経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】6-02 死中求活 背水の陣であたる~生き延びる方策や道を求める~

2025-03-01 12:03:00 | 【心 de 経営】 経営四字熟語・名言

  ■【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】6-02 死中求活    背水の陣であたる~生き延びる方策や道を求める~   


 
  四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
 経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
 四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
 以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。

第6章 仕事上手になる法
 論理思考で現状分析をキチンとし、方向性を明確にしてからPDCAサイクルを回し始めても、実際に行動に移したときに旨くいかないことがあります。やりたいという気持ちはあっても、いざ行動に移そうとしたときに、動けないこともあります。
相手の人を説得したり、納得させたりしても、必ずしも相手は期待通りに動いてくれないことがあります。日常生活においてだけではなく、経営者・管理職にとっては、社員や部下が動いてくれないというのは深刻な問題です。
 人の価値観というのは、多様性に富んでいます。論理思考で相手を説得したからといって、相手は納得したわけではありません。一つの価値観だけでは、相手は納得してくれません。人は、理屈だけで動いているわけでもなく、感情もあります。
 うまくいかない原因として、やろうとしていることにコツやカンというものがあったり、それを行うための技術が必要であったりして、その習得ができていないことでうまく行かないことがあります。コツの飲み込み方が上手な人もいれば、そうでない人もいます。
 このような時に、役立つ四字熟語がありますので、ご紹介します。ここでは、四字熟語の中から、相手を理解し、一方、相手にその気になってもらうには、どうしたらよいのか、心に訴えるヒントを感じ取っていただきたいです。

■6-02 死中求活    背水の陣であたる
    ~ 生き延びる方策や道を求める ~


「死中求活(しちゅうきゅうかつ)」とは、訓読しますと「死中に活を求める」となります。「死中」とは、死を待つしかない切羽詰まった状況を指します。一方「求活」というのは、「活」すなわち活路のことで、「求」は、字のごとく「求める」ですので、「求活」は、問題・課題の解決策や生き延びる方策や道を求めるということになります。
 私たちに馴染みがあり、史記に出てきます「背水之陣(はいすいのじん)」という四字熟語と同じような意味です。中国・漢の韓信(かんしん)が、川を背にした陣形をとるというそれまでの常識的な陣取りを覆した陣形をとり、敵国・趙の軍勢に勝利を収めたという故事を基にこの四字熟語が生まれました。
 後ろに川や絶壁を控え、自分自身の退路を断つことにより、一歩も後に引けない困難な状況を作ったおかげで、全員が必死になり、全力を尽くした結果事を成せるという戒めです。すなわち、「火事場のバカ力」、絶体絶命的な状況を作ることにより、人間は持てる力以上の力を発揮出るものであるというのです。
 吉田松陰が、「至誠にして動かざる者は、未だ之れ有らざるなり」と塾生に言っていたと言われますが、一所懸命に努力してもなしえないのは、まだその努力が十分でないからであるという教えです。自分は、背水の陣と思って懸命に努力したつもりでいることが多くありますので、松蔭はそれを戒めたかったのでしょう。
 もともとの出典は「孟子 離婁」です。

