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経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■【きょうのおすすめ】 コンサルティング・フィーは高いか?

2021-01-28 09:41:44 | 【話材】 きょうのおすすめ

■【きょうのおすすめ】 コンサルティング・フィーは高いか?

「経営コンサルタントの顧問料が高額である」とよく言われますが、これは大企業や団体向けのコンサルティング・ファームのフィーが高額なことを見て、そのような発言となっていると考えます。

 中小企業などを対象としているコンサルティング・フィーは決して高いとは考えていません。なぜなら・・・・・MORE ←クリック




◆ 心で経営 論語や菜根譚をもとに経営者のあるべき姿を説く


 【心de経営】シリーズは、「経営は心deするもの」という意味になります。それとともにフランス語の前置詞であります「de(英語のof)」を活かしますと、「経営の心」すなわち、経営管理として、あるいは経営コンサルタントとして、企業経営をどの様にすべきか、経営の真髄を、筆者の体験を通じて、毎月新しいブログを発信いたします。

【筆者紹介】 特定非営利活動法人日本経営士協会 藤原 久子

 北海道札幌市出身、20年間の専業主婦を経て、会計事務所に約4年半勤務。その後平成元年7月に財務の記帳代行業務並びに経理事務員の人材派遣業の会社を設立し、代表取締役として現在に至る。従業員満足・顧客満足・地域貢献企業を目指し、企業の永続的発展を願う。
 平成22年には横浜型地域貢献企業の最上位を受賞、続いてグッドバランスの受賞により、新聞、雑誌の掲載をはじめ、ラジオやWebTV(日本の社長100・神奈川県社長t v)に出演したりして、各種メディアで紹介されている。

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■ ご挨拶

自社の経営に当たりまして、何かと忙しい経営者に安心して事業に専念してほしいとの想いと、そして忙しい経営者に、私たちからは「もっと心の通いあうサービス提供を」という原点を忘れてはならないと常に考えております。また、「顧客第一主義」と「企業は人なり」の精神を揺るぎないものとして持ち続けることも大切です。

その信念に「学び」をプラスして更なる人間的魅力を形成してはじめて、従業員やお客様から信頼されるのです。そのためにも、まず自分自身を磨くことが大切です。

人にはそれぞれ自分なりの生き方があります。経営者様をはじめ、これから経営者として歩み始めるみなさまや経営コンサルタント・士業の気づきや学ぶ機会になれば、これほどに嬉しいことはございません。

 

【 ドアノブのコメント 】

 

コンサルティング・フィーが高いかやすいかは、投資対効果の問題です。

 

有能な経営コンサルタントであれば、結果に結びつくコンサルティングをして下さるのではないでしょうか。

 

 

 

■ 【心 de 経営】ブログのバックナンバーを閲覧するには

 下記URLのいずれかををクリックしてください。

  http://keieishi.dgblog.dreamgate.gr.jp/c2599.html

  http://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/c0de6df80dd146916f8efdb2b4de2a54



【経営コンサルタントのプロ集団+育成と資格付与】

 日本経営士協会は、戦後復興期に当時の通産省や産業界の勧奨を受け、日本公認会計士協会と母体を同じくする、日本で最初にできた経営コンサルタント団体です。

 詳しくは、サイトでご覧下さい。 

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】165 「ランチェスター戦略」の核

2021-01-27 12:03:00 | 【心 de 経営】 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】165 「ランチェスター戦略」の核

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

 

A;『ランチェスター戦略』 (編著:NPOランチェスター協会 中経文庫)

B;『社長のためのランチェスター式学習法』(著者:竹田 陽一 あさ出版)

C;『ランチェスター法則のすごさ』(著者:竹田 陽一 中経出版)

■      「ランチェスター戦略」の有用性は(はじめに)

 ランチェスター戦略は、近年ではソフトバンクの孫正義氏、H・I・Sの澤田秀雄氏等が創業時に経営に応用し、成長したことは良く知られていることです。彼らは、ランチェスター戦略のどこに有用性を見出したのでしょう。言い換えれば、紹介本のどこに焦点を当てるべきなのでしょう。以下で見てみたいと思います。

 ここで、一言触れておきたいことがあります。紹介本を三つ挙げました。こんなややこしいことをしたくないのですが、A紹介本(以下協会説またはA本という)とB、C紹介本(以下竹田説またはB、C本という)が、ランチェスター戦略の一番肝心な弱者戦略と強者戦略の定義あるいは解釈が異なるのです。協会も竹田氏もランチェスター戦略の第一人者とされる人(人々)です。ご判断は読者の皆様にお任せしますが、異なることだけは、知って置いて頂くと良いかなと思い、敢えて、二つの説の違いを以下でご紹介いたします。

■      「ランチェスター戦略」の核はここだ

【ランチェスター戦略で最も知られている「意味を持つ占有率」】

 世界で始めて、市場占有率(自社営業範囲内)とその占有率の持つ意味を具体的に示したのは、ランチェスター戦略を生み出した、「田岡、釜田理論」です。

 市場占有率とその意味を以下に記します(詳細、計算根拠はC本をお読みください)。

① ウルトラスーパー強者(A本では「上限目標値」):73.88%以上のシェアを有する。

② スーパー強者(A本では「安定目標値」):一位で、41.7%以上かつ二位との間に1.68倍以上の差をつけている。(73.88/26,1=2.83。2.83の平方根=1.68。2.83を第一法則〈一次法則:弱者法則〉下の射程距離、1.68を第二法則〈二次法則:強者法則〉下の射程距離と呼ぶ。射程距離以内だと市場の均衡を崩せ、射程距離を越えると市場の均衡を崩せないとするランチェスター理論の一つ。)

③ 強者(A本では「下限目標値」):一位で、26.1%以上かつ二位との間に1.68倍以上の差をつけている。

④ 中間者(A本では「上位目標値」):15,6%~26,0%

⑤ 弱者のA(A本では「影響目標値」):9.4%~15,6%

⑥ 弱者のB(A本では「存在目標値」):5.6%~9.4%

⑦ 弱者のC:3%~5.6%(A本では触れていない)

⑧ 番外(A本では「拠点目標値」):3%未満

 これらの占有率は各々自社の現状の力を現すと共に、次に狙うランク目標を示します。3%未満の番外は、市場から撤退すべきかどうかの判断をすべきポジションとされています。更に言えば、特定のセグメント(地域、商品、顧客等)に於けるシェアを念頭に置いたときに、これらの占有率は意味を持ってきます。

