今週の登山部は月間計画で六甲山を予定していましたが
やはりこの時期、感染者の多く出ている地域へは控えようと言う事で予定を変更。
予定していた六甲山はロックガーデンを歩く予定にしていたので、
それに近いイメージの山を探したところ、グランマー啓子さんの以前のレポートで目にしていた
玉野市周辺の八丈岩山・新割山が頭に浮かびました。
取りあえず不要な場所には立ち寄らないようにして丸亀を出発。瀬戸大橋を渡って水島ICで降り、
児島湾に沿って県道45号線を走ります。半島をぐるっと回りこみ市民憩いの森の
駐車場に車を停めスタートします。車を降りた途端に女性陣が『トイレないんかな?』と言うので
公園の案内板を見てみると、駐車場からさらに上の県道沿いにWのマーク。
『ちょっと車で走ったらトイレがあるみたい!』と言うと、さっそく車に乗り込み走って行きました。
残った私が駐車場で準備をしていると、散歩をしている老人がやってきました。その男性に八丈岩への
行き方を聞くと、駐車場の奥から遊歩道があると教えてくれました。
『今はトイレが無くなっているけど、上の広場からも登れるんやけど』とも。
『え!トイレがない!』案の定走っていった車は上にはトイレが無かったので、
右往左往をしながら公園の中を走り回っています。
仕方なく戻ってきたメンバーに『すみません。トイレは撤去されたそうです!』と言うとゆかりんが、
『我慢するから・・・』と。『他の人がおらんから、あの看板の後ろでやったら!』
そんなやり取りをしながら駐車場から公園の中を歩き、遊歩道へと進んで行きます。
遊歩道は直ぐに擬木の階段になりました。この階段がけっこう段差があり、直ぐに息が上がってきます。
階段を登りきると花崗岩が風化した支尾根の道。ミツバツツジが道の両側で至るところで咲いています。
少し暑くなってきたので後続を待つ間にウィンドブレカーを一枚脱ぎます。その下に着ていた横縞模様の
シャツを見てルリちゃんが『佐川急便みたい!』と、その横であっちゃんが『ヨコシマな人間や!』などと。
支尾根の緩やかな道も直ぐに終わり、また階段が続いていきます。所々で見晴らしの良い場所で立ち止まっては景色を眺めます。
段差があるので階段を出来るだけ避けて歩こうとしますが、乾いた花崗土は滑りやすく
結局は階段を歩いて行きます。
道には大きな岩が目立ち始めました。
海際の山より高度が上がって瀬戸内の海が光って見えます。
巨岩を右に左に見ながら進んで行くと八丈岩山と書かれた説明板がありました。
予定ではここに来る前に立石に寄ってからこの八丈岩だったのに、
いつの間にか分岐を見落とし通り過ぎてしまったようです。
取りあえず先に見える三角点に。説明板に八帖ほどの広さと書かれていますが、
平らな部分と盛り上がった部分があって、あまり広さが感じられません。
やっさんに言われてワザとらしいポーズをとる麺法師さんとメンバー。
今度はやっさんにもポーズをしてもらいます。
メンバーは霞みながらも見える瀬戸内海に浮かぶ島々の名前を確認しています。
犬島のエントツも見えると言っていますが、私にはさっぱり見えません。
確かにデジカメのズームした写真を見ると確認できます。
ここから山頂山まで廻って周回する予定でいたのですが、
立石まで引き返すことにします。往路を戻って行くと途中にあった環境庁の案内板の左下隅に
小さく立石と書かれた文字と矢印。
遊歩道から外れ矢印の方向に進んで行くと、乾いた花崗土の急な下り坂。
その坂をどんどん下って行くとお目当ての立石が、支尾根のピークに上に鎮座しているのが見え始めました。
歴史的な場所によくある石碑を、一回りも二回りも大きくした巨大な石というより岩。
近づくにつれその大きさが迫って来て、何だかワクワクします。
鞍部から岩場を登ると立石の足元に着きました。
見上げるとほぼ垂直の岩肌には錆びついたハーケンが打ち込まれています。
立石の南側のピークの端にも大きな岩がゴロゴロしています。
その内のひとつに登ってみます。表面がツルツルしていて足や指を掛けるところが見つからず