   是故誠者、天之道也。思誠者、人之道也。
   至誠而不動者、未之有也。不誠、未有能動者也。

 思想家である孟子は、孔子の教えを形而上学にまで昇華した天才として知られています。「性善説」を唱えていることからも、孟子から学びたいと考える人が多いのではないでしょうか。
 企業の命は三〇年と言われますが、経済環境による影響を受けたり、内部の諸事情に拠ったり、商品のライフサイクルなどいろいろな要因で、経営には波があります。時には、わずかの資金の工面ができずに黒字倒産する企業もあります。
 何とかやりくりができるうちはよいのですが、「絶体絶命(ぜったいぜつめい)」、背後は断崖絶壁という状況に陥り、ヤミ金融を頼りにしなければならない窮地に追い込まれることもあります。
 このように絶体絶命的な状況の中で、何とかしようと必死に活路を求め、解決していこうと模索することを「死中求活」と言います。
 そのような状態になってから、コンサルタントに力を求めてくる経営者もいますが、そこまで追い詰められた状態では、さすがの辣腕コンサルタントでもほとんど解決することはできないでしょう。
 最後の最後に至る前に、専門家に相談することが大切です。
 しかし、さらに大切なことは、「勝って兜の緒を締めよ」すなわち、自分の会社がうまく行っているときに、甲冑のひもを締め直すことが大切です。また、そのようなときには多少なりともゆとりがありますので、いつ襲われるかわからない経営者の敵に対して備えをするだけのゆとりがあるはずです。
  社員研修を実施して、社員のレベルを高めておき、いざ敵が攻めてきた時でも上手に対処できれば痛手も少なくて済みます。場合によると予見ができて、困った状況を回避できるかもしれません。
 企業が土壇場で生き延びることができるかどうか、それが経営の基礎体力により結果が異なるのでしょう。基礎体力は「当たり前のことが当たり前にできる」ように平素から体力作りをしておくことが肝要です。それには自己流でやるのではなく、外部の経営のプロに依頼することによりホンモノの基礎体力を身につけることができることを、私は経験上、多くを見てきています。
「風前之灯(ふうぜんのともしび)」というのは、人生のはかなさのたとえとしてしばしば用いられますが、猫にネズミが追い詰められた状態から「窮鼠噛猫(きゅうそごうびょう)」という四字熟語もあります。前述の火事場の馬鹿力ではないですが、私自身も経営コンサルタントとして、初めて営業管理職を相手に研修講師を担当したときのことです。演壇の前に立つのがあまりにも恐ろしく、身体が硬直し、口は渇き、完全に上がりきっていました。かといって、上がってしまっていても、初めての研修講師体験などと言ってしまっては、受講者からなめられてしまいかねません。
 そこで「営業のベテランの皆様に、いろいろと知恵を学んでいただくための研修準備にあたりまして、目的を絞りました。現場のことは皆さんの方が多くを体験してきています。私が下手な準備をするよりは、いろいろな企業を見て、体験してきましたので、それを基に、お話させていただきます。他社の事例を疑似体験していただくことにより、何かを感じ取っていただければ幸いです」と切り出しました。
 続いて「夜も寝ないで、昼間うつらうつらしながら準備を進めたおかげで、体重も減らすことができました。これもひとえにこの研修のおかげです」と繋げました。これで、会場の雰囲気も和み、私の気持ちも落ち着くのがよくわかり、半日の初研修は、まずまずの体験となりました。
 人の前で話をする機会が、私も仕事柄多いですが、多くの読者もその様な機会があると思います。中には、そのようなときに上手に対応できる人もいると思いますが、大半の人は上がりながらやっていると思います。赤面症で上がるのが当たり前のような私の体験がお役に立つかどうかは解りませんが、ご紹介しておきます。
 まずは、事前準備です。私の場合には、パワーポイントを利用することがほとんどです。その時に、話す順序に従って、アニメーション機能を使います。画面に新たに表示されたことを基に話せばストーリー展開を気にしないで講演をすることができます。これが自分自身に安心感を与えてくれます。
 アニメーション機能を使って準備をするのには時間がかかりますが、安心して講演できるというメリットの方が遙かに大きいと考えています。それをもとにリハーサルを繰り返します。画面を印刷しておき、このフレーズや図版が出てきたら、このことを話すというメモを大きめの字で書き込んでおきます。このときに自分が話す言葉を書くのではなき、キーワードを大きく書いておきます。それを話す順番が来たときには、キーワードで話す内容を思い出せますので、心強いのです。準備を充分にしておきますと「準備万端、後はリハーサルにあわせて、肩の力を抜いて話せば良い」という気持ちで臨みます。
 上がり防止に王道はありません。準備することが死中求活に繋がります。
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■【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】6-01 旱天慈雨 個から組織で動くへ~苦境に立っているときに差し伸べられる助け ~

2025-03-01 12:03:00 | 【心 de 経営】 経営四字熟語・名言

  ■【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】6-01 旱天慈雨    個から組織で動くへ~苦境に立っているときに差し伸べられる助け ~   


 
  四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
 経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
 四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
 以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。

