれるリベラルアーツセミナーで
三浦先生の講義の時に薦められたのが網野善彦と宮本常一でした。

読んで見ると結構目から鱗という感じで歴史の新たな発見が多々あった。
歴史は通説は小説からつくられることが多い
やはり歴史は学術的に冷静な目で見ていくことが正しいのではないかと思います。

日本とは何か・・・漠然としたテーマですが

日本が地球上に初めて姿を見せるのは、ヤマトの支配者たち、壬申の乱に勝利した
天武の朝廷が倭国から日本国に国名を変えたときであった。
681年飛鳥浄御原令で天皇の称号とともに、日本という国号が公式に定められた。
この時に大王という称号が天皇に変わった、この以前は天皇という称号はないのにも関わらず天皇という称号をつかってることが見逃されている。

話が少しずれるが、椎名林檎の歌でワールドカップの応援歌で純粋たる一つの血が・・・とかいう歌があったが・・これが一般的に何も考えない認識だろうと思うけど

日本は単一民族だという考えを多くの人がもっているが・・国の成り立ちから見て日本は他民族国家だといえる。

古くは熊襲 蝦夷 また東日本の国の中にも他民族が存在するし、東北以北の蝦夷でも一つではない、いわゆるヤマトの国の周辺でも他民族はいるし、朝鮮半島からの帰化人は多数九州やヤマトに根ついているその数数十万から120万人とまでわれている、そのような他民族間での交流があり今の日本人があると考えていいと思う。

この本は日本の成り立ちを考える学術的に切り込んだ本で講談社学術文庫日本の歴史シリーズの最初の00巻の特別寄稿です。
第一章 日本論の現在
第二章 アジア大陸東辺の懸け橋・・日本列島の実像
第三章 列島社会と日本国
第四章 瑞穂の国日本の虚像
第五章 日本論の展望

なかなか読み応えのある本でした・・・・


コメント

孤独を生きる 斎藤孝を読む

2022-07-31 05:50:58 | 2022年本

孤独を生きる 

今 現代人の孤独が大きな問題だといわれている、確かに人間関係が希薄化する中
孤独感を強く抱いて不安な日々を過ごしてる人も少なくない。
しかし本来孤独とは人が自らを成長させるために必要な時間である。
偉大な業績を打ち立てた先人たちは、例外なく膨大な孤独時間を通じて、事を為している。
だからこそ今必要なことは一人で行動することをポジテイブにとらえること
自らの意思で孤独を貫き単独者として生きることだ。
・・・・

ニーチエ
わがれよ、わたしの友よ、君の孤独の中へ
強壮な風の吹くところへ。蠅叩きになることは君の運命ではない。

好き勝手に自分を貶めようとする外野の声など気にするな。蠅のようにぶんぶん
うるさいが、貴重な時間を蠅叩きで退治して費やすほど値打ちがない、いちいちとりあっても自分が傷つけられるだけだばからしい。
愚かなものどものうごめく社会から脱出し、自身の孤独の中に逃げ込みなさい
そして孤独のまま創造の道を歩みなさい。

本こそが孤独の最高の解決策である

本を親しい友とせよ・・本は単独者からの贈り物
本棚で孤独感をシャットアウトせよ
本を介して孤独の先達とつながる

中原中也「月夜の浜辺」
月夜の晩に拾ったボタンは
指先に沁み、心に沁みた。
月夜に拾ったボタンは
どうしてそれが捨てられようか

年代別の孤独の向き合い方も 還暦すぎて、自分の好きなことをしていかに
自分らしく充実した日々を生きていくか・・
基本は清貧がいい。
橘曙覧
独楽吟

たのしみは 珍しき書 人にかり 始め一ひら ひろげたる時
たのしみは 空暖かに うち晴れし 春秋の日出でありく時
たのしみは 朝起き出でて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見るとき
たのしみは まれに魚煮て 児等皆が うましうましと いひて食うとき
たのしみは 好き筆をえて 先ず水に ひあしねぶりて 試みるとき
たのしみは ほしかりし物 銭袋 うちかたぶけてかえひあるとき

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