5月18日。仙台市の日の出時刻は4時22分。季節のスピードは加速しており、来月には、夏至を迎える。ヒトの時間感覚として、同じ日課を反復し、昨日の昼に何を食べたかさえ覚えていない状態で、無為に過ごせば過ごすほど、時間は加速するのかもしれない。
朝食後、グッドモーニングや朝ドラをみて、モーニングショーでコロナ関連を延々と見続けて、いつの間にか午後になり、またバイキングやひるおびでコロナショーを視聴しつづけ、やっと午後に、やおら自然観察のウォーキングに出かける。こんなルーティンが、この3月以来、概ね続いてきた。
それでも、山野草や新緑の季節を迎えて、晴れたらノリシャケ弁当と熱いほうじ茶をボトルに注いで、4,5時間の散策に出かけるようになったのは、救いである。
昨日、目覚めが異常に早く午前2時ごろには起きていたので、日の出直後にバードウォッチングを兼ねて、まだ薄暗い経ヶ峰を抜けて、広瀬川を歩いてきた。40代半ばから、日課としていた朝のランニングは、この1年すっかりご無沙汰してしまい、目覚めていても、早朝外に出るのは億劫となっていた。(億劫の漢字は途方もない大きな数字・・)ヒトの衰えは速い。
朝日がいまだ射さしきれない河畔の樹上にホオジロが朝の歌を奏でていた。去年も、近所の屋根のアンテナで歌っていたやつか、その子孫か遠縁か。
瑞鳳殿の下り坂の杉林の奥で、「サンコウチョウ」の声をたしかに聴いた。「月日星=ツキシーホシッ ホイホイホイ」・・・・じっと立ち尽くして姿を探せども、現れず。2度、3度と聴いて、それっきり。今年も、やってきたか。姿も声も名前も、美しい夏鳥が今年もやってきたのだ。この森で、ことしも子育てをしようというのか。
河原のオニグルミの雌花は少しずつ子房を膨らませつつある。トチの花も、ピンクのめしべのお腹にはすでに、この秋の実が育まれようとしている。新緑のオニイタヤカエデは翼果を広げ、トウカエデにも花が咲いている。
朝でなければ感じられない、小鳥たちの歌声、歩いていなければ見届けられない、河畔の樹々の花々のしごと。
朝飯前の1時間。生活のリズムを整えて、外に出よう。とってもいい季節。
トチのピンクのおしべのお腹が膨らんできた。
オニグルミの雌花の子房もこのとおり。
トウカエデの目立たない花は、線香花火の火花のようだ。
ハウチワカエデの花はもう終わっている。翼果のお腹にはすでに木の実の赤ちゃんが育っているのだろう。
暗くてよく確認できないが明らかにホオジロ♂だ。いつも目立つとこで歌っているのがこの鳥。
橋の欄干で。「一筆啓上仕り候 =イッピツケイジョウ ツカマツリソウロウ」のイッピツケイジョウだけのようだ。