第6章 仕事上手になる法
 論理思考で現状分析をキチンとし、方向性を明確にしてからPDCAサイクルを回し始めても、実際に行動に移したときに旨くいかないことがあります。やりたいという気持ちはあっても、いざ行動に移そうとしたときに、動けないこともあります。
相手の人を説得したり、納得させたりしても、必ずしも相手は期待通りに動いてくれないことがあります。日常生活においてだけではなく、経営者・管理職にとっては、社員や部下が動いてくれないというのは深刻な問題です。
 人の価値観というのは、多様性に富んでいます。論理思考で相手を説得したからといって、相手は納得したわけではありません。一つの価値観だけでは、相手は納得してくれません。人は、理屈だけで動いているわけでもなく、感情もあります。
 うまくいかない原因として、やろうとしていることにコツやカンというものがあったり、それを行うための技術が必要であったりして、その習得ができていないことでうまく行かないことがあります。コツの飲み込み方が上手な人もいれば、そうでない人もいます。
 このような時に、役立つ四字熟語がありますので、ご紹介します。ここでは、四字熟語の中から、相手を理解し、一方、相手にその気になってもらうには、どうしたらよいのか、心に訴えるヒントを感じ取っていただきたいです。

■6-01 旱天慈雨    個から組織で動くへ
    ~ 苦境に立っているときに差し伸べられる助け ~


「旱天(かんてん)」とは、「干天」とも書き、「干ばつ」という字からも想像が付くと思いますが「日照り」のことです。「慈雨(じう)」は、文字通り恵みの雨ですので、「旱天慈雨(かんてんじう)」という四字熟語は、「干ばつのような日照りが続いているときに降る恵みの雨」のことです。このことから、私たちが「苦境に立っているときに差し伸べられる助けや支援が提供されるありがたいこと」をいいます。
 このことから「干天慈雨(かんてんじう)」とも書きますし、同じ意味合いで「大旱慈雨(だいかんじう)」とう言葉もあります。

 かつて私が経営コンサルタントの第一線で活動していたときに、「乳母日傘(おんばひがさ)」の若者がいました。その青年は、某証券会社の重役の息子さんで、子供の頃いつも乳母が付き添って世話をしてくれました。箸より重い物を持ったことがないような、何不自由ない恵まれた環境に育ちました。まさに「乳母日傘」を地で行くような生活で、どこかへの移動は運転手付きで乳母と共に移動し、車から目的地までのわずかな距離でも日傘を差してもらうような生活でした。
「砥㸿之愛(しとくのあい)」は、「㸿」は、「仔牛」のことで「犢」という旧字体で用いられることが多く「砥犢之愛(しとくのあい)」というのがもともとの表記のようです。「親牛が仔牛を舐めてかわいがる」ことから「親が子供を溺愛する」という意味です。
 そのような乳母日傘で育てられた子供がどの様な大人になるのかは想像がつきます。その結果、「横行闊歩(おうこうかっぽ)」がまかり通る人間になってしまいました。「横行」は、勝手気儘に、我が物顔で歩き回るという意味で、それが転じて「自由に振る舞う」と言う意味でも使われます。「横行闊歩」というのは、「辺り構わず、思いのままに大いばりで歩く」という意味で、そこから転じて「わがまま勝手な振る舞い」の意味でも使われます。
 同じような意味で「気随気儘(きずいきまま)」という四字熟語があります。「気随」という熟語も「気儘」も、自分の思うがままに勝手に振る舞うという意味で、同じ意味の熟語を重ねることにより、意味を強めています。

