かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

登山計画という登山履歴の残し方(自戒をこめて)

2021-10-12 15:05:28 | 日記

日本百名山を回顧するにあたって、登頂年月を特定するのにエライ苦労をしているわけだが、何度も言っているように無精な性格で、記録癖がなかったので、やむを得ないとあきらめているし、茫然とした記憶から写真現像のように輪郭が現れてくるのが、少し楽しくもなっている。

今日、たまたま取り出した2007年版の昭文社の地図パッケージから、年月日が記されていないので、まだ「案」みたいだがワープロで作成したと思われる登山計画の紙を発見した。

ああ、そうか登山計画書だったら遅くとも1900年代以降何らかの方法で作っていたので、このように山と高原地図のパッケージに挟み込んでいれば、記憶の後追いは容易だったんだなと反省してやまない。

いまは、コースタイムを自分仕様に変えられるヤマケイの「ヤマタイム」などを使って登山計画をつくっているから、紙でも媒体でもオンラインでも計画書は残せる時代になったが、せめて紙だけでも捨てないで使った地図のパッケージに挟み込んでいれば、無精なオイラでも記録らしきものは残せたはずだ。

ヤマタイム登山計画

 

    

 

 

あと何年元気に山を登っていられるか分からんけども、昭文社の地図パッケージならほとんど捨てないで収納ボックスに押し込んでいる。現状のコースを確認するため同じ山域のものを何回か買い替えたため50冊は下らんだろう。これからは、このパッケージに「晩年のオイラ」を閉じ込めていこうか。それなら、できそう。(ちなみに、中身の地図だけ山に持っていくので、パッケージはきれいなままだ。)

 


深田日本百名山登頂の思い出   27 巻機山(まきはたやま・1967米)

 

百名山の巻機山と二百名山の八海山をセットで登ったかどうか、たかだか十数年前の記憶だがあやしい。なぜセットかというと、二つの山の登山は上越線の六日町駅を起点にしているからだ。六日町駅から二つの山の主要な登山口までバスが出ているので、未踏の山であれば一緒に登って帰るのが合理的だろうから、そう考える。だが、二つの山の登り方には違いがあった。八海山は、セミの鳴いている暑い季節の午後にバスで登山口に着いて、霊泉小屋という無人小屋に泊まって、翌日、薬師岳を登って、怖いところはカットして新開道とい登山道を下り、六日町にバスで出て帰っている。

巻機山は、暑い夏、というイメージはなく、たぶん9月ごろに登ったと記憶する。地図を見ると、登山口にキャンプ場があるので、前の日にやってきて、テントを張って、翌日軽装で日帰りして下山後テントをたたんで帰ったという記憶があり、二つの山とも、2007年ころから百名山完踏の旅を終える2010年ころまでに登ったのに違いないが、別々の日に登っている。もちろん、百名山の方を優先したに違いないから、巻機山の方が早く登ったのだろう。

こんなことを考えていたら、地図を入れている収納ボックスから2007版の昭文社・山と高原地図「越後三山」を見つけた。この地図には、巻機山と八海山、それと平ヶ岳の5万分の一地図が効率よく収まっているので、おそらく沖縄から戻った後の2007年ころ、これら三山(越後三山ではない)を時季を変えながら集中的に歩いたのだろう。

なお、この地図のパッケージには、日程は書いてないが八海山行の登山計画がはさまっていたのを発見したが、巻機とセットならそのような計画書になっていたのだろう。そうか、登山記録を残さない無精な性格でも、このように登山計画を地図のパッケージに残しておけばよかった・・・といまさらながら悔やんでいる。

巻機山の登山は、割引山往復の1時間をいれて、往復10時間程度を要する長いルートであったが、ダイナミックな天狗尾根を眺めながらの楽しい登山だった。上り詰めたピークらしきところに山頂表示がなく、山頂がどこか地図を見ながらけっこう迷ったが、ダラダラした道を地図を頼りにしばらく行くとやっと山頂の標識だか板切れを発見して喜んだ。むしろ、三角点のある割引岳(われめきだけ)山頂の方が眺めも良く、ちょっと標高は低いが、こちらの方が巻機山頂と言ってもいいくらいだった。

巻機山登山の記憶として、いまだ忘れられない珍事。

六日町から巻機山登山口まで南越後観光バスという路線バスで往復したが、往路のバスでは運賃のみ支払って降りたが、復路のバスを降りる時、バスの運転手に運賃のほかにザックの持ち込み料金(500円だったか1000円だったか)も料金箱に入れるように要求された。

「きのう乗ったバスの運転手さんには、要求されなかったが」

と反論したら、

「だったら昨日の分も払って」と不機嫌な顔で言い返された。

決まりならしょうがないので、しかたなく倍の持ち込み料金を入れたと思うが、オイラにしては珍しく暴言を吐いて降りた。

「乗客はおれ一人だっていうのに、荷物代まで請求するとは、あきれた会社だな・・・」

と、後味の悪い帰路だったことをいつまでも覚えている。登山が楽しかっただけに、少し残念。

 

        

 

 

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