高田郁「ふるさと銀河線 軌道春秋」を読む。
高田郁さんの時代小説をずっと読み続けてきたが、小説家になる前に、川富士立夏という名で、漫画の原作を書いていたのを、今回「軌道春秋」という原作を短編小説した。
一遍 一遍なかなか面白くて、若者が行きにくい世の中を生き抜く姿を、電車の中や外から眺めながら、物語が進んでいるのが、おもしろい。
短編だけれども、あっという間に物語に深く入り込んでいく。
いつもなら、短編小説はいつも途中で投げ出してしまうが、最後まで読み切った。
又「軌道春秋」という漫画を読んでみたいものです。
最後に掲載されている寺山修司の「幸福が遠すぎたら」を紹介します。
幸福が遠すぎたら
寺山 修司
さよならだけが
人生ならば
また来る春はなんだろうか
はるかなはるかな地の果てに
咲いてる野の百合なんだろう
さよならだけが
人生ならば
めぐりあう日は何だろう
やさしいやさしい夕焼と
ふたりの愛は何だろうか
さよならだけが
人生ならば
建てたわが家は何だろうか
さみしいさみしい平原に
ともす灯りは何だろうか
さよならだけが
人生ならば
人生なんかいりません
この詩を読んで、夫との45年間の人生を振り返っていました。
今日の万歩計は、7,209歩でした。