 その青年が大学生の時に父親の会社が倒産し、大学も中途退学をせざるを得なくなりました。そのために、無名な中小企業の会社に勤務することになり、始めは遅刻・早退はあたり前、無断欠勤もしばしばでした。社内での発言も、周囲の空気を読むことができず、勝手気ままな発言をするなどして、鼻つまみ者の存在でした。各部署の管理職が厭がり、たらい回しにされて、最後にたどり着いたのが営業部でした。
 営業という仕事は、結果が数字として出てきますので、この青年にとっては、「孤軍奮闘(こぐんふんとう)」しても、万年最下位の結果に甘んじなければなりませんでした。「孤軍」とは、孤立した軍隊が、「奮闘」して善戦すること、支援者がない中で、ひとりで懸命に努力することを指します。
 営業部長が「これから三か月以内に一度でも良いから最下位を脱出できなければ、会社を辞めてもらう」と厳しく言い渡しました。もともと、頭の良い青年だったらしく、真剣に仕事に取り組み始めたのですが、一向に注文をとることができません。
 そのようなある日、営業部長から、ある知恵を授かり、三週間目にして、初めて注文をとることができました。この青年は、その時初めて人の心の温かさを感じたと後になって漏らしています。営業部長のアドバイスが「旱天慈雨」だったのです。「背水之陣」で、必死に仕事をすることで結果を出せることを学んだ彼は、「君子豹変(くんしひょうへん)」して、まじめにコツコツと仕事をするようになりました。
 その青年は、後に「神出鬼没の営業パーソン」といわれるほど、ライバル企業の営業パーソンに怖れられるようになったといいます。「神出鬼没(しんしゅつきぼつ)」は、「神や鬼のように変幻自在に出没する」とうことから「神や鬼のように自在に現れたり、隠れたりする」という意味です。「鬼出電入(きしゅつでんにゅう)」ともいいます。後者の「電」は「稲妻」のことで「現れたり消えたりがすばやく、目にとまらない(新明解四字熟語辞典)」という意味です。
 易経の中で、得のある君子が、自らの過ちを素直に見つめ、直ちに自分のやり方を改めた結果、直ぐに良い結果を生むようになったという話から「君子豹変」という四字熟語が生まれました。「豹変」とは、豹(ひょう)のまだら模様がくっきり、鮮やかに変化しているという意味です。このことから転じて、君子豹変とは、「態度や思想が急に変わる」という時にも使われます。ただし、希に「変わり身の早さ」というあまり良くないニュアンスで使われることもありますが、もともとは肯定的な意味でした。
「首尾一貫(しゅびいっかん)」は、「始めから終わりまで言動が変動せず、一筋に貫かれている」という意味です。「終始一貫(しゅうしいっかん)」とか「徹頭徹尾(てっとうてつび)」も同じような意味で、主義や主張、あるいは態度が定まっていて、ぶれない人のことを指します。

 ここに登場します営業部長ですが、大変有能な管理職で「管理職は、ルールを破る人」という考えをもっていました。私も十年間サラリーマンをしていましたので、有能な管理職からいろいろと学んだことがあります。ところがその管理職は、しばしば始末書を書かされていました。例えば、部下が自分の権限内では、定められた値引きしかできないときに、部長権限で大幅値引きをしました。顧客が困っていることを解決するにあたりまして、現状の商品では対応できない状況に遭遇したときのことです、勝手に規格外の仕様で、顧客の要望を聞いて注文をとってきました。社内に戻ると技術部に掛け合い、そこで埒があかなくなりますと、開発部に掛け合って、特別仕様の商品を作らせたとのことです。そのために、新商品開発が遅れたり、生産計画が乱れたりと大変な影響が出て、始末書を書くことになりました。
 私は、この話を目の当たりにしたときに、有能な管理職というのは、会社の種々の決まり事に縛られていては、手腕を発揮できないことを感じ取りました。すなわち、仕事で結果を出すには、「臨機応変(りんきおうへん)」な考え方が必要なのです。臨機応変という四字熟語も、いまさら説明する必要もないほど、一般に流布された言葉です。「各種の条件下で、その条件に応じて適切な判断をしたり、道具を使ったりして対処する」ことです。
 この営業部長も、会社のルールを「金科玉条(きんかぎょくじょう)」のごとく守っていては仕事にならないことを知っているのです。かといって、この人がコンプライアンスを軽視しているわけではなく、むしろ社会人としては立派な人です。
「金科玉条」の「金」も「玉」も貴重で、高価な物です。「科」と「条」は法律や決まりごとのことです。すなわち、金科玉条とは、「黄金や珠玉のように、素晴らしく、美しくもある」ようなルールという意味です。ここから、融通の利かないこととして、あまり良い意味では使われないことも多い四字熟語です。
 また、この営業部長は「即決即断(そっけつそくだん)」の人で、「朝令暮改(ちょうれいぼかい)」を厭いません。それどころか臨機応変な経営管理こそ金科玉条で、朝令暮改はあって当然と言うことを口癖のように言っていました。
「即決即断」は、「意思決定を、その場で直ぐに行う」ことで、日本企業は、商慣習上の稟議制度などがあり、海外の企業から嫌われることの一つです。「速戦即決(そくせんそっけつ)」ができないために、グローバル市場で負けてしまっているとも言われています。
「朝令暮改」の戻りますが、「朝令」とは、朝出した法律という意味です。「暮改」は、夕暮れに、それを改める、すなわち夕方には、朝一旦決定した法律を直ぐに改めてしまういう意味です。このことから「命令や法規法令などが頻繁に変更される」ことを言います。あまり良い意味で使われなく、「しばしば」、すなわち「再三再四(さいさんさいし)」変更されて、あてにならないという意味でも使われます。
 朝令暮改は、漢書に出てくるのですが、類似四字熟語として「朝改暮変(ちょうかいぼへん)」というのがあり、同じ意味で使われています。

