■■【時代の読み方】 勝つためのメンタルトレーニング
時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。
■ 勝つためのメンタルトレーニング
日本体育大学の楠本恭久教授が、NHKの番組で「勝つためのメンタルトレーニング」と題して、ラグビーの五郎丸選手の「ルーティン」につきまして興味深いことをお話していました。その要点をご紹介します。
スポーツの実際の場面で選手の行動を観察していますと、何かの行動を始める前に、選手はいつも同じ所作を行うことに気づきます。五郎丸選手が、キックに入る前に必ず行う所作、あのルーティンによって、五郎丸選手の身体、こころ、技術は最適な準備状態へと導かれます。
過去の経験の中で、満足のいく結果が出せたとき、自分がどの様な準備をしたのかを考えます。競技レベルの違いこそあれ、スポーツ選手それぞれは、自分のルーティンを持っています。
目標設定技法から始まって、リラクゼーション技法、注意集中技法、イメージ技法、情動コントロール技法、暗示技法などです。
日本では1964年開催の東京オリンピックに向けて、スポーツ科学研究委員会が発足し、スポーツ医学研究者、体育関係者、心理学者の中から約70名が選ばれ、4つの部会に分かれて研究活動が始まりました。4つの部会とは、トレーニング部会、管理部会、心理部会、キネシオロジーを含む技術部会を設けて実施しました。
この「心理部会」では、ローマオリンピックから東京オリンピックまでの5年間、多くの研究、実践が行われました。選手の精神面の強化、すなわち「根性」に繋がっている、との観点から「根性の意義」「根性を持つ選手」「根性養成のための方法」などについて討議されました。
東京オリンピックの20年後、1984年に第23回ロサンゼルスオリンピックが開催されました。そして、4年後に開催されるソウルオリンピックは隣国ということもあり、誰もが選手強化の必要性を実感したのです。そして、1987年に各競技団体に「スポーツカウンセラー」をおき、強化指定選手に「メンタルトレーニング」を実施する制度ができました。ソウルオリンピックから12年が経過した2000年4月、日本スポーツ心理学会認定の「スポーツメンタルトレーニング指導士」資格認定制度が始まりました。
JISSでは、ナショナル強化指定選手を中心とする我が国のトップレベルの競技者たちを対象とし、各競技団体や選手個人からの要望に応じて、科学的知見に基づくサポートや、各種測定を実施しています。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックが近づくにつれて、より一層、選手強化の波は大きくなってくるでしょう。
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