【ランチェスター戦略は弱者が強者に勝つための戦略理論】

 ランチェスター理論は元々弱者が強者に勝つための戦略論です。

 竹田説は強者の定義を上記①②③とし、それ以外は弱者とします。1000社の内「強者の経営戦略」を行える条件を満たしているのは0.5%、残り99.5%は「弱者の経営戦略」をとるべしとしています。「弱者の経営戦略」として、小さくてもナンバーワンになれる得意分野を見つけ実現する。そこを起点にし、ナンバーワンの領域を広げて行く13の戦略・戦術(いわゆる「差別化戦略」。細かくは、「①ナンバーワンになれる商品、地域、客層を探す②攻撃目標と競争目標の分離③差別化④小規模1位主義、部分1位主義⑤商品や営業の細分化⑥⑦⑧⑩一点集中⑨直接販売⑪軽装備・軽投資⑫継続性、ステップ・バイ・ステップ⑬自社の戦略情報の漏洩防止管理」をあげています。詳細はB本をお読みください。)を掲げています。

 一方協会説は、「弱者の戦略(差別化戦略)」と「強者の戦略(ミート戦略)」が並んで出てきます。「弱者の戦略」とは、弱者が自分よりもシェアがワンランク上の競争相手(頭上の敵)の市場を奪い、小さくともナンバーワンになれる得意分野を見つける戦略と言います。「強者の戦略」は弱者が自分よりもシェアがワンランク下の競争相手(足下の敵)の市場を奪い、得意分野がナンバーワンになるための基盤強化を図る補助戦略と位置づけます。「弱者の戦略(差別化戦略)」と「強者の戦略(ミート戦略)」を同時並行的に行うべしとします。(私にはその様に読み取れました。)

 経営資源の乏しい弱者が、二つの異なった戦略を並行的に行う戦略は現実的でしょうか。弱者はあくまで弱者として「差別化戦略」を実行すべしとする竹田説が「ランチェスター戦略」の基本ではないでしょうか。

 更に注目しておきたいことは、弱者は強者から第二法則(二次法則:戦力=質×兵力数の二乗)で攻められ、弱者が強者を攻めるときは、経営資源が乏しいので、第一法則(一次法則:戦力=質×兵力数)で攻めなければならないと言うことです。弱者が強者を攻めるには、2.83倍以上の力を集中して攻めなければ強者に勝てないというのが「ランチェスター戦略」の理論でもあることです。そこには「戦略・戦術」に加え、「物理的・時間的・継続的」努力がなければ、勝利は実現しないこと現しています。

【弱者のための代表的戦略「地域戦略」】

 A本では「ランチェスター戦略」の三つのキーワードとして①ナンバーワン主義②セグメンテーション③ステップ・バイ・ステップを挙げています。それを実現する代表的戦略として、「地域戦略」(あるいは「特定のセグメント戦略」と言っても良い)を掲げています。

 「地域戦略」で成功するための5つの原則を掲げています。参考に出来る内容ではないでしょうか。

① 一点集中の原則(一位になれる重点領域、エリアの決定)

② 足下の敵攻撃の原則(競争目標:頭上〈ランク上〉の敵、攻撃目標:足下〈ランク下〉の敵の中から攻めるライバルを絞り込む)

③ 地盤強化の原則(まずエリアをしっかり固める)

④ ナンバー・ワン・キープの原則(大口顧客やリーダー格顧客を確保する)

⑤ 固定化の原則(離脱客をなくし、リピーターを増やす)

■      「ランチェスター戦略」を経営に応用する(むすび)

 「ランチェスター戦略」の核は何かを見てきました。「ランチェスター戦略」はどちらかと言うと馴染の薄い経営戦略論ではないでしょうか。「ランチェスター戦略」の核の部分を押さえ、その核の理論とその他の経営理論を組み合わせて使うことで、経営に有用なツールとして使えるのではないでしょうか。

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 世界標準の経営理論から学ぶ

2021-01-26 12:03:00 | 【心 de 経営】 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 世界標準の経営理論から学ぶ

 

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

  • 今日のおすすめ

 

 「世界標準の経営理論」(入山 章栄著 ダイヤモンド社)

  • 「世界標準の経営理論」の目指す経営理論(はじめに)

 

 著者は日本の経営学に一石を投じた学者です。それは、世界の主流の経営学である「演繹的理論」「実証性経営理論」を日本に持ち込み、広めたことです。その様な観点から紹介本に注目して頂ければと思います。(経営学の「演繹的理論」⇔「帰納的理論」、「実証性経営理論」⇔「規範性経営理論」の詳細については本ブログ「経営コンサルタントの本棚2015.3.24」をご覧ください。)

 紹介本では「世界標準」と言える約30理論を選び解説しています。著者は『「ビジネスの真理に肉薄している可能性が高い」理論』『歴史の浅い経営学にしっかりとした基盤を持たせる「経済学、心理学、社会学ディシプリン」理論』として生き残ってきたものの中から「説得性(Whyに応える)」「汎用性(無数の事象に適用できる)」「普遍性(時代を超えて不変)」を基準に「世界標準理論」を選んでいます。

 この結果、「コンサルティング実務等から生まれ、ビジネス現象を分類・整理しているだけで、Whyに応えていない」多くのフレームワークは「経営理論と関係のないフレームワーク」として紹介本には全く触れられていません。紹介本で触れているフレームワークはポーターのSCP理論に基づく「ファイブ・フォース」「コスト主導、差別化戦略」、バーニーのRBV理論に基づく「VRIO分析」のみです。

 紹介本には斬新的な視点の経営理論が多く掲載されています。“はじめて知って得する”経営理論も発見できます。約30理論の一つ一つの理論から、「思考の軸」を通して、「思考の探索と深化」を行い、多くのビジネス事象に対し時代を超えて、有為な意思決定を可能にします。

 字数の関係もあり既知の理論はさておき、先ずは“はじめて知って得する”経営理論の中から、日本企業に有益と思うbest twoを次項で紹介します。

  • はじめて知って得する『日本企業に有益な「経営理論」』best two

 

【未来を創り出す「センスメイキング理論」】

 アメリカの組織心理学者カール・エドワード・ワイク (1936年~) が1969年に発表した「センスメイキング理論」とは「組織のメンバーや周囲のステークホルダーが、事象の意味について納得(腹落ち:センスメイク))し、それを集約する(方向性を揃える)プロセスを把握する理論」と定義されています。さらに発展させたヘンリー・ミンツバーグ(1939年~ )は「新規事業の計画に於いて、まず初めはとにかく行動し、やがて次第に大まかな方向性が見えてきて、さらに形(センスメイク)になっていく理論」と定義します。

 これらの理論は「ものの見方・認識は、主体と客体の相互依存関係の上で成立する」という認識論的相対主義に基づいています。具体的には『行動して試行錯誤を重ね、もがいていく間に、やがて納得するストーリーが出てくる。そしてそのストーリーに納得しながら前進する。そのことにより新しい未来を創り出せる』理論と言えます。

