遺跡の発掘現場のアルバイト作業員として働かせてもらうようになってから、初めての早帰りをさせてもらった。
最近では、定時に作業が終わっての帰宅途中で、車のヘッドライトを点灯しなければならないようになるぐらいに日の入りが早くなったが、晴れた日の15時過ぎという明るい内の帰宅だったので運転もしやすかった。
隣りの家の方が一昨日亡くなられたので、昨日仮通夜があり、本日が御通夜ということで、葬儀場である御通夜の受付の手伝いをするために早帰りをさせてもらった。
30戸ほどの町内会の中で、私たちの親の世代が、櫛の歯が抜け落ちていくように亡くなっていかれる。
子どもの頃から慣れ親しんだ顔が、遺影の中でしか見られなくなっていく。
戦争という悲惨な体験をしてこられた世代で、ほとんどが、機械化があまり進んでいなかった頃の農業で過酷な肉体労働をしてそれぞれの生活を支え、私たちの世代を育ててくれた人達でもある。
ほとんどの人が私の親と同じように、農閑期には現金収入を得るために土方をするなどして、それぞれの生活を維持するために働いてこられた。
そのおかげで、私たちはひもじい思いをすることもなく育ててもらった。
果たして、死後の世界がどのようなものであるのかは分かりはしないが、あの世という世界があるのだとすれば、現世の苦痛や苦悩から開放されて、やすらかに休んで頂けるように祈らせてもらうしかない。
豊田一喜
最近では、定時に作業が終わっての帰宅途中で、車のヘッドライトを点灯しなければならないようになるぐらいに日の入りが早くなったが、晴れた日の15時過ぎという明るい内の帰宅だったので運転もしやすかった。
隣りの家の方が一昨日亡くなられたので、昨日仮通夜があり、本日が御通夜ということで、葬儀場である御通夜の受付の手伝いをするために早帰りをさせてもらった。
30戸ほどの町内会の中で、私たちの親の世代が、櫛の歯が抜け落ちていくように亡くなっていかれる。
子どもの頃から慣れ親しんだ顔が、遺影の中でしか見られなくなっていく。
戦争という悲惨な体験をしてこられた世代で、ほとんどが、機械化があまり進んでいなかった頃の農業で過酷な肉体労働をしてそれぞれの生活を支え、私たちの世代を育ててくれた人達でもある。
ほとんどの人が私の親と同じように、農閑期には現金収入を得るために土方をするなどして、それぞれの生活を維持するために働いてこられた。
そのおかげで、私たちはひもじい思いをすることもなく育ててもらった。
果たして、死後の世界がどのようなものであるのかは分かりはしないが、あの世という世界があるのだとすれば、現世の苦痛や苦悩から開放されて、やすらかに休んで頂けるように祈らせてもらうしかない。
豊田一喜