KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC.登山部 2019.05.15 西赤石山

2019年05月16日 | 四国の山
先週歩いた『綱繰山』と最後までどちらにしようかと悩んだ『西赤石山』

今日はWOC登山部の5人で歩いてきました。今日のメンバーは先週とほぼ同じの

『セニョさん・コアラさん・ヨウちゃん・ワカメちゃん』です。

ネットを覗いてみると月曜日にえ~ちゃんが載せた写真ではまだまだ大丈夫の様子。

火曜日に少し雨が降っていたようですが、強い風が吹いてさえいなければ、まだ散らずに

アケボノツツジは待ってくれているでしょう。でも企画したものとしては、やっぱり気になります。


東平の駐車場は平日と言う事もあって、少なめの10台弱の車が停まっていました。

ただやはり支度をしている間でも何台もの車が到着してきました。





まずは柳谷川に沿って『第三通洞』への道を歩いて行きます。まだ気温も上がらず爽やかな空気の中、

谷を流れる水の音を聞きながら気持ちよく歩きます。








『第三変電所跡』から登山道が始まります。『上部鉄道跡』『一本松』に続く道です。











途中で長野県から来たというご夫婦を追い越します。四国の人間としては

『あの長野県から四国にわざわざ?』と思うのですが、この時期の西赤石山は

全国的にも有名なのか魅力があるのか、

ご夫婦でのんびりとあちらこちらに出かけているようで、羨ましいかぎりです。





鉄塔広場を過ぎ一本松の手前の最後の急登を登ると、上部鉄道跡に到着です。











一本松の広場で遅れて登って来るヨウちゃんとワカメちゃんを待っていると、

男性が一人登ってきました。すると

『男前の3人が居たら、遅れるので待たずに先に行ってと伝えてほしい』と伝言を頼まれたと

笑いながら話してくれました。この後も兜岩に着くまでワカメちゃんが、追い抜いて行く人みんなに

同じように伝言を頼んでいたようです。

上部鉄道から兜岩への分岐の場所が気になるので、二人が着くのを待って出発します。

先ほどまで死にそうな顔をしていたヨウちゃんも、上部鉄道のほぼ水平な道はおしゃべりをしながら

余裕で歩いています。途中で高く積み上げられた石垣を覗き込んだりしながら進みます。

毎回同じことを書きますが、『よくもまぁ~こんな山の中でこれだけのものを造ったもんだ!』











案内に載せた『七釜谷』の橋脚の写真を見て高所が苦手なヨウちゃんが、

『こんな所を渡るんですか?』と聞いてきましたが、さすがに橋桁が朽ちていて渡ることはできません。







一旦谷へ降り渡渉をして反対側へと渡ります。ここは上部鉄道跡の中でも有数の撮影ポイントです。







七釜谷からは大岩の切通の間や高い高い石垣の横を歩いて行きます。眩しいくらいの新緑の中、

鳥のさえずりを聞きながら、気持ちのいい道です。











次の『裏谷』では足場の鉄製の踏み板がかかっていますが、今は危うく渡れなくなっています。

ここも谷へ降りて反対側に渡ります。元々赤いレンガの橋脚は苔が生え色が変わって

山深いこの場所で長い長い時間の流れを感じさせます。










小さな谷では鉄板の上を渡って行きますが、メッシュ状の足元と違って

下さえ見えなければヨウちゃんも大丈夫の様です。









兜岩への分岐からは登り一辺倒になります。

ここからは途中で二人を待たずに、兜岩で落ち合う事にします。







セニョさんは相変わらず哲学者のようには黙々と登って行きます。

反対にコアラさんは大阪のおばちゃんのように途切れず話しかけてきます。対照的な二人です。

尾根道から少し下の南側を道になると右手に

木々の間からチラチラと西赤石山の稜線が見え始めます。稜線の山肌はピンク色に染まっています。

予想通りアケボノツツジが期待できそうです。ふ・ふ・ふ~!











途中の大岩テラスからも山頂西側の北斜面が見えます。今日の兜岩からの眺望は間違いなし!