 事実、ホンダがアメリカ市場に大型バイクの市場開拓を目指しましたが、失敗をします。そこで小型バイクの市場開拓のストーリーを描き、実行し大成功をおさめます。行動を起こし、もがいていかなければ、成功への納得ストーリーは出てこない事実を示しています。

 新規事業については、『新しい環境に行動で働きかけ(enactment)、環境への新たな感知・認識(scanning)をし、それを分析・解釈・意味付け(interpretation)をし、納得(レトロスペクティブ・センスメイキング:事後的腹落ち〉)する』センスメイキング・プロセスを通して策定されるストーリーが大切なのです。ここで強調しておきたいことは、事後的にしか腹落ちストーリーが生まれてこないことです。

 「センスメイキング理論」は事業環境が大きく変化する日本企業にとって前進を促す経営理論です。

【“競争”オリエントの「レッドクイーン理論」、

“知の探索”オリエントの「新レッドクイーン理論」】

 レッドクイーン理論は、アメリカのウィリアム・P・バーネットとモーテン・ハンセンによる「The Red Queen in Organizational Evolution」論文の発表(1996)に遡ります。論文名の「The Red Queen:レッドクイーン」は、アメリカの生物学者リー・ヴァン・ヴェーレンの生物学進化論「赤の女王仮説」に由来します。

 ヴェーレンは、進化に関する仮説「敵対的な関係にある生物相互間では進化するために競走が必要」の発表(1973年)に際し、英国作家ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の続編「鏡の国のアリス」に登場する「赤の女王(レッドクイーン)」の台詞である「他の場所に行きたいならば2倍速く走らねばならない」を想起し、論文名に「レッドクイーン」を使用したのです。

 経営学の「レッドクイーン理論」について簡単に説明します。ポーターの「SCP理論」は、『差別化による「競争を避ける」』戦略を説きますが、 レッドクイーン理論は、『ライバル企業と切磋琢磨の「競争をする」ことで互いを高め合う』戦略を説きます。レッドクイーン理論により競争力を互いに高めているのは日本の自動車産業です。

 一方、レッドクイーン理論の重要なメッセージは「レッドクイーン理論の罠」です。それはライバル企業領域では進化出来ても、他領域での競争や環境変化には対応できないことを警告しています。(「新レッドクイーン理論」)

 大変化時代の本当の競争相手はライバル企業ではありません。「真の競争相手」は「自身のビジョン」です。「自身のビジョン」は「知の探索」をサーチ∞確立(腹落ち)を続けることで求める事が出来るのです。「鏡の国のアリス」の台詞で暗喩するならば『相手より2倍速く走ることを目指すべきではない。空を飛ぶことを考えるべきなのだ』と提言しているのが「新レッドクイーン理論」です。

 これからの日本企業にとっては「新レッドクイーン理論」がより重要となるのではないでしょうか。

  • 「世界標準の経営理論」の知見により経営を革新しよう(むすび)

 

 紹介本は経営の思考に新たな光を与えてくれます。既知の理論においては、思考を深めることで新たな発見があります。初めて知る理論からは新たな思考経路からのひらめきがあります。

 800ページを超える紹介本は読みでがありますが、一つ一つの理論の「思考の軸」に従い、自身のビジネス現象に対するHow When Whyを問い、行動すべき答えを出してみましょう。必ず得るものがあります。次に、答えとして出て来た行動を「深化」してみませんか。さあ、経営の革新へのスタートです。

 

【酒井 闊プロフィール】

 

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

 

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■【心 de 経営】 徒然なるままに日暮パソコンに向かいて 018 ◆第18段 人は、己をつづまやかにし 質素な生活

2021-01-21 12:03:00 | 【心 de 経営】 徒然なるままに

■【心 de 経営】 徒然なるままに日暮パソコンに向かいて 018 ◆第18段 人は、己をつづまやかにし 質素な生活

 

 「徒然草(つれづれぐさ)」は、吉田兼好による随筆集の冒頭の文章です。作者は、兼好であるという明確な証拠はないようです。おそらく大半の方が、何らかの形で、この文章に接しているのではないでしょうか。

 徒然草といいますのは、清少納言の『枕草子』、鴨長明の『方丈記』とならび日本三大随筆の一つといわれています。

 

 高校生時代に戻った気分で、また、社会人として人生を歩み、自分の高校時代には理解できなかったり、誤解していたりすることを発見しながら、独断と偏見に満ちた、我流の解釈を僭越ながらお付けしました。

 徒然なるままに、日暮パソコンに向かいて、よしなしごとを、そこはかとなく書き付けてまいります。

 お届けも、徒然なるままにアップロードしますので、読者の皆様も、日暮パソコンに向かいて、末永く、徒然にご覧下さるよう、お願いします。

 

◆第18段 人は、己をつづまやかにし 質素な生活

 

 修行を積んだ人は、人間の欲望というのが、われわれ凡人・庶民とは異なります。

 兼好も物欲について記しているところが何カ所か見られますが、私など百八の煩悩を持ち続けているといえます。無欲になることの難しさを日々感じています。

 断捨離をキチンとできる人は、兼好の言っている人に近いのかも知れません。


18 原文 人は、己をつづまやかにし

  人は、己をつづまやかにし、おごりを退けて、財(たから)を持たず、世をむさぼらざらんぞ、いみじかるべき。昔より、賢き人の富めるはまれなり。

 唐土(もろこし)に許由といひつる人は、さらに身に従へる貯へもなくて、水をも手してささげて飲みけるを見て、なりひさごといふものを人の得させたりければ、ある時、木の技に掛けたりけるが、風に吹かれて鳴りけるを、かしかましとて捨てつ。また手に結びてぞ、水も飲みける。いかばかり心のうち涼しかりけん。孫晨は、冬の月に衾(ふすま)なくて、わら一束ありけるを、夕べにはこれに伏し、朝には収めけり。

 唐土の人は、これをいみじと思へばこそ、しるしとどめて、世にも伝へけめ、これらの人は、語りも伝ふべからず。

【用語】
 つづまやか: 質素な
 世: 世俗的な欲望
 賢き人: 賢人、徳が高く立派な人
 許由: きょゆう、中国の伝説的な賢者で、堯帝が自分の後継者として天下を譲ろうとしましたが、耳が汚れたといって潁川で耳を洗い、箕山に隠れたといいます。
 ささげる: すくい上げる
 なりひさご: 瓢箪
 かしかまし: うるさい、騒々しい
 心のうち涼し: 心が涼しい(澄み切っていて清らか)
 孫晨: 古代中国の伝説的な賢者