岩の角を左手で掴み、右手の指を何とか引掛けて登ってみます。
高い所大好きのあっちゃんが同じように挑戦しますが、そこはやはり女性。無理なようで諦めました。
他のメンバーも岩に登ったり写真を撮ったりして楽しんでいます。
しまった!、ここまで登ってこなかったひなちゃんをすっかり忘れていた。
『待っててね、ひなちゃ~ん!今戻るからね!』
写真を撮ったあと、ひなちゃんの待つ鞍部まで戻り合流。随分と長い時間戻ってこなかったので、
ほっとかれたかも?と不安になっていたようで、ゴメンゴメンとお詫びを入れ分岐までの急登を登って行きます。
分岐まで戻り遊歩道の階段を今度は下って行きます。段差のある階段をゆかりんが歩きにくそうに下って行ってます。
駐車場まで戻ったあとは今日二つ目の目的地の新割山へと移動します。
玉野市内を抜け国道430号線の海外線を走って行くとレストラン帆風の建物の
道路の反対側の海側に広い駐車場とトイレがありました。車を降りると目の前の桜並木の向こうに
今にも崩れ落ちそうな巨岩や奇岩がゴロゴロと山の斜面に湧いています。
レストランとレストランの駐車場の間に登山口がありました。コンクリート道を登り、その道の脇から
山の中へと入って行きます。八丈岩山と同じように、こちらの道も直ぐに階段が始まりました。
先ほどの八丈岩山の階段とは反対に、段差もなく幅の狭い階段が続いています。
階段の段を留める杭の擬木の頭に、100、200と数字が書いています。
『メーター数かな段数かな?』などと話しながら登って行くと、
どうやら下からの段数を書いているようです。その内に
700段目あたりから『金毘羅さんより多いかな~?』
800段目からは『奥の院より多いかな~?』などと言いながら登って行きます。
1000段を超えると左右の分岐。上から下りて来た老人に道を尋ねると
『桜園地は左の道を辿って、先にある階段を登らずにそのまま進んだ方がいい』と教えてくれました。
道は緩やかになり途中には先ほどの八丈岩よりも広い岩棚の展望台。
道の突き当りは桜園地の一番端でした。ここから園内を歩いて行きます。
少し散りはじめてはいるものの、今が見頃です。所々に大きな木もあり広く伸ばした枝に
これでもか!というくらいの花びらが!普段なら平日といえ、もっとたくさんの人で賑わっていたでしょうが、
今日の園内は人影も疎らです。桜園地の駐車場まで歩き、そこからはレストハウスへと
続く遊歩道を歩いて行きます。
途中にある今は廃墟となっている王子アルカディアリゾ-トホテルは、
当時の環境庁が地上七階、地下二階という建物を建設し、建物が完成したところで玉野市が出資する
第三セクターの企業(王子リゾート㈱)が買い取って内装などを仕上げてホテルとして開業する計画でした。
しかし建設の途中でバブルの崩壊といわれる景気の低迷が始まり、
内装だけでも30億円という計画は宙ぶらりんになってしまい、建物は未完成のまま置かれたホテルです。
国税が40億円近くも使われた挙句、日の目も見ることもなく解体もできず朽ち果てるのを待つだけの建物です。
そのホテルの南側にお弁当を広げる丁度いい場所があったので、岩の上に腰を降ろしてお昼にすることに。
お昼ご飯を済ませた後ここでもゴロゴロ横たわっている巨岩に登ったり、
動岩(押したら動くよ)と書かれた岩を押してみたりして遊びます。
レストハウスの周りでも桜が満開でした。ここまでは車で来られるので急に人が増えてきました。
展望台に登ると先ほどのホテルの巨大な全景が!今は盛りとばかりに咲き誇る桜の花が
対照的で、廃墟となったホテルになお一層寂しさを感じさせます。
南側は春霞の瀬戸内と桜の絶景!
レストハウスから、今日最後の目的地のニコニコ岩に向かいます。ここからの道もツツジロードです。
途中には広い芝生広場があり、その広場の南端は切れ落ちていてパラグライダーの発進場になっています。
ここでもいい年したおじさん、おばさんがはしゃいでいます。
本人は思い切りジャンプしているつもりでも大したことのなかった、ゆかりん!