 旱天慈雨の人は、単に優しさを持つだけではなく、考え方がフレキシブルなのかもしれません。
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◆【季節 一口情報】 3月 弥生 木が芽吹き、生い茂る

2025-03-01 08:03:00 | 【話材】 季節

【季節 一口情報】 3月 弥生 木が芽吹き、生い茂る

お節介焼き経営コンサルタント」が、経営やコンサルティングに関する情報だけではなく、日常生活に役に立つような情報、旅行や写真などの会話を潤滑にするために情報などもお届けしています。

「日本には四季がある」といいます。それに伴い、四季を表すいろいろな言葉もあります。二十四節気は、四季を感ずる契機となります。それらの中から、話材になるような、選りすぐりの情報を中心にご紹介して参ります。

 

 

■ 3月 弥生(やよい) 

「弥生(やよい)」は、もともとは「弥生(いやおい)」と読み、これが変化したものであると言います。

「弥(いや)」は、数詞の「ヤ(八)」と同源で、「物事のたくさん重なるさま」を表す福祉です。「いよいよ」「ますます」とか、「最も」「いちばん」「非常に」「たいそう」などという意味もあります。(広辞苑第六版)

「生」は、「生気がある」という意味の接頭辞として用いられることがあり、また「いきている」ということから、「草木が芽吹き、生い茂る」という意味となります。

【Wikipedia】によりますと、弥生の他に、花月(かげつ)、嘉月(かげつ)、花見月 (はなみづき)、夢見月(ゆめみつき)、桜月(さくらづき)、暮春(ぼしゅん)等の別名もあります。

 日本では年度替りの時期で卒業式や送別会が行われたり、人事異動やそれに伴い引越が行われたりする時期です。

 

■ 英名の由来

 ローマ神話に月の神様であるマルス (Mars)は、月を意味するMartiusから取ったもので、これが3月の「March」となりました。

 因みに古代ローマの暦はユリウス暦より以前に制定されたのですが、一年は3月より始まります。



■ 3月の異名

かげつ(花月)、きしゅん(季春)、くれのはる(晩春)、けんしんづき(建辰月)、さくらづき(桜月)、さはなさきつき(早花咲月)、さんげつ(蚕月)、しゅくげつ(宿月)、とうげつ(桃月)、はなみづき(花見月)、はるをしみつき(春惜月)、ばんしゅん(晩春)、ひいなつき(雛月)、やよい(弥生)、ゆめみづき(夢見月) (【Wikipedia】)

◆【季節 一口情報】バックナンバー ←クリック


【経営コンサルタントの育成と資格付与】

 

since 1951 特定非営利活動法人・日本経営士協会

 

 日本経営士協会は、戦後復興期に当時の通産省や産業界の勧奨を受け、日本公認会計士協会と母体を同じくする、日本で最初にできた経営コンサルタント団体です。

 詳しくは、サイトでご覧下さい。 

 

    https://www.jmca.or.jp/

   https://www.facebook.com/Jmca.honbu

 