18 要旨とコメント 人は、己をつづまやかにし


 兼好は言います。「人間は、質素な生活を常とし、ぜいたくから距離を置き、豊かな財産を持つこともなく、この世に蔓延する欲望を欲しがらないことがすばらしいだろう」と、豊かさを否定しています。

 さらに、「賢い人で富裕な人はまれである」とさえ、言い切っています。

 その事例を続いて紹介しています。

 中国の伝説的な賢者で、許由という人がいました。堯帝が自分の後継者として天下を譲ろうとするほどの人です。

 ところが、堯帝からの言葉を聞いた許由は、耳が汚れてしまったといい、近くを流れる潁川(えいせん、今日では消滅した中国の地名、そこに流れる川)に赴いて、耳を洗いました。それに留まりませず、箕山で隠遁生活を始めたそうです。

 ただ、無視をすれば、それでよいと、私のような凡人は思います。

 ちなみに「箕山(きざん)」は、中国河南省中西部の山で登封 (とうほう) の南東方に位置します。尭 (ぎょう) の時代、隠者の巣父 (そうほ) ・許由 (きょゆう) ・伯益 (はくえき) が住んでいたと伝えられています。

 許由が移ったその地では、財産といえるようなものは、全くなく、水をくむひしゃくも持たなかったそうです。許由が水を手ですくい上げて飲んでいたのを見たある人が、水を楽に飲めるようにと瓢箪を彼に差し上げたそうです。

 ある時、木の枝に掛けていた、そのひょうたんが、風に吠かれて音をたてました。許由は、それを「やかましい」と言って捨ててしまったそうです。もちろん、その後も手ですくって水を飲んでいました。

 兼好は、許由の話を聞いて、「どれほど許由の心中は、清く、さっばりと澄んでいただろう」と書いています。

 また、別の事例として、尊晨についても記述しています。

 尊晨については、どの様な人なのか、浅学の私は知りません。尊晨は、冬のあるときに、寝具を持たず、一束のわらがありましたので、夜になるとそれを広げて、その上に寝て、朝には、それをかたづけるという生活をしていたと兼好は記述しています。

 中国の人は、このような人たちの生活ぶりをすばらしいと思いましたからこそ、本にも書き残して、後世にも伝えました。しかし、わが国、日本人は、そのような賢者のことを語り伝えるようなことはなにもしないであろうと、兼好は嘆いています。


 もし、兼好が現代に生きていたとしたら、やはり同じようなことを言うのでしょうか。

 昨今では、断捨離という言葉がしばしば採り上げられます。質素倹約とは、多少ニュアンスが異なるかも知れませんが、通ずるところはあるように思えます。

 しかし、かくいう私は、情報過多の時代に、昔書きためた資料類が、未整理のまま、書斎やPCの中にたくさんあります。

 それらを、少しずつ整理していますが、若かりし頃、このような稚拙なことをやっていたのかという思いをすることも多々ありますが、「へえ、こんなことを考えたいたのか」と感心したり、それを新たに書き換える材料としたりすることもあります。

 再整理をしてみますと、それを他に活かすことができるものですね。

 

■ バックナンバー

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/eb88c477696adc4e2e78376c81b7274b

 


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■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 日本企業はCSVで飛躍を

2021-01-20 12:03:00 | 【心 de 経営】 経営コンサルタントの本棚

■■【経営コンサルタントのお勧め図書】164 日本企業はCSVで飛躍を

 「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。

 日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。

■      今日のおすすめ

 『CSV経営戦略』(名和 高司 著 東洋経済新報社)

■      日本企業はJ‐CSV経営で飛躍しよう(はじめに)

 私は、2015年12月に著者の名和先生(一橋大大学院教授)の講演を聞き、「CSV」という経営戦略に改めて関心を持ち、紹介本を購入し研究してみました。特に、名和教授の提唱する「J‐CSV」に共感を覚えました。お話を進める前に、「CSV」とは何か、「J‐CSV」とは何かについて簡単に整理をしておきましょう。

〔CSVとCSR〕

 CSVはHBSのポーター教授が「共通価値の戦略(Creating Shared Value)」で提唱した「戦略論」です。その戦略のポイントは、社会的価値(課題解決)と経済的価値(利益)の双方を同時に求めることで、それぞれの共通価値の実現性、スピード、規模の大きさ、継続性を、成果として効果的・効率的に出せるとします。CSR(またはSR)は、ISO2600で代表される、持続可能な社会を実現するための「社会的責任」についての「手引き」と言っていいでしょうか。CSRは、やや極論ですが、儲けが出ている時だけ社会貢献するフィランソロピー的になってしまう可能性を持っているとします。CSVの方が、実効性・継続性、成果実現性の点で優れているとしています。

〔CSVとJ‐CSV〕

 著者は、ポーターのCSVに共感しつつも、日本の文化を生かしたJ‐CSV、がポーターのCSVより優れた実効性を発揮できるとして、提案をしています。

 ポーターのCSVはポジショニング(What)が主で、そこには、「志(Why))」と「人間性(How)」の二つが欠けているとして、特に「志(Why))」をCSVのスタートにすべきとし、著者はJ‐CSVを提唱します。

〔J-CSVによって日本企業は飛躍できる〕

 著者は、かつてアメリカ発のTQC(Total Quality Control )が日本の現場の力と相俟って「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を築いたように、現場力を生かしたJ-CSVに日本企業の飛躍のチャンスがあるとして、J-CSV経営実現のための「J-CSV経営実現の7要件」と「J-CSV経営実現の4つの課題」を提唱しています。ポーターの理論は「7要件」「4課題」にまで具体化した理論になっていないのです。それを次の項で見てみましょう。

■      日本的経営の強さを改めて認識しよう。J-CSV経営で日本企業は飛躍できる。

【J-CSV経営実現の7要件】

 7要件として、次の7つをあげています。①社会課題をどうとらえるか?②大義はあるか?③「(我社)ならでは」のひねりがあるか?④儲けの仕組みにどう変換するか?⑤誰をどう巻き込むか?⑥いかにスケールするか?⑦いかに持続的成長を実現するか?の7つです。

 この7つは、次の「4つの課題(経営モデル)」を作る前提として、不可欠の要素として上げています。著者が、日本人の感性をもって、いろいろな形で係ってきたCSV企業の成功要因を抽出したものとも言えます。著者が係った企業のケース・スタデイと合わせ、詳細は紹介本をお読みください。

