KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

WOC登山部2019.08.21 梶ケ森

2019年08月22日 | 四国の山


今日の登山部はお盆が明けて皆さん何かと用事が多いのか欠席者が多く、関東から実家に帰省している

ゆうちゃんのみの参加となりました。ゆうちゃんとは五色台の白峰を一緒に歩いた時以来二度目。

面識も薄いので阻喪があってはいけないので、前日のBBQの後の二次会はアルコールは一切口にせず、

お水だけたっぷりと飲んでいつもより早めに切り上げて帰ってきました。




登山口の『龍王の滝』の駐車場まで、二人で山行の話で盛り上がりあっという間に到着しました。

関東からは四国と比べると信州へのアクセスがいいので、あちらこちらの山に登っているゆうちゃん。

『今まで登った山で一番良かった山は?』と聞くと『雲の平!』と答えてくれました。

『え~!雲の平は私も一番歩きたい場所です!』ただ雲の平でゆっくりするとなら山中で3泊くらいはしたいので、

今はまだそこまで休みが取れないので、しばらくは夢見るだけの雲の平です。


駐車場からはしばらく杉林の中のトラバース道が続いています。直ぐ林が終わると沢を流れる水の音が聞こえ始め、

足元は苔の付いた岩や石の道になります。











水の音はさらに大きくなってきます。大岩の横を過ぎると正面に龍王の滝が現れます。前日の降った雨の影響か

いつもより水の量が多く、少し離れるとゆうちゃんの声が聞こえないほどの轟音で流れ落ちています。













龍王の滝から上も沢沿いの道。小さな滝が連続して続いています。

谷筋を跨ぐ場所では先日の台風の影響か倒木が流れ出ていたり、橋に土砂が流れて埋まっていたりします。











道が沢から離れ始めると、まだ雨の雫の残る瑞々しい森の中の道になります。








森の奥の石垣と古い石段を登りきると『宝福寺奥の院』に着きました。ここで一息入れます。










奥の院から『真名井の滝』への道は、また沢沿いの道となります。尾根の直下にある真名井の滝まで、

かなり標高の高い場所まで沢が続く珍しい道です。










真名井の滝も龍王の滝と同じように勢いよく水が流れ落ちています。











真名井の滝を巻くように鉄製の急な階段が滝の上部まで続いています。階段の横には太い鎖が垂れ下がっています。

その昔はここも行場だった?名残りでしょうか。

数十段の階段ですが手摺を持ちながらも息切れが酷く、やっとのことで登りきると大きく深呼吸をして息を整えます。







階段の横には見事な苔の岩壁!




滝の上部からは尾根まであと少しです。途中の階段も今はあまり整備されていないのか所々で崩れています。

途中で離れた場所から鳴き声が聞こえてきました。ゆうちゃんが、『何の声かな?』と聞くので、

あまり聞いたことのない声に『小鹿かもしれませんね?』と。







尾根に出るとシャクナゲの森を通り『天狗の鼻』を目指します。樹林帯を抜けると登山道は

萱と笹が生い茂り露でズボンを濡らしながら進んでいきます。途中から後ろに『山荘梶ケ森』が見え始めます。

足元にはこの時期の可愛らしい花々。




















天狗の鼻までくると天気予報に反して頭の上には青空が見えます。途端に体感温度が上がり湿度も高く汗が止まりません。

昨日のお酒は汗で完全に抜けきった気がします。微風だけど吹く風がこの上なく気持ちがいい。







低い雲の下には緑色した吉野川の流れが見えます。




キャンプ場を通り山頂への最後の直登の階段を登って行きます。振り返ると先ほどの天狗の鼻の大岩壁。




山頂には予定通り2時間で着きました。三角点の横のベンチに腰掛けているとゆうちゃんがタッパに入れた夕張メロンを

取り出し分けてくれました。たっぷりと汗を掻き乾いた喉元を落ちていく甘いメロンが最高です!







山の話をしながらゆっくりとお弁当を食べ山頂の眺望を楽しみます。思ったほど天気も悪くはなかったのですが、

やはり雲がかかって遠望までは望めません。それでも静かな静かな梶ケ森の山頂です。




お腹を満たした後は山荘まで下って行きます。途中からは舗装路の山荘への道を歩いて行きます。

すると道の脇から鹿が飛び出しピョ~ンピョンと跳ねて道を横切り山の方へと姿消していきました。

しばらくすると今度は同じように小鹿が飛び出し跳ねて行きました。

『鹿って立ち止まってしばらくこちらを見たりするのにね』とゆうちゃん。

こちらも突然の事でびっくりしましたが、鹿もかなり慌てていたようです。







普段は定休日の山荘には何台かの車が止まっていました。レストランの明かりも付いたいるので今日は営業をしているようです。




山荘の西側から奥の院への道を歩いて行きます。山荘横の道標からは一瞬道が判らないくらい草が生い茂っています。

そこからしばらくの間も笹が茂っています。登りの時に草露で濡れてしまったので、こちらの道なら問題ないだろうとコースを選んだのに。

せめて山荘の周りくらいは整備してほしかったな・・・・と。この山荘も経営者が変わったのであまり登山者には目がいってないのかもしれません。




途中でシャクナゲ森への分岐になります。距離で言うと3倍ほどの距離になるのですが、ゆうちゃんなら『ゴロゴロ八丁』も大丈夫だろうとふんで、

距離の短い方へ降りることにしました。ゴロゴロ八丁は両側に切り立つ大岸壁の間を下るザレた歩きにくい道です。












浮石や濡れた岩は滑りやすく、ゆうちゃんも足を滑らせないように注意深く降りてきます。











ほどなく奥の院に到着。ここからは明瞭な登山道です。駐車場へも意外と早く着きました。











下りの道はストックを使って下りたのがよかったのか、時々は痛んだものの危惧していた膝も何とかなりました。

4時間ほどの山歩き。思っていたより天気もまずまずで、ゆうちゃんに興味のある北や南アルプスの話もたくさん聞けて

いつもより静かな(と言うと女性陣に怒られるかも?)梶ケ森の山行でした。