ここ一週間ネットに上がっていた兜岩からの写真を思い浮かべながら、

胸躍らせワクワクしながら登って行きます。








そしてついに!兜岩直下で待ちに待った景色が・・・・・・広がっていました。

昨年はほぼ花が散った後、一昨年は真っ白なガスの中の西赤石でした。

3年ぶりの待望の青空の下のアケボノツツジです。




兜岩の南端の展望台からセニョさんと二人で写真を撮りまくりです。

横にいた女性やご夫婦も感嘆の声をあげています。




先週の綱繰山のアケボノツツジも文句なしの素晴らしさでしたが、スケール感から言うとやはり

この兜岩からの西赤石山のこの眺望が最高です。斜面の下の方のアケボノも散らずにいてくれました。










しばらくすると変わった杖を持った男性があがってきました。下から男性が見上げた瞬間。

『鈍亀さん!』と思わず声を上げました。

一度だけ二年前に雪の笹ヶ峰南尾根を一緒に歩いただけなのに、普段からエントツ山さんの掲示板で

写真や登っている山の内容がアップされているので、度々お会いしているように感じます。

鈍亀さんからも、『下で赤いシャツを着た女性に、男前三人に・・・』と伝言頼まれたと。

明るいワカメちゃんは、誰彼かまわず話しかけているようです。展望台にいた一人の女性が

ヒカゲツツジの話をしたので、鈍亀さんが花の咲いている北端に案内をしてくれました。

陽が当たって少し元気はないですが、淡い黄色のツツジが咲いていました。








振り返ると南端の展望台には次々と人があがって来て、歓声をあげています。

その様子を眺めながら、ヨウちゃんとワカメちゃんをしばらく待つことにします。

山の北側からは雲が途切れなくあがってきます。いつもなら見える新居浜の市街地も

雲に隠れて今日は見えません。













鈍亀さんたちは北端の大岩でお昼にするようです。コアラさん、ワカメちゃん、

そして最後にヨウちゃんが登ってきました。

疲れ切った様子のヨウちゃんに、『どうする?山頂まで登る?』と聞くと

『登ります!』と言うので、それじゃ~・・・・ということで最後の急登に取り付きます。










道の両側でアケボノツツジはくっきりと分かれています。道の右側に咲く花を眺めながら、

息を切らせて登って行きます。最後のロープの張られた急登を登りきると山頂です。











山頂は思ったより人が少なく、三角点の前でお弁当を広げます。







しばらくすると鈍亀さんたちも兜岩から上がってきました。

日曜日には『魔戸の滝』から登って周回していたのにまた今日も、本当に元気なお二人です。

山頂西側にあるエントツ山さんの山名標からは、『銅山越え』へと続く

稜線に雲があがってきているのが見えます。












同じように山頂にいた団体さんにカメラを渡して集合写真を撮ってもらい、下山を開始します。





山頂から少し下にある岩場からは、先ほど兜岩から見えた北斜面のアケボノツツジが間近に覗けます。

登りではそれこそ亀さんだったヨウちゃんも下りは得意なようで、全くの別人のように

遅れずスイスイと付いてきています。













かなりバテていたヨウちゃんを見て、一時は山頂から往復しようかとも思ったのですが、

やはり銅山越えへのこの道を歩いて正解です。

頭の上にはアケボノツツジ。遠目にもアケボノツツジ。足元には可愛らしい小さな花、花。














鈍亀さんに教えてもらってツガザクラの写真を撮っている男性がいました。

相変わらず可愛らしい花です。頭の上にはオオカメノキ。








時折ガスが流れると日差しが遮られ風も涼しく、快適に歩いて行けます。














先週と言い今週もアケボノツツジでお腹がいっぱい、大満足です。

高度が下がりアケボノ狂騒曲が終わると、今度はまだ芽吹く前のミツバツツジの

新緑が目につき始めます。
















銅山ヒュッテへの分岐まで下ってきました。全員揃ったところで、

『どうする?ヒュッテへの近道と銅山越えまでのどっち行く?』と聞くと

ヨウちゃんが即『近道!』・・・・と。








分岐からの下りは結構急な下りです。天気が良くて乾いている足元だったので良かったのですが、

雨が降った後とかの濡れた日にはあまり歩きたくない道です。








ふくらはぎと大腿四頭筋に張りが出始めるころ、やっとのことで上部鉄道迄降りてきました。

先ほどまでと比べると勾配は緩くなった道ですが、牛車道の跡なのが石畳みが崩れたような

ゴロゴロとしたとても歩きにくい道です。







時折ある谷の橋では、今度はメッシュになっていて下が見えるので、ヨウちゃんが怖がって

周りの景色が見えないように手で視野を狭くして、走って渡っています。

反対に山育ちのワカメちゃんは岩場やこんな橋を楽しんでいます。







上部鉄道からも、これでもか!というくらい下り坂が続きます。











道に石垣が現れると第三通洞の広場に近づいたのが判ります。柳谷川の勢いのよい水の流れの

音を聞きながら、さらに寛永谷川との合流地点の橋を渡るとやっと広場に到着しました。




今日はここでコーヒータイムです。ベンチに腰を降ろすとどっと疲れがでてきました。








今年は最初に出かけた薬研谷のアケボノツツジが早すぎて不発に終わり。

どうなることかと随分と焦りましたが、

意外と開花が遅かったお陰で2週に渡って存分に楽しむことができました。

これでアケボノツツジは終わり次は何の花かな?どこのお山かな?