【J-CSV経営実現の4つの課題】

 4つの課題として次の4つをあげています。著者の強調したい点は、ベストプラクティスではなく、独自の、フロンティアの「型」を作るべしと強調します。

 ①ガバナンスモデル(掲げる社会価値と経済価値が経営管理のコアとしての機能を果たせるかを見極める)②ビジネスモデル(持続可能なCSV行っていくための、規模の経済(Scale)、範囲の経済(Scope)、技能の経済(Skill)の「3Sの経済」を獲得できるビジネスモデルを創出する必要がある)③組織モデル(CSVを全社・全員に埋め込み、駆動させうる組織にする)の3つのモデルをまず創り上げ、それらを統合し、 4つ目の課題「J-CSVモデル」を創るべしとします。「J-CSVモデル」は、現場力を生かし、日本人的資質の長所を生かし短所を克服した、「共通価値」ではなく「共創価値」であり、グローバルに発信できるモデルになると著者は強調します。詳細は紹介本をお読みください。

【J-CSVが日本企業を救うグローバル・モデルになるのは何故か】

 著者は日本的経営の強みを四つあげています。その四つの強みは、CSV経営と相性が良いといいます。

 『一つは、日本的経営の根っこにあるのは、武士道と商人道の二つの「道」だ。そして武士道は社会的価値、商人道は経済的価値に当たる。「道」の本質は「極める」ことだ。つまり日本企業には「CSV道」を極めていく素地がある。

 二つ目は、日本企業らしい奥行きの深さ(悪く言うと曖昧さ)である。CSVは社会的価値と経済的価値をトレード・オフの関係でなくトレード・オンの関係でとらえていく必要のあるもの。それを可能にするのは、日本企業の二枚腰的忍耐強さや、持続力、「つなぎ」「ずらし」といった曖昧さ故に生き続ける技術である。

 三つ目は、明治の時代からある和魂洋才。つまり、外から取り入れた知識や技術を日本的文化や価値観をもって解釈し直して磨き上げる。この咀嚼力がアメリカ生まれのCSVを凌駕するJ-CSVを誕生させる。

 四つ目は、知恵を生み出す現場の力。研ぎ澄まされた現場の学習センサーは思いもつかないイノベーションを生み出す。日本的経営の一番の強みである。』と。

 著者は、以上の論拠から、J-CSVが必ず日本を救う経営ツールとなることを確信するのです。

■      ☆☆でいちばん大切にしたい会社」になろう(むすび)

 J-CSVという概念は、日本企業の経営戦略論としては未だほとんど浸透していないのではないでしょうか。著者の言うように、「J-CSV」が、日本企業、特に中小企業の救世主になると思います。是非「J-CSV」理論を吸収し自前のものとし、「☆☆でいちばん大切にしたい会社」になろうではありませんか。

 「☆☆」には、「世界」でも「日本」でも「地域」でも「ミニ・コミュニティー」でも、何が入ってもいいです。素晴らしいですね。やりましょう。 

 

【酒井 闊プロフィール】

 10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。

 企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。

  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm

  http://sakai-gm.jp/

 

【 注 】

 著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。

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◆【きょうのおすすめ】 元気な会社は不況=普況、不況を富況にする

2021-01-20 12:00:00 | 【話材】 きょうのおすすめ

◆【きょうのおすすめ】 元気な会社は不況=普況、不況を富況にする

 ちょっとした情報が、私達の智慧となることは多々あります。その情報が知恵の源泉であることに気づかないで機会損失を起こしていることは、それ以上に多いのかもしれません。

 

 元気がない会社は「不況」を言い訳にしています。「不況」を「普況」と考えて経営をすると「富況」の方から訪れてくれます。

  「富況な会社」すなわち元気な会社・成功企業の事例などを含む経営に関するとっておきの情報をお届けします。

  読者の皆様に何かを感じ取っていただけたらと期待しています。時には「ホッとする」ようなお話を、時には「なるほど!うちの会社でも応用できそう」というような話題をヒントにしていただけると幸いです。

  詳細情報

   http://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/31ee9b6d58d5a28e5007f0f350ef1a8a

 


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■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】040 歯周病の予防も期待できる「歯のコーティング剤」 8606

2021-01-18 12:03:00 | 【心 de 経営】 成功企業・元気な会社

■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】040 歯周病の予防も期待できる「歯のコーティング剤」 8606

【元気な企業紹介・成功企業の紹介】は、毎回拍手をいただいています。

 皆様から寄せられたり、私が支援したり見聞した企業で、元気な会社、成功している会社・お店等などを紹介します。貴社経営のご参考にして下さい。

 また、あなたのクライアント・顧問先やお知り合いの会社で、ここで紹介したい企業・団体等がありましたら、是非ご連絡ください。

■ 歯周病の予防も期待できる「歯のコーティング剤」 8606

 歯にサッと塗るだけで、歯を白く美しくみせる―。「歯のコーティング剤」を世界で初めて開発・販売したのが、ハニックス(東京都千代田区)だ。歯科材料、歯科薬品などの販売を目的に、深山虎男氏が1947年に設立した個人商店を起源とする。1964年に厚生省(当時)の許可を取得し、化粧品として発売して以来、着実に成長を遂げてきた。現在の代表取締役は2005年に就任した浦井薫子氏。創業した父・深山氏から引き継いだ。人体に安全な商品であることの信頼性と口腔ケアの機運を高めようと、薬事効果の研究部門を強化するため20 12年にハニック・ホワイトラボを第二創業して代表取締役を兼任。工場を中小機構のインキュベーション施設「千葉大亥鼻イノベーションプラザ」(千葉市中央区)に構えた。

 日本大学松戸歯学部と進めていた共同研究は、虫歯菌の増殖抑制効果が期待できる天然樹脂ロジンを配合した歯牙塗布用組成物として特許を取得し結実している。昨年12月には、同社のコーティング剤に、さらに歯周病の予防効果があることを示す同大との共同研究結果を日本歯周病学会60周年記念京都大会で発表した。浦井社長は「当社のコーティング剤は、歯を白くする化粧品でありながら、虫歯と歯周病の両方の予防効果が期待できる世界でオンリーワンの口腔ケア商品」と研究開発の成果を誇る。共同研究は千葉大学薬学部や浦井社長の母校である東京薬科大学とも進行中。学会での成果発表を足がかりに、まったく新しい口腔ケア商品の開発に成功し、医科・歯科用に発売する。

 口腔ケア商品は、実は人命にとって大切なものである。東日本大震災では断水や歯ブラシの供給不足が災いして歯磨きができないことから、特に高齢者には誤嚥性肺炎を発症する恐れがあると聞き、被災地に歯の汚れを拭き取る「ペーパー歯みがき」を3万個送り届けた。同社のペーパー歯磨きは、口腔洗浄剤をメッシュ構造の丈夫な紙に染み込ませた独自商品。未開封なら8年間保存できるため、防災備蓄品としての需要がある。