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■【小説風老いぼれコンサルタントの日記】 2月28日 ◇経営コンサルタントを利用する企業側のメリット ◇江戸東京たてもの園 ◇バカヤロー

2025-03-01 08:03:00 | 【小説風老いぼれコンサルタントの日記】

 

  ■【小説風老いぼれコンサルタントの日記】 2月28日 ◇経営コンサルタントを利用する企業側のメリット ◇江戸東京たてもの園 ◇バカヤロー  

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

2月28日

 ウクライナとアメリカの会見は大波乱の中で決裂したようです。

 ウクライナ側の「感謝」の気持ちの表し方に対してアメリカ側が不満に感じたことが原因のようです。

 このような結果となって、誠に残念です。

 しかし、多くの人が、この会談はうまく進まないだろうと予測をしていたことでもあります。

 トランプ大統領の大人の対応に期待したいです。

 米金融大手シティグループが、顧客の口座に81兆ドル(約1京2000兆円)を送金したそうです。2025年度の日本の国家予算は、約115兆5415億円となる見込みですから、その100倍の金額が個人の口座に入ったことになります。
 これだけの大金の送金ですので、当然内部チェックが働くはずですが、なぜ、このようなミスが起こったのでしょうか。少なくても、システム上でアラートを発するくらいの仕組みがあっても良いのではないでしょうか。
 ちなみに、この時の、もともとの送金額は280ドル(約4万2000円)だったそうです。幸い、この処理が数時間後に取り消されたために大事には至らなかったようです。

 コンサルタントを目指す人達の集まりがあり、【あたりまえ経営のすすめ】について、お話をする機会を得ることができました。

 下記のようなテーマでお話しました。

 

■第4部 【あたりまえ経営のすすめ 経営支援編編】 コンサルタントを知る 1章 外部ブレインを使いこなせなくて経営者・管理職といえるか

 半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、いろいろな事を体験し、コンサルティング現場で活かしてきました。
 士業・コンサルタントは、経営者・管理職に対して、いろいろな局面からの支援をしていくべきです。そのためには、経営者・管理職の立場も理解をしていなければなりません。
 経営者・管理職向けの情報に対して、「俺は、コンサルタントだ。経営者・管理職向けの情報など必要がない」という姿勢でよいのでしょうか。「裏を返せばコンサルティングに通じる」という発想を士業・コンサルタントがしますと、視野が広がると考えています。
 士業・コンサルタントも経営者・管理職も、フレキシビリティを持った発想が必要なのですね。
 このような視点で、第4部をお届けします。

 1章は、コンサルタントとは何をしてくれる職業なのかという視点で、士業・コンサルタントの本質を経営者・管理職に知っていただきたいと思います。

 裏を返しますと、それを理解でき、行動に移せる士業・コンサルタントがホンモノのプロといえるのではないでしょうか。

 

■ 第4部1章 8 【経営支援】 経営コンサルタントを利用する企業側のメリット

 企業が、経営コンサルタントを利用するとどのような効果があるのでしょうか。

 私たちは、年に1回位は人間ドックに入るなどして健康診断を受けます。自分の健康状態を自分でわかっているようでいて、実際には検診で始めて病気が発見されたり、病気になる予兆が見つかったりします。
 企業でも同様で、自分の会社のことを経営者が一番よく知っているようですが、気がつかない部分で蝕まれていることがしばしばあります。すでに自社の問題点がわかっていても、診断を機会に潜在的な問題が見つかることもあります。
 「部外者に何がわかる」と考える経営者・管理職がいますが、個々の木を見るのではなく、一歩引いて森を見るようにする、いわゆる経営コンサルタントによる第三者の冷徹な目で見てもらえるというのがメリットのひとつです。