着地の瞬間を見たら腰の曲がったおばあさんのようになっている、あっちゃん!
でも実は飛んだ瞬間は、年の割には(笑)結構飛んでいました!
何故かプールに飛び込んでいるように見える私(何をしようとしていたのか?)
それを横で眺めながら杉さんと麺法師さんが、
『あんなことして腱でもきれたらいかんがな~』と言っています。
広場にも展望台があり、そこからニコニコ岩が遠目に見えます。
ただ途中にある巨岩の横を通ったり、見晴らしのいい展望ヶ所から景色を眺めたりしながら歩いて行くと、
随分と遠くに見えたニコニコ岩にも意外と早く着きました。
近づくと本当に笑っているように見えるニコニコ岩は、アニメに出てきそうなキャラクターの横顔に見えます。
ここでも岩の上に上がってみます。『狭いのに来んといて!』と言うのに、
無理やりあっちゃんとゆかりんが登ってきます。
足元が狭く突起した所もないので、あっちゃんが私の足を握って登ろうとしますが、
『あっちゃん、変なところを握らんといてよ!』
ニコニコ岩の南側にも巨岩がゴロゴロしていました。その中の一番端の平らな巨岩にみなさん上がっていきます。
三人そろってバンザイ!その後なぜがごろ寝でバンザイ!
あっちゃんがここでもジャンプしていますが、見ている方が股間がゾクゾクしてきます。
そんな子供っぽいメンバーを横目に見ながら風に吹かれる、ひなちゃん!大人~!
私も別の岩に登ってみます。岩の上に立つとその大きさがよく判ります。
慎重な杉さんは、もちろんそんな場所には近づきません。
ここでもひとしきり遊んだ後、レストハウスへと戻り、その手前から行者道登山口の
案内板に従って下って行きます。道は今までの遊歩道とは変わって狭く、ウバメガシの葉が積もった
道はとても滑りやすい道です。九十九折れにどんどん下って行きます。
さらに下って行くとこの行者道の由来になったのか、岩から怪しげな細い梯子が掛り、その梯子の上は
岩と岩の間の空洞になっていて、その壁面には金剛蔵王大権現の壁画が見えます。
壁画の場所まで何とか行けないかとあっちゃんと二人で回り込んでみますが、
どうやらあの梯子を使って下から登らないと行けないようなので諦めます。
行者窟からしばらく下ると見晴らしの良い岩の上に五鈷杵。
密教の法具を前に神妙な面持ちの私と麺法師さんの二人。
それとは対照的なお茶目な杉さん!
今日は最後までツツジの花が目を楽しませてくれます。
さらに下ると広場に出ます。二本づつ両側に立つ石柱の片方には『御嶽山行者窟』と彫られています。
広場を過ぎると間もなく国道に飛び出しました。
国道を駐車場まで戻り今日の山の予定は終了です。ただ時間が早いので近くの由加山にお参りすることに。
由加山には由加山蓮台寺と由加神社本宮があり、瑜伽大権現の総本山、また厄除けの総本山として知られている山です。
またかつてはこの由加山は、金毘羅宮に参拝するため四国に渡る前に旅の安全を祈願していたため
いつしかこの由加神社と金毘羅宮の両方を参拝する両参りという風習になったといいます。
厄除けの寺社らしく参道の石段は33.42、61段の石段になって1段ごとにお賽銭を入れられるようになっています。
蓮台寺の総本殿には国内でも最大級の厄除けの不動明王が祀られています。
また神社本宮には備前焼の狛犬や大鳥居以外にも縁結びの獅子や豊漁を祈るタコ神様?など
様々なまたユニークなものがお祀りされています。
最後は一番奥にある仏堂への石段を登りお参りをして終了。
今日は山も観光も最後まで階段や石段を昇り降りした分、距離的にはさほど歩いていないにも関わらず
思ったより疲れた一日でした。
巨岩と桜と瀬戸内海、そしてツツジと見所満載の里山の春を存分に楽しみ帰路につきました。
それにしても今回のブログ。最後の数行というところで間違った操作をしてしまい書いた文章の全てが消え
テンションがダダ下がり、再度書くまでに時間がかかりました。あ~疲れた!
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