 薬科大卒の浦井社長は薬剤師としてのキャリアが長く研究者気質だが、経営手腕も光っている。「当社の商品は高付加価値商品ですから、低価格化競争に向かいがちなインターネット通販への積極参入は得策ではないかもしれません」と市場を慎重に見極める。インターネットは主に話題喚起で活用するにとどめて、販売はドラッグストアチェーンと自社サイトを中心に全国展開。売上げは堅調に推移している。将来は口腔ケア分野で製薬事業への進出も検討しているという。

  出典: e-中小企業ネットマガジン掲載承認規定に基づき作成

 


【経営コンサルタントの育成と資格付与】
since 1951 特定非営利活動法人・日本経営士協会
 
 日本経営士協会は、戦後復興期に当時の通産省や産業界の勧奨を受け、日本公認会計士協会と母体を同じくする、日本で最初にできた経営コンサルタント団体です。
 
 詳しくは、サイトでご覧下さい。 

 

 
    ↓ ↓  クリック
 日本最古の経営コンサルタント団体・日本経営士協会とは
 資格取得についてや入会の手続等
 コンサルタントへの依頼、講師捜しに関する情報
 コンサルタントとして成功するための各種情報
 経営や管理などに関する各種有益情報
 経営コンサルタントによるセミナー
 お問い合わせや入会・資格取得のお申し込み
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■【きょうのおすすめ】 経営コンサルタントはかくありたい ■  マンネリ化した企業風土からの脱却 A618

2021-01-13 16:12:47 | 【話材】 きょうのおすすめ

■【きょうのおすすめ】 経営コンサルタントはかくありたい ■  マンネリ化した企業風土からの脱却     A618

 経営コンサルタント歴40年余、人生の半分を経営コンサルタント業界の、お世話になってきました。

 その恩返しとして、日本最古の経営コンサルタント団体「日本経営士協会」で、長年役員をやらせていただきました。

 若手コンサルタントの育成をライフワークとして、生涯現役の活動を行っています。

 その結果、 「コンサルタントのコンサルタント」と言われるようにもなりました。

 この経験を通して、これから経営コンサルタントを目指す人だけではなく、すでにプロとしてご活躍の先生方に、少しでもお役に立てればと考えて、徒然に書いたものをご紹介します。

■  マンネリ化した企業風土からの脱却     A618


 企業を訪問したときに、澱んだ空気、薄暗い雰囲気などを感ずることがあります。もちろん、換気はキチンとしていますし、照明もキチンとされています。むしろ、空調が効きすぎていたり、照明が明るすぎたりすることも多々あります。

 すなわち職場環境の問題ではなく、企業風土とか企業文化というものが停滞していることを感ずることがあるのです。

 その様な企業に行き、ザッと社内を見ただけで、問題点の仮説を列挙することができるほどです。

 その多くの企業において、経営資源が劣化や陳腐化を起こしていて、経営資源の利用効率が低下しているのです。

 市場分析→商品開発→製造→販売→アフターサービスなどの経営循環やPDCAなどの管理スパイラルが停滞して、廻り方がいびつなのです。

 社員が黙々と製造した商品が陳腐化し、市場では受け入れがたい状況になっていて、プロダクト・ミックスがアンバランスになっています。

 それを改善しようとする社員の意識も低く、収益も停滞どころか下降すらしています。

 金融機関は、それを見逃していませんので、融資条件が厳しくなり、金利の支払いすら困難となってきています。

 最新の情報に対する意識も低く、入ってきた情報の価値を評価しきれず、それに対して対処することもなくて機会損失を起こしています。

 このような、負のサイクルが始まってしまいますと、次第にそれが悪化し、負のスパイラルへと発展してしまい、倒産という奈落の底に落ちてしまう懸念が高くなります。

 この、澱んだ空気や薄暗い雰囲気に、一石を投じませんと、手遅れになりかねません。一石を投じる必要性を感じなければならないのが経営者であり、役員や管理職であるのです。

 経営者・管理職が自分自身の役割を時々再認識することが不可欠です。しかし、それに気づけるような企業であれば、経営コンサルタントが訪問する前から気がついているはずです。

 経営コンサルタントは、この様な企業の経営者・管理職に気づきを与えられなければなりません。

 

■【経営コンサルタントはかくありたい】 バックナンバー

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi-kyokai/c/4fe76d3f01491f0171b9b804d7831cb7


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■【経営知識】 管理会計03-01-8 03 管理会計活用の末広がり8項8 「8項 人間性重視」

2021-01-12 13:29:59 | 【心 de 経営】 経営のヒント

■【経営知識】 管理会計03-01-8 03 管理会計活用の末広がり8項8 「8項 人間性重視」

 管理会計を学んだことのある人は多いと思います。

 ところが、理屈ばかりで、今ひとつ面白みがない「学問」であると感じた人も多いでしょう。

 ビジネスパーソンは、管理会計を学問と捉えるよりも「経営実務のための経営思想」と捉えてみてはいかがでしょうか?

 ますます、わからなくなった!?

 と、お感じの方は、ぜひ、当ブログを参考にしてみて下さい。

■ 03 管理会計活用の末広がり8項

 

 前章で、管理会計を正しく理解するために経営と管理会計との関係を中心にお話してきました。

 ここでは、どのような視点で管理会計の導入に取り組んだらよいのか、その基本姿勢を8項目としてご紹介します。

■03-01 管理会計活用の末広がり8項

 管理会計を活用し切れていない企業が結構あります。

 その主たる原因は、管理会計の特質に沿った利用のポイントを押さえ切れていないことにあります。

 なぜ、その様な重要なことが理解されないかというのは、その「ポイント」が、誰でも知っている”やさしすぎる”知識だからです。

 誰でも知っているので、軽視してしまっているからです。

 そのポイントを、管理会計活用の視点から8項に絞ってご紹介します。

【 注 】 予告なく変更となることもあります

 

◆03-01-8 「8項 人間性重視」

 経営管理は、心でするものだと筆者は考えています。

 社員一人ひとりは人間です。

 人間性を無視するのではなく、個性を尊重しながら、自己管理を重視した「温かい管理」でなければならないと考えています。

 管理会計を導入しようとしますと、多くの企業で、「締め付けの管理」がなされるのではないかと懸念の声が上がります。

 既述の通り、共有財産を利用して、自分の仕事をしやすくしたり、管理会計データを見ることにより、気づきを覚えたりと管理会計の利用メリットは大きいのです。

 管理会計の基本理念は、数値に基づく締め付け管理ではなく、温かい管理を行い、社員を育ててゆき、結果的に社会貢献に繋げてゆくことにあります。

 

【 注 】
 一般的な「管理」とは異なる、「正調派管理」について、詳しくは「あたたかい管理のための管理会計の教科書(秀和システム・今井信行著)」をご参照ください。