 経営コンサルタントはいろいろな業界や企業の、いろいろなケースを見てきていますので、自分の会社と比較してもらいますと、自分の会社のどこに問題があり、それをどのように解決したらよいのか、経営戦略のアイディアやそのヒントを与えてもらえます。
 同業他社のやり方だけではなく、他の業界のいろいろな経営手法を知ることができますので、今までの延長線上にあるような経営からの脱出、そして飛躍が可能となります。
 経営方針が新たに明確になっても、それを実践していく段階で、どのように進めたらよいのかでストップしてしまうことがあります。それを誰がやっていくのかという人的な面での問題にぶつかることもあります。
 そのようなときに、経営コンサルタントは、管理職がリーダーシップを発揮するにはどうしたらよいのか、知識で学ぶだけではなく、それを実践していくツールを提供してくれたり、ツール作りやカスタマイズの助言をしてくれたりすることがあります。
 そのツールを使いますと、管理職として何をなすべきかが明確になり、それを使っているうちにリーダーシップの取り方を体得でき、ツールを使っているうちに自然と管理職としてのレベルを向上することができるのです。
 このように管理職向けのツールは、複合化され、「管理職向けの管理設備」と呼ばれます。管理設備は、企業毎、管理者毎に多少ことなりますが、その設備通り行うことにより、「温かい管理」をすることができます。
 この設備は、ICT技術をベースにした、いわゆる「システム」と一般に呼ばれる者とは異なり、極端な話、ICTがなくてもこの設備を利用できます。もちろん、Excelなど、ICTなどのリテラシーが身についていますと、効率よく運用することができます。
 

 

<次号に続く>

 

■【あたりまえ経営のすすめ】 バックナンバー

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■【今日のおすすめ】

 ◆【節介焼き情報】 俳句は難しく奥が深いが日本語が上達する

 半世紀にわたる経営コンサルタント体験から、コンサルティングや経営だけではなく、いろいろなことをお届けしています。
 話材としてご活用下さると幸いです。

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
    https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930

■【知り得情報】
 政府や自治体も、経営環境に応じて中小企業対策をしています。その情報が中小企業に伝わっていないことが多いです。その弊害除去に、重複することもありますが、お届けしています。

◇《公募》「成長型中小企業等研究開発支援事業」の公募
 令和7年度予算「成長型中小企業等研究開発支援事業」は、中小企業者等が大学・公設試等と連携して行う、研究開発及びその事業化に向けた取組を最大3年間支援するものです。
 https://www.chusho.meti.go.jp/support/innovation/2025/250217kobo.html
   出典:e-中小企業庁ネットマガジン

■【連載小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【最新号】
  【連載小説】竹根好助の経営コンサルタント起業8章 1 転職なんて
【これまでお話】 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 

■ 江戸東京たてもの園

 都心から、電車とバスを乗り継いで1時間ほどのところに「江戸東京たてもの園」(小金井市)というのが、小金井公園の一角にあります。

 東京都墨田区にある東京都江戸東京博物館の分館です。

 「失われてゆく江戸・東京の歴史的な建物を移築保存し展示する」ことを目的とした野外博物館です。

 二・二六事件で暗殺された政治家・高橋是清の邸宅、大正時代の伊達侯爵家(旧宇和島藩伊達家)屋敷の表門、江戸初期に建てられた、華やかな霊廟建築「旧自証院霊屋」など20棟近くの建物やまちなみが移築・復元されています。

 【カシャリ!庭園めぐりの旅】としては三井家、高橋是清邸の庭園は見落とせません。

■ 「バカヤロー」とは聞き捨てなりません!! 228
 2月28日はバカヤローの日だそうです。
「バカヤロー」とは聞き捨てならない表現ですし、それが記念日にあるとはどういうことかと、初めは訝りました。
 調べてみて、ニヤリとしました。
 子供の頃、マスコミを騒がせていたことを思い出します。
 マスコミといいましても、私の子供の頃はラジオと新聞ですので、今日ほどのインパクトはありません。
 とはいえ、子供心に見聞したことが、いまだに思い出されるのですから、当時としてはインパクトがあったのでしょう。

 近年、言葉が大変乱暴になったような気がします。
「死ね!」などという汚い言葉を平気で吐きます。
 テレビの影響が大きいと思いますが、関係者はそれを認めようとしないで、自己弁護をします。
 現実を直視し、俗悪番組はやめて欲しいです。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

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