青葉山のふもと、広瀬川河畔付近では、トチの花が開いた。一つの花序(花のキャンドル)には、数百の花が咲き、円錐のキャンドル下方には、おしべとめしべの両性花が集まり、上方にはおしべのみ発達した雄花が集まっているのだという。
トチの花は、両性花から咲き始めているが、まだめしべは伸びていないのだという。開花から3日程度、花は蜜を作り、黄色の蜜標という信号を発し、ミツバチやハナバチを引き寄せる。
ハチたちは、花が咲きだす順序、すなわち下から上に沿って行動し、一つのキャンドルで蜜を集めたら、次の花に移る。同じ株もあるのだろうし、異なる株にも行くのだろう。
そんなこんなを、繰り返していると5日目ぐらいからめしべが伸びだしていて、他の花の花粉をつけたハチたちがまたやってきて、めしべに触れる。トチの花の受粉とはそういうものらしい。
が、まだまだ、分からないところだらけだ。「どうして、雄花が存在するのか。」、「めしべが伸びだす5日目ぐらいには、蜜をつくらないというが、どうしてまたハチがやってくるのか」などなど、
いつもの春のように、あちこちの山に出かけていれば、トチの木とじっくり向き合って、トチの木の「智慧」を探ることもなかったろう。「不要不急外出自粛」のお陰か。
トチの木とオニグルミの木、それからホウの木なんかもいいな。この1年は、近所を散策しながら観察を続けよう。何かしら、「宇宙の摂理」というものが、分かるのかもしれない。
やってきてますね。オレンジパンツのマルハナバチさん。