出典: あたたかい管理のための管理会計の教科書(秀和システム 今井信行著) 

【 書籍紹介 】

 

 “真”の管理会計とは何かを初心に戻って見直してみましょう

 

 管理会計は、私たちに「気付きの機会」を与えてくれる魔法の力を持っています。たとえば、需要予測をして、売上計画を立案したり、営業部門の課題抽出に使ったりなど、管理会計は現場の実務にとても役立ちます。

 一方で、「管理会計は理屈っぽい」「実務とかけ離れている」などと敬遠されがちです。その背景には、管理会計関連書の多くがアカデミックな著者による執筆だからです。経営というのは、泥臭い部分が多いので、現場で苦労している経営者・管理職や担当者の求めているものとは異なるところが多いのです。

 筆者は、40余年もの長きにわたって経営コンサルタントとして現場に密着してきました。従来の管理会計がバランススコアカードとか損益分岐点分析とかという経営手法の横割り的な目次構成でしたが、本書は、そのメリットを活かし、かつ利用者が求めている縦割り的な利用法をマトリックスに組み合わせたコンセプトで書かれています。

 また、経営コンサルタント団体として最も歴史と伝統のある「日本経営士協会」による、日本を代表する会計学の権威者が培ってきたノウハウを継承して、昨今の経営現場に即する形に管理会計を焼き直しました。その結果、従来の管理会計とは「別物」といえるほど、現場に則した管理会計書になりました。

 本書は、「営業・マーケティング編」として記述されていますが、営業職だけではなく、ICTや経営企画などの現場でも役立つ管理会計のノウハウと、自分の仕事に生かす方法を解説した「きょうか書(教科書+強化書)」です。管理会計で「なにができるのか」「どのように取り組むべきなのか」を興味のある項目から調べましょう!

 

目次

 第1章 管理会計を正しく理解する

 第2章 需要予測で売上計画を立案

 第3章 社内データを活用した顧客戦略に管理会計を活かす

 第4章 商品戦略、地域戦略に管理会計を活かす

 第5章 市場戦略に管理会計を活かす

 第6章 温かい管理に管理会計を活かす

 第7章 温かいプロセス管理ができる営業設備

 第8章 管理会計で営業力を向上させる

 定価:1,800円(+税) A5判/ページ数 359ページ

■ 著者プロフィール

 アメリカで経営学、マーケティングを学び、日本の商社で事務機器、印刷機器の輸出入業務や新製品開発と市場導入などを担当。ニューヨーク駐在所長、アメリカ法人役員などを歴任後、経営コンサルタントとして独立。パソコン揺籃期から中堅・中小企業のパソコン活用の啓蒙、ICT活用による経営戦略の指導など、国内のみならずグローバルなコンサルティング活動を展開。現在、日本のコンサルタントの地位向上、若手育成に力を注ぎ、日本経営士協会会長他、各種の要職に携わってきました。

 ソフトバンク「営業管理職のためのパソコンノウハウ」、秀和システム「ロジカル・シンキングがよ~くわかる本」「クリティカル・シンキングがよ~くわかる本(秀和システム 今井信行著)」、アメリカ・マグローヒル社「アメリカにとって今が対日進出のチャンス」など、著書や論文・寄稿・講演など多数。

 
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 日本経営士協会は、戦後復興期に当時の通産省や産業界の勧奨を受け、日本公認会計士協会と母体を同じくする、日本で最初にできた経営コンサルタント団体です。

 経営に関する相談・診断・指導・調査・企画・教育訓練および管理について、経営者をコンサルティングし支援する人やそれを目指す人を育成しています。

 日本経営士協会は、「プロ集団+コンサルタント育成」の集団で、1951年に産声をあげ、1953年に第一号「経営士・経営士補」を誕生させ、その活動を通して社会貢献をし続けています。(http://www.jmca.or.jp)

■ 本書のご購入

 本書は、紀伊國屋書店をはじめ、その他の書店等でご購入いただけます。

  ご購入

【 注 】

 1送付先5冊以上のまとめ買いされる場合には、特別なメリットで、前払いの上ご購入いただけます。誠に勝手ながら送付先が分散して、5冊未満の送付先がある場合には、お手数でもその分につきましては書店にてご購入されるか、上記料金適用で、送料を別途追加してお申し込み下さい。(特別なメリットまとめ買い締切:2018/12/20)

 なお、お申し込みは、メールにてコンタクトをお願いします。


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■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】039 伝統製法を守り販路拡大に挑む『東京麦茶』世界ブランドへ 8530-B220

2021-01-04 12:03:00 | 【心 de 経営】 成功企業・元気な会社

■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】039 伝統製法を守り販路拡大に挑む『東京麦茶』世界ブランドへ 8530-B220

 経営コンサルタントを40年余やってきた経験から、すこしでも皆様のご参考になればとお届けしています。

 成功企業・元気な会社・頑張っている社長】は、皆様から寄せられたり、私が支援したり、見聞したりした企業の事例を紹介していますが、お陰様で、毎回拍手をいただいています。

 また、あなたのクライアント・顧問先やお知り合いの会社で、ここで紹介したい企業・団体等がありましたら、是非ご連絡ください。

■039 伝統製法を守り販路拡大に挑む『東京麦茶』世界ブランドへ 8530-B220

 

 本格的な暑さが到来する季節となった。

 夏の必需品といえば数多くあるが、その中で伝統的な飲料といえば『麦茶』が筆頭にあげられるだろう。

 平安時代から始まり江戸時代に普及した日本人の『ソフトドリンク』といっても過言ではない。

 大手飲料メーカーの戦略もあり、ここ数年、麦茶の需要は右肩上がり。

 その大半はペットボトルで占められているという。

 多忙な現代人にとって、家庭で煎じる麦茶は手間のかかる商品となってしまったのだろうか。


 だが、本物志向の需要は少なくない。

 それに応えるかのように昔ながらの製法を固く守り抜き、無農薬の大麦の味を最大限に引き出す麦茶で新たな需要を創りだそうとする取り組みが行われている。

 今年で創業78年という川原製粉所(東京都練馬区、川原渉社長)は、2017年11月に自社工場で生産する麦茶を『東京麦茶』の名称でブランド化し、新たに作ったロゴマークと合わせ商標登録を申請した。


