■■【経営コンサルタントのお勧め図書】<日本農業は世界5位><o:p></o:p>
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「経営コンサルタントがどのような本を、どのように読んでいるのかを教えてください」「経営コンサルタントのお勧めの本は?」という声をしばしばお聞きします。<o:p></o:p>
日本経営士協会の経営士・コンサルタントの先生方が読んでいる書籍を、毎月第4火曜日にご紹介します。<o:p></o:p>
<v:shape id="図_x0020_2" alt="http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/240.gif" o:spid="_x0000_i1028" type="#_x0000_t75" style="width: 12pt; height: 12pt; visibility: visible; mso-wrap-style: square;"> <v:imagedata o:title="240" src="file:///C:UsersN4977~1.IMAAppDataLocalTempmsohtmlclip11clip_image002.gif"> </v:imagedata></v:shape><o:p></o:p>
■ 今日のおすすめ<o:p></o:p>
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『日本は世界5位の農業大国~大嘘だらけの食料自給率~』<o:p></o:p>
(浅川 芳裕著:講談社新書)<o:p></o:p>
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■ 農業が初めて成長重点分野に採り上げられた(はじめに)<o:p></o:p>
安倍政権が発足して早2か月。安倍政権の政策で一番評価されるのは、さる1月23日に開かれた「産業力競争会議」で、4つの重点分野が設定され、健康、エネルギー、次世代インフラに加え農林水産業が採り上げられたことではないでしょうか。今まではどちらかといえば、逃げてきた政策分野に目を向けたことに、注目したいと思います。<o:p></o:p>
昨年の6月に国連で発表された「包括的な富の報告書( Inclusive Wealth Report 2012)」で、日本は、国別ではアメリカに次いで第2位、国民一人当たりでは世界第1位になったのをご存知と思います。一人当たり世界1位になった一番の要因は、日本人のスキル、真面目さなどの人的要因です。製造業における日本製品に対する信頼が高いのと同様、農業も人的スキルに依存する産業です。当前の帰結ですが、実は日本の農業は強いのです。<o:p></o:p>
それをあえて弱く見せ、農家(小規模・兼業)保護政策をとってきたのが過去の農業政策です。この機会に、お勧めの本を読んで頂き、真実は何かを把握頂き、日本の農業の強さを確認頂きたいと思います。そして、今後の日本農業の発展に期待を持って頂きたいと思います。<o:p></o:p>
日本の農業という産業を強くする(例えば、大規模農業法人・優良農家の増加促進など)ことによって、農業の更なる生産性向上、耕作放棄地の解消、雇用の増進、農業技術の向上と正しい情報発信による風評被害の解消による輸出の推進、農業の6次産業化等様々な効果が生まれて来ると思います。この問題にメスが入り正しい政策が行われることで、日本の将来に新しい希望が生まれると思います。<o:p></o:p>
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■ この本を読むと日本農業の真実が見えてくる(明日への希望が湧いてくる)<o:p></o:p>
【誤った農業政策の基本「カロリーベースの総合食料自給率」】<o:p></o:p>
最近国会で、日本の食料自給率は41%等と発言する国会議員がおりましたが、この様な発言がまかり通り、それに対し反論が出ない国政を悲しく思います。「カロリーベース総合食料自給率」の分母は、一日一人当たり供給カロリーで、2,473キロカロリー(2008年)です(分子は一日一人当たり国産供給カロリーで1,012キロカロリー)。私たちが毎日こんなに多くのカロリーを摂取したら、メタポリックどころか病気になってしまいます。国産供給には農家の自家消費が含まれない、分母にはかなりの量の廃棄食料が含まれる等の算式上の問題も指摘されています。<o:p></o:p>
一方、あまり表に出ない数字で、農林水産省の出している数字で、「生産額ベース総合食料自給率」という数字が有ります。分母は「食料の国内消費額(国内生産+輸入-輸出)」、分子は、「食料の国内生産額」。これで計算すると自給率は66%(2007年)。アメリカ、フランスに次ぐ世界第3位に位置します<o:p></o:p>
この様に、一つの政策(農家〈小規模・兼業〉保護、農家〈小規模・兼業〉票田の意識、現状の利権保護等)誘導のために、一方的な情報操作をしているのではと疑いたくなります。<o:p></o:p>
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【こんなに強い日本農業(専業)】<o:p></o:p>
農業専業者一人当たりの生産額は、物価上昇を勘案した実質で見て、1960年の85万円から、2005年には443万円へと5.2倍に上昇している。<o:p></o:p>
著者のアンケート調査による、専業農家一人当たりの平均年収は、個人農場348万円、農業法人役員560万円、農業法人社員241万円。以上専業農家一人当たり年収平均は343万円と従業員5~9人の中小企業平均236万円を大きく上回る。この事は農業が製造業と比較しても、遜色がないどころか大きく上回る。<o:p></o:p>
その他、ビニールハウスなどの施設園芸の高付加価値(コメの20倍から70倍)、施設園芸の規模における中国、スペインに次ぐ世界第3位の水準等、日本農業(専業)の強い多くの事例が挙げられています。<o:p></o:p>
要は、小規模兼業赤字農家など全てを含めた十把一絡げの議論で、弱い日本農業(全体)を印象付けようとしている処には、百害あって一利なしと言う事ではないでしょうか。<o:p></o:p>
そこには閉塞感と絶望しかありません。この本の様な見方をした場合は、将来の発展性と大きな希望が生まれてくるのではないでしょうか。<o:p></o:p>
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■ これからの日本経済の発展は日本農業の更なる成長にかかっている(結び)<o:p></o:p>
この本に書かれている、こうすれば日本農業がもっと強くなる「日本農業成長八策」を読んで下さい。<o:p></o:p>
それは、高齢化、人口減少の中で、日本が衰退の道を辿ることなく、発展していくため、これから日本が取るべき8つの戦略課題を提言しています。それを読むと、これは日本農業だけではなく、全ての産業に共通している課題ではないかと思われるのです。<o:p></o:p>
真の民主主義制度とはなんでしょうか。多数決で全てが決められる制度なのでしょうか。それは衆愚政治というのではないでしょうか。なかなか難しい事でしょうが、今こそ、「何をなすべきか」「何をなさざるべきか」をはっきり認識し、新しく生まれ変わらせて行こうと言う心意気が、政治にも民間にも必要な時代であると、この本は教えてくれていると思います。<o:p></o:p>
<v:shape id="図_x0020_8" alt="http://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/088.gif" o:spid="_x0000_i1027" type="#_x0000_t75" style="width: 12pt; height: 12pt; visibility: visible; mso-wrap-style: square;"> <v:imagedata o:title="088" src="file:///C:UsersN4977~1.IMAAppDataLocalTempmsohtmlclip11clip_image003.gif"> </v:imagedata></v:shape><o:p></o:p>
【酒井 闊プロフィール】<o:p></o:p>
10年以上に亘り企業経営者(メガバンク関係会社社長、一部上場企業CFO)としての経験を積む。その後経営コンサルタントとして独立。<o:p></o:p>
企業経営者として培った叡智と豊富な人脈ならびに日本経営士協会の豊かな人脈を資産として、『私だけが出来るコンサルティング』をモットーに、企業経営の革新・強化を得意分野として活躍中。<o:p></o:p>
http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm<o:p></o:p>
http://sakai-gm.jp/<o:p></o:p>
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【
注 】<o:p></o:p>
著者からの原稿をそのまま掲載しています。読者の皆様のご判断で、自己責任で行動してください。<o:p></o:p>
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