 同社が使用する原料は、宮城県などの契約農家から仕入れる栽培時に農薬を使用しない大麦。

 これをレンガ造りの石釜で、石英の砂である珪砂と混ぜて焙煎する。

「職人たちが気温、湿度などを見極め、火加減を微妙に調節しながら熱していく。

 熟練さが求められる」と3代目の川原社長は創業時から変わらない焙煎法を説明する。

 焙煎された麦は炒りの状態にムラがでるように仕上げるのがコツ。

「これで麦の香ばしさが引き立つ」と秘訣を語る。


 生産効率を上げるため、多くのメーカーでは大麦に熱風をあて一気に焙煎する製法を採用しており、麦が均一に炒られている。

 ここに差別化が生じ、小規模事業者が販路を切り開く途ができる。

 川原社長は就任して2年。

 麦茶のほか、きな粉やお菓子の原材料などを問屋に収めるBtoBから消費者向け展開を志向してきた。

 その一環としてブランドを立ち上げ、補助金を活用してホームページを作り、ネットショッピングへの準備を始めている。


「一般消費者向けの展開はこれから。今は展示会などで反応をみている段階」と川原社長は言う。

 注文に応じて生産する体制から、販路をつくり販売に攻勢をかける展開へ。

 その取り組みは始まったばかりだが、他の食品業界や支援機関などとのコミュニケーションを積極化させ調査も怠らない。

「需要は国内だけでなく海外にもある」と海外展開も視野に入れている。

 東京で麦茶を生産する会社は2、3社しか残っていない。

 川原社長の展開は、昔ながらの味を新事業で守り抜くスタイルともいえる。

 

  出典: e-中小企業ネットマガジン掲載承認規定に基づき作成

 

 
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◆【経営コンサルタントの独り言】  高価な果物も外国人にはどこまで好まれるか? c03

2021-01-03 15:03:00 | 【話材】 ビジネス関連

【経営コンサルタントの独り言】 高価な果物も外国人にはどこまで好まれるか? c03

 

平素は、ご愛読をありがとうございます。

経営コンサルタントのプロや準備中の人だけではなく、経営者・管理職などにも読んでいただける二兎を追うブログで、毎日複数回つぶやいています。

 

■ 高価な果物も外国人にはどこまで好まれるか? c03

 

 サラリーマン新人時代に、カナダから重要なお客様が毎年来ていました。

 果物好きで、昼食は千疋屋から取り寄せた果物バスケットが饗されました。

 それがどのくらいの値段だったのかは知りませんが、当時の私の給与の10~20%位に相当したのではないでしょうか。

 日本のみかんは好きか?と問うたところ、口ごもりました。

 オレンジを食べ慣れている彼らには、温州みかんはさっぱりとしすぎているから、「もの足りない」とは言えなかったのでしょう。

 海外では、オレンジが主流の柑橘類果物 日本人には馴染みですが、海外の人には味が淡泊に感じるようで、多くの人が努力している割には、なかなか大量の輸出にまで至っていないようです。

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◆ ツイッターでのつぶやき 

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【経営コンサルタント(志望者)へのお勧めブログ】

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■【心 de 経営】 経営四字熟語015 起死回生  手遅れになる前に企業の健康診断■ 

2021-01-03 12:03:00 | 【心 de 経営】 経営四字熟語・名言

■【心 de 経営】 経営四字熟語015 起死回生  手遅れになる前に企業の健康診断■ 

本

■ 示唆の多い経営四字熟語

 四字熟語には、いろいろな示唆がありますので、経営やコンサルティングを学ぶという視点で連載をします。

 四字熟語というのは、漢字4文字で構成された熟語で、中国の故事などに基づくだけではなく、幅広い内容を持っています。
 読み方を変えますと、別なものが見えてきます。それを経営コンサルタント歴40年余の目で見ますと、経営やコンサルティングに直結する示唆の多いことに気がつきました。 単に、四字熟語の意味を知るだけではなく、経営士・コンサルタントの視点から感じ取ったことをご紹介します。

 

■  起死回生 (きしかいせい)   手遅れになる前に企業の健康診断


 起死回生は、回生起死とも起死再生ともいい、いまにも死にそうな人を生き返らせることです。

  私たち、経営士・コンサルタントは、平素はあまり見向きもされないことが多いのですが、いざ、手形が落ちない、とか、大手企業からの契約を打ち切られそうだ、といった、切迫した事態に陥ったときに、駆け込み寺として利用されることがしばしばあります。

  しかし、手遅れのことが多いのです。

  病人でも企業でも、重大な局面に陥ってしまうと手の打ちようがないことがあります。人間ですと、早期診断、早期発見、早期治療ということの重要性が認識されて来ていますが、企業が健康診断を受けたり、コンサルティング依頼をしたりすることはほとんどありません。

  経営が安定しているときに、企業が健康診断を受けることをお薦めします。企業がうまくいっているからといって安心していますと、人間ドックにはいったときにガンが発見されるように、企業が病にかかっていることがしばしばあります。

  「手形が落ちない。絶体絶命!!」という状況になる前に手を打っていますと、大過なくその状況を回避することができることがしばしばあります。そのために、手前味噌になりますが、企業も「かかりつけ医」すなわち経営士・コンサルタントを顧問として持つべきなのです。

  また、われわれが人間ドックに入るように、年に1~2回は最低でも健康診断を受けましょう。企業の健康診断の方法はいろいろありますが、その代表的なのが「ビジネスドック」です。ビジネスドックは、プロの経営士・コンサルタントから受けるのが普通ですが、その手法を習得すると自分達だけでも実施することができます。

  企業の健康診断だけではなく、経営戦略を見直したり、問題解決をしたり、経営理念を再構築したりと、用途は広く、効果が大きいのが特徴です。幹部研修や管理職研修を受講すれば、その手法を社内で利用できるようになり、目的に応じてビジネスドックを実施できます。

  企業経営者・管理職とお話しているとしばしば「うちは顧問税理士がいるから経営士・コンサルタントのお世話にならなくても大丈夫です」ということを聞きます。税理士の先生の中には有能な先生もいますので、そのような顧問の先生がいる企業では経営士・コンサルタントは不要かも知れません。

  しかし、一口に経営士・コンサルタントといっても、専門分野がいろいろとあります。脳の病気の時に、内科の先生に手術をしてもらうよりは、脳外科の先生の手術を選ぶでしょう。士業も同じで、「餅は餅屋」なのです。

  「経営士・コンサルタントの顧問料は高い」と思い込んでいる人が多いですが、「投資対効果」を考えますと決して顧問料は高くはありません。「家庭医」「かかりつけ医」を持つように気軽に経営士・コンサルタントをビジネスブレインの一人として受け入れましょう。

 「起死回生」
 倒産しかけている、絶望的な絶体絶命の状態から立ち直ることは、奇跡に近いことを知っておくべきではないでしょうか。
 

 

 

■ バックナンバー

 これまでの経営四字熟語のバックナンバーをブログで見られるようにしました。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi-kyokai/c/519a7840abf5dcf643227ecff6